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#恋愛

言えなかった、愛してる

言えなかった、愛してる

母が突然死んだ。

啓蟄、煙突の穴から白蛇が母を連れて空に進んでいく。

母の姿思い出そうと池に映る白蛇を見るも、池に投げ入れた花にどこからともなくアブラムシが無数に纏わりついて母の姿を記憶ごと隠す。

煙突の穴の中は真っ黒に煤け、奥底に母の抜け殻がカランと白く残っていた。

白く

カランと

軽い音で

燃え殻脱いで母は去った。

残るは焦げた煤の色や灰色の白黒の俺たち。

蛇は霧雲となり空に

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好きだよ

好きだよ

君に言えなかった、好きだよ。をずっと胃に持って消化できずにいる。

君の化粧ボックスから掠め取った赤い口紅が俺の姿見の鏡の前に、鑑越し裏も見えるように床に立たせて置いてある。

いつも床に口紅は立って居る。ふとすると、足で触って蹴り飛ばし、さらさらと惰性で君は転がって行ってしまう。

邪魔な君にはお似合いの場所だろ。と俺は口紅を通して鑑の君と話す。ぽろぽろと音する優しい蓋はしっかりしまり、君の優し

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君と結婚したいんだ

君と結婚したいんだ

シンプルに生きたいなと呟いた僕に、

「シンプルに生きるなんて、この時代に言われてもね。」とイライラと吐き捨てるように言った君。かなり怒っていてとても可愛かったんだ。顔真っ赤にして怒った顔が又グッときてさ。

ある日ふと、恥ずかしいけど謝りたいと言ってきた。

「貴方、個人の話だったんだね。」って。って歯に噛んだような、歯を食いしばったような顔で。

僕はもう忘れた話だったから、面食らったけど愛し

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