岩井洋文

オルタナティブツアー勤務。私たちのめざす旅のスタイルは、本当の笑顔に出会う旅、人びとの…

岩井洋文

オルタナティブツアー勤務。私たちのめざす旅のスタイルは、本当の笑顔に出会う旅、人びとの生活に触れる旅です。 https://alternative-tour.jp/

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本当のやさしさ

子どもがまだ小さかったころ、寝る前によくおはなしをしていました。絵本の読み聞かせではなく、てきとうに即興でつくったおはなしです。 くだらないはなしばかりでしたが、子どもはせがんでくれていたので、楽しみにはしていてくれたみたいです。今はもう高校生と中学生になっているので、そのようなことはありませんが。 しかし我ながらいつもくだらなくて、そしてあまり教育的効果も期待できないはなしばかりでしたので、趣を変えて日本昔話ばりに教訓のあるはなしをしようと、あるとき思いました。そしてこ

    • 双子のインコチャレンジ

      コロナ禍になってしばらく経ったころの話だが、我が家の家族が増えた。ピー助という名のセキセイインコだ。 うちの双子は、以前からインコを飼いたいと言っていた。何度かダメと返事して、もうあきらめたかと思っていたが、彼らはあきらめてはいなかった。 「お父さん、今度のテストで2人が全教科90点以上とったら、インコ飼ってもいい?」 双子がそう訊いてきた。甘い奴らなのだ。 「いやいや、2人とも全教科90点以上って、それ無理やろ? 1教科でも90点未満やったら、そこでアウトやで。なん

      • スーダンで「星の数ほど」という言葉の意味を会得した

        エジプトからスーダンへ、ナイル川を遡り国境を越える1泊2日の船旅。乗船するためのスーダン入国審査については、過去の記事に書きました。  私はバックパックを背負い、甲板に出た。いちばん安いデッキクラスのチケットを買ったので、甲板が私の居場所なのだ。しかし容赦ない日差しの真っ昼間に、甲板なんかにいれるものではない。わずかな陰の部分はすでに占領されていた。私は荷物だけ甲板に残し(貴重品はもちろん身につけて)、船内に入った。 冷房の効いている大部屋に空いている座席を見つけ、そこ

        • スーダンで腕立て伏せをした

          当時スーダンに行くには、スーダンの査証と、黄熱病とコレラの予防接種証明書が必要であった。 スーダンの査証はエジプトのカイロで取得した。そして予防接種証明書を取得すべく、カイロにあるクリニックに行き、まずは黄熱病の予防接種をした。 「コレラの予防接種もお願いします」 「何言ってんだ。3週間あけないと次の予防接種はできないぞ」 「えっ!?」 無知な私はそんなことも知らなかったのだ。3週間も待つのはいやだ、一つぐらい書類がなくてもまあなんとかなるだろう。そんないいかげんな準備

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        本当のやさしさ

          お恨み申し上げます

          高校生と中学生(双子)、3人の子の弁当を作っている。もう4年目になるので、さすがに慣れてはきた。 手を抜くこともある。私の手抜きレパートリーに、セブンイレブンのポテトサラダがある。1袋(100g)税込127円と手頃な価格で、そしておいしい。 セブンのポテサを弁当に入れると、子どもたちも、「今日のポテトサラダおいしかった!」とよく言ってくれていた。当初はあたかも自分でつくったかのように返事していたが、今ではすでに、セブンイレブンで買っているとばれている。 自分でポテトサラ

          お恨み申し上げます

          ビワイチ(チャリで琵琶湖一周)

          先週末、自転車で琵琶湖を一周してきました。通称ビワイチです。 琵琶湖は、大きな北湖と小さな南湖で構成されています(つながっています)。北湖のみを一周すると約160km、北湖+南湖を一周すると約200km。北湖のみでも「ビワイチ」と称している人がいるため、北湖+南湖を「フルビワイチ」とも言います。今回はこのフルビワイチに挑戦してきました。 土曜日の朝早くに大阪の家を出るつもりだったが、なんだかんだ準備でグダグダしてるうちに、結局8時頃のスタートとなった。 大阪の自宅から大

          ビワイチ(チャリで琵琶湖一周)

          自由気ままな海外旅も、難しくないよ

          私がはじめて海外旅行を経験した約30年前と、そして現在とを比べると隔世の思いがある。 30年前にバックパッカーだった私は、エジプト、トルコ、ギリシャ、シリア、ヨルダン、イスラエル、スーダン、シンガポール、マレーシア、タイの10カ国を1年弱旅行した。 エジプトの後にどこに行くかは、事前に決めていなかった。 エジプトで会った旅人に、「トルコよかったよ」と聞かされ、トルコ行きの航空券を衝動的に買った。 トルコで会った別の旅人が、「トルコからシリア、ヨルダン、イスラエルと陸路

          自由気ままな海外旅も、難しくないよ

          あご

          先日、我が家の中学生の双子(女男の二卵性)が、新型コロナワクチンの1回目を接種した。その接種からの帰宅後、双子の女のほうが、こんなはなしをしてくれた。 クリニックの中で名前を呼ばれんのを待ってたときな、おじいさんが中に入ってきてん。病院の人がおじいさんにな、「検温器におでこ近づけて体温はかってください」って言ってん。そしたらな、そのおじいさんな、検温器にあごくっつけてん! そう言って、ウキャウヒャと奇声を発しながら、エンドレスな思い出し笑いをはじめた。私も笑った。そして「

          秋の3ジャリ

          秋の3ジャリ

          日本史上最も価値のある金メダル

          東京オリンピックが終了してもう数ヶ月が経ち、タイムリーとは言えない話題ですが、今までに最も価値のある金メダルを獲得した日本人は誰かを、検討したいと思います。 金メダルに価値の違いなどない、どの種目の金メダルも等しい価値がある、という意見もあるだろう。しかしここでは、「競技人口の多寡」でメダルの価値を判断することにしたい。 ここで言う競技人口とは、「その競技で他人と競った経験のある、オリンピックに参加の門戸が開かれている人口」と定義する。 基本的に世界人口は増え続けており

          日本史上最も価値のある金メダル

          私はニセモノのイクメンだった

          昨年(2020年)の4月にコロナ失業を経験しました。その話は過去の記事で書きました。 コロナ失業以前のことですが、私も妻もフルタイムの共働きで、外で仕事をする時間はほぼ同じくらいでした。そのため、家事や育児もほぼ半々で負担していました。 3人の子どもが小さかったときは、妻の産休・育休中期間を除くと、私のほうが育児に携わった時間は長かったのではないかと思います。妻は土日祝日も出勤のことが多く、保育園や学校が休みの日は、私がワンオペしていたからです。私ひとりで子どもをつれ、公

          私はニセモノのイクメンだった

          自転車通勤で腰痛が消えた

          別の記事でも書きましたが、昨年の11月より自転車通勤をしています。週3回、片道約24km(大阪の茨木〜兵庫の尼崎間)です。 今年の7月まではママチャリを利用していましたが、そのママチャリのスポークが2本折れ、ブレーキは効かなくなり、タイヤも交換時期になりました。自転車屋さんにお願いしてすべて修理やパーツ交換をすると、1万円以上の費用が発生することもわかりました。 そのため、ママチャリは卒業し、初心者向けのクロスバイクを購入しました。写真のミストラルです。本体は49,000

          自転車通勤で腰痛が消えた

          日本のソウルフードを考えよう

          みなさんはソウルフードについて語り合ったことがありますか? 私は友人たちと、日本のソウルフードについて議論したことがあります。それぞれ意見があり、なかなか統一の結論は出ないのですが、あれやこれやと考えるのが、とてもおもしろかったのです。 そのおもしろ味をみなさまにもお伝えしたく、今回私の考える日本のソウルフードを発表したいと思います(私見かつ独断です)。そしてナンバーワンだけでなく、次点的に四天王も選出したいと思います。 ソウルフード選出に用いた基準は以下となります。

          日本のソウルフードを考えよう

          エジプトで留置所に入った

          もうかなり昔の話になりますが、19歳のころ1年弱海外をほっつき歩きました。そのときの最初の国、エジプトの話です。 エジプトの首都カイロで、ママチャリを買いました。よく覚えていませんが、5,000円くらいだったと思います。そのママチャリにバックパックを積んで、カイロから地中海へ向けて北上しました。 地中海に面したエジプト第2の都市、アレキサンドリアをとりあえずの目的地としました。距離はだいたい200kmぐらいです。朝カイロを発ち、疲れたらどこかで寝ればいいやという、まことに

          エジプトで留置所に入った

          エジプトで草サッカーをした

          今から約30年前の私が19歳のとき、大学を1年休学してエジプトに行きました。語学留学などの目的がとくにあったわけではありませんが。 私が初めて歩いた外国の街は、エジプトの首都カイロでした。何もかもが物珍しくて、毎日夢中で歩き回りました。見たことがない食べ物を見つけては、おっかなびっくり食べました。 よく食べたのは、平焼きパンというのか、丸くてざらざらしたパンのサンドイッチです。中が空洞になっているので、半分に切って具を中に入れます。店先に並べられている具の種類は多様で、こ

          エジプトで草サッカーをした

          初海外(昔の自分を罵りたい)

          初めての海外は、19歳のころのエジプトでした。まだ関西空港ができておらず、伊丹空港からシンガポール乗り継ぎでカイロに飛びました。 まったくもって無知で、カイロに到着するまでにも困惑することがたくさんありました。私は海外旅行どころか、飛行機に乗るのも初めてだったのです。 まず海外旅行1回経験ありという友人の助言に従い、荷物は預けずに機内持ち込みにしました。大きなバックパック1個です。機内の上にある荷棚には入りきらず、足下に置いて非常に窮屈でした。通路側に座っていましたが、窓

          初海外(昔の自分を罵りたい)