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197.武器としての交渉思考#3

何十冊と読んできた中でオススメする本。



本当にこの本はオススメしたい。

いつもなら1冊につき1つの記事で

まとめているが、この本に関しては

テーマにわけて複数の記事でまとめている。


それだけ価値のある本だということ。


今回は「バトナ」についてまとめていく。


バトナ

Best Alternative** to a **Negotiated Agreement

「相手の提案に合意する以外の選択肢の中で一番いいもの」という意味。


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バトナとは、

目の前の交渉相手と合意する以外に

いくつかの選択肢があった時使える。


「交渉相手に、私はあなたと合意しなくても別の良い選択肢があるので、それよりも良い条件でなければ合意しない」と宣言できる他の選択肢ということになる。


バトナして良いものがあれば

目の前の人と必ずしも合意する必要はない。

交渉上、強い立場になれる。



【合理的な交渉の基本】

・出来る限りたくさんの選択肢を持つこと。

・相手と合意する以外の選択肢を多く持つこと。

・一番自分にとってメリットの大きな選択肢

(=バトナ)を持ったうえで交渉に臨むこと。



『バトナの考え方』

・交渉では、まずは複数の選択肢を持つこと。

・目の前の選択肢とバトナ

(他の選択肢の中で一番良いもの)

とを比較しながら交渉を行っていく。


交渉が決裂

交渉が決裂した時自分と相手側に、

・それぞれ他にどんな選択肢があるのか

・その選択によって何が手に入るのか

で決まる。


交渉が決裂してしまうより

良い条件を相手に提示できれば、

相手側はその提案を飲まざるを得なくなる。


逆に、


交渉が決裂しても

相手側は全く痛くないのであれば

勝負にならない。

『バトナの考え方』

・交渉は、相手のバトナと自分のバトナによって決まる。
・常に「相手側の選択肢、相手側のバトナは何なのか?」と考える。



「コモディティ」=バトナがない

「コモディティ人材になる」

=他にいくらでも代わりがいる。


会社側・市場にとって

その人を選ぶ理由がない、

誰を採っても同じということ。


バトナがないと

「安い賃金で働く」

という選択肢しかなくなる。


『バトナの考え方』

・バトナがないと、コモディティ人材になる。


交渉は情報を集める「だけ」の勝負

「この交渉が決裂したらどうなるか」

を考えることが大事。


論理的に考えていくことで

相手側の選択肢を正確に

分析することができる。


分析ができたら、

次にその結果を

相手にぶつけてみる。



「あなたはこちらの提案に乗らなかった場合、こういう選択肢がありますよね。しかし、その選択よりも私の提案の方があなたにとって有利ですよね」と提示してあげる。



それが「バトナの提示」


相手にとってそのバトナ正しければ

「その通りですね」

合意に至る確率が高まる。


こちらの分析が甘くて提示するバトナが間違っていれば

「いや、そうでありません。こういう道があるんですよ」

新たな情報を入手することができる。


『バトナの考え方』

・交渉が決裂した時に相手がどうなるかを考える。

・相手側のバトナを見極めるために

「たくさん聞いて、たくさん提案する」


最悪の結果

「最悪の結果」

になっても、別の道がある。


常にバトナを用意しておくことが大事。


『バトナの考え方』

・不合理な合意を避けることができる。

・心の中に余裕が生まれる。


交渉は事前準備で8割決まる

自分と相手の立場を事前に

分析することによって8割方勝負がつく。


バトナが良いほど、交渉力も高まる。


バトナを見直し、

より良いものにすることで、

有利な立場を取ることができる。


選択肢を複数得ることができたら

その中で自分にとって最も良いバトナなのか

考えて、選んでおく必要がある。


『バトナの考え方』

・交渉が始まったら、自分のバトナは変えられない。

・準備が8割。


コントロールして相手の油断をつく

交渉においては

「自分の本当のバトナ」

を相手に悟られてはいけない。


自分のバトナを分析しておくことも大切だが、

それと同じくらい

「相手に自分のバトナがどう認識されているか」

を把握し、コントロールすることも重要。


本当はすごく良くても

悪く見せたほうがいい場合もあるし、

その逆もある。


バトナは実際の良し悪しよりも、

相手側の認識が大切。



『バトナの考え方』

・相手に自分のバトナを悟られない。

・相手が自身のバトナを理解していない時は、

こちらから提示して、誘導する。

・相手に自身のバトナを誤解させることで、

有利に交渉を進めることができる。


範囲を決める「ゾーパ」

自分と相手のバトナを正しく

把握できるようになると

「この条件より悪ければ合意しない」

と判断できるようになる。


つまり「合意できる/できない」範囲が決まる


「合意できる範囲」のことをゾーパと呼ぶ。

Zone Of Possible Agreement


「合意が可能となる範囲」のこと。

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『ゾーパの考え方』

・相手と自分のバトナが決まったら、自動的にゾーパが決まる。

・一見ゾーパがない時でも、バトナを見直すことでゾーパが生まれる。

・本当にゾーパがない時は、交渉するだけ無駄。


#2の記事


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