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楽曲制作の手順

僕は楽曲を作るのを趣味としています。

元々は若い頃にバンドを長い間組んでいて、
全て僕の楽曲を演奏し歌っていたバンドだったので、
音楽を始めた当初にギター1本で弾き語るような楽曲制作の頃から数えても
何百もの楽曲を作詞作曲してきました。

しかし今世紀に入ってからは全くそういう機会も持てずに、
長い間楽曲制作から遠ざかっていたのですが、
昨年の末からなんとなく機材をまた買い揃え始め、
今年に入って遂に楽曲制作を再開した、という感じですから、
趣味としての楽曲制作はまだ始めたばかりと言ってもいいかも知れませんよね。w

この辺りのことは以前に書いてるので興味のある方はこちらを。w

そこで、楽曲はどうやって作っているのか、
という大体の手順などを話してみようかと思いましてね。
興味のない方には全くつまらない話なので、
今回はいいねだけ押してここで終了いただいても大丈夫ですからね。笑

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そもそも楽曲制作の手順なんて人それぞれだし、
1人の人間においても毎回同じというわけではありません。
なので大まかな感じでしかお伝えできないのですが、
僕は完全にメロディとバックのアレンジが先なんですね。
歌詞は最後の最後に完成させて録音する、という順番なんです。

昔は最初に、目の前にラジカセを置いてギターを弾きながら、
コード循環の上に鼻歌のようにメロディーを乗せて録音しながら、
細かい部分を何度もやり直しながら、
全体の感じを作ってから、
バック演奏の各パートをメンバーに任せたり、
演奏してほしいメロディやアンサンブルを伝えたりして
楽曲を完成させていってました。

今は、オーディオ・インターフェイスとGaragebandというソフトで
全てを1人で楽曲を制作しています。

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最初に、なんとなくのメインのメロディをギターかピアノで作ります。
この段階では、テンポや楽曲全体のイメージを決定してゆくための、
デザインでいうところの「大ラフデザイン」の作業に当たりますかね。w
「いい感じだな」「完成したいな」という気持ちになるくらいに方向性が固まってきたら、Aメロ・Bメロ・コーラスの大体のコード展開を決定してゆきます。
この段階まではまだ
ギターやピアノのコードバッキングと、いい加減な英語風の鼻歌で制作されています。
「よし!これで行こう!」となったら
いよいよGragebandでの編曲作業が始まります。

僕はまず最初にドラムのパートから制作します。
主にスネアの音色の決定から入るんですね。
そこで基本のパターンを作ります。
ハイハットやバスドラム、スネアなど、
一個一個の音を打ち込んで作ってゆきます。
そのパターンでAメロ・Bメロ・サビのパートを制作したら、
通しでハイハットの強弱やスネアやタムの強弱など、
機械っぽいのっぺらなサウンドにならないように、
ベロシティ(タッチの強弱)調整は丁寧に一つ一つの音に対して指定します。
いやマジで大変。ww

次に入れるのはピアノです。
エレピかグランドピアノか、はたまたその両方か。
ここでコードの展開と基本的なバッキングを作るんですね。
そうなると曲の基本となるパートの輪郭がはっきりするので、
他の楽器や楽曲を彩る他のパートや
装飾のアイデアが浮かびやすくなってくるんですね。

そして次に入れるのがベースです。
ドラムとベースは最初の大ラフ段階でなんとなく頭の中にイメージは湧いているので、そのグルーブとか雰囲気を思い出しながらドラムに合わせて作ってゆきます。
ここでベースのアイデアに合わせて
バスドラとピアノなどのタイミングやシンクロを変更したりすることもありますね。
こういった追加楽器のアイデア次第で
ドラムやベースやピアノのアレンジや拍のタイミングを変えることはこれ以降も頻繁に行います。
というのも、僕の楽曲はシンコペーションを多用しますし、
しかも8分のシンコペーションだったり
16分のシンコペーションだったり複雑な構成も多いので、
ギタージャカジャカの8ビートストロークで済んじゃうわけではないので仕方ないんですね。笑

その後は、シンセサイザーやホーン。
パーカッションやオーケストラアンサンブルなどを重ねて行きます。
これでベースの楽曲のイメージが出来上がります。
ここからは数ヶ月かけて、イントロやブリッジや間奏など
曲全体の構成を決定するための吟味&調整が繰り返されるんですね。
細かいアレンジを追加したり、ブロックに入るタイミングを変えたり、
ありとあらゆるさまざまな調整を行います。

そして、いよいよ歌のパートの制作になります。
この段階になると、最初の大ラフで作っていたメロディが全てハマることはもうありません。笑
テイストや大事なキャッチのメロディは生かされてますが、
今度はバックのサウンドに合わせながら
丁寧に細部のメロディを作ってゆきます。
オケを流しながら鼻歌でメロディを重ねながら、
気に入らない部分はまたギターかピアノで何度も考え作ってみて
またオケにその部分を重ねます。
そうやって継ぎ接ぎでようやく美しいメロディが完成してゆくんですね。

そこからが一番大変な歌詞の制作になるのですが、
歌詞は基本英語で作りますから大変なんです。ww
数ヶ月格闘しないと歌詞は完成しませんからね。
しかも、出来上がってるメロディはあくまでも基本のメロディですから、
歌詞によってまた細部のメロディは変わりますし、
歌い方によって歌詞を変えることも頻繁に行います。
コーラスパートの関係で、主メロを変更した方がいい場合は変えますし、
それに伴いドラムパートやベース、ピアノや
他のアンサンブルを変更することもありますしね。w

そうやってほぼ完成に近づいてきた楽曲に最後の化粧を施します。
歌入れが終わった段階で、
歌のメロディや各楽器のメロディを生かしながら、
バイオリンやコントラバスなどのオーケストレーションを加えたり、
オルガンのフレーズを効果的に入れたり、
新たなコーラスを追加したり、
さまざまな彩りを施して楽曲が完成するんです。

細部は前後したり省略される楽曲もありますが、
現在はほぼこういう感じで楽曲を制作しているんですよね。

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いうまでもなく、僕の作った曲には
あらかじめ用意されたパターンやアンサンブルを使うこともありませんし、
誰かに弾いてもらってることもないので、
本当に一つ一つの音から作られているんですよね。
ハイハットの「チッ」という一つの音から
ピアノの「ド」という一音まで、
本当に一音一音作っているんです。
大変なんだけど、
やっぱりなんと言ってもそうやって自分の楽曲が生まれてゆく過程はワクワクするし、そうやって生まれてきた楽曲は愛しくてしょうがないものですから。笑
しかも、バンド演奏がイメージとして前提にあるし、
オーケストラやホーンセクションも
壮大な今風の分厚いビート・オーケストレーション・サウンドではありませんから、
なるべくアナログ的な雰囲気を目指してしまうんですよね。
まあ、古いミュージシャンなのでそこは許していただきたい。笑

そうやって出来た楽曲も以前の記事で紹介してますので、
まだお聴きになってない方で興味のある方はこちらを。w

音楽は楽しいし、楽曲制作はさらに楽しく愛しいものなんだといつも思うのです。笑
なので、そうやって生まれた楽曲を是非とも聴いてもらいたいと思うんですよね。w





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