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【詩】しょうがなくウインクしてあげるね

見つけたいな、誰かのボタン
服からほどけたボタン
私の人生の帰り道に、そのボタンはあって
誰かに渡したら、私の人生は終わるんだ

給食当番を蹴り飛ばして、まねきねこのドリンクバーでコーラを入れて教室に戻る
円陣を組んで、中央に立っているポカリスエットのペットボトルに、気合いを入れるよう応援する
そんな、はしたがね
宇治金時のかき氷に顔を突っ込んで、底に溜まってる小豆を両目に入れて、泣き叫ぶのを二時間半
終了のお知らせが来たから、私は自動ドアの前で、ドアが開くのを待ったけど、いつまでも開かない
壊れたのかなと思ったけれど、二時間半したらマッチョな男が丸太を担いでやってきて、丸太で扉をぶち壊してくれた。やっぱり自動ドアだ
自宅の前で、涙が垂れるのを待つ
一生懸命に
涙が垂れたら、合格
丸を貰える
勇気が増える
私が生きてきた合格の数だけ、丸の数だけ、私は勇気を持って生きていける
本当は、合格なんて一つもなくても、生きていけるのにね
しょうがないね

ソビエト連邦に土下座
パリテキサスという映画に土下座
土下座している所を背中の上で亀が歩き出したから、私は動けなくなって、二時間半土下座した
ソリの先端に象の仮面が付いていて、雪山を滑るとイタチやうさぎが逃げる
そんな感じで、私の土下座も、みんなに逃げられたいな

つまようじが必須項目の単位なんか要らない
世間話に目眩がする
吐いた跡に虹が出来たら良い
君の笑顔だけが私の本当だから
しょうがなくウインクしてあげるね

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