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焼肉屋の若い店員さんから学んだ“マーケティングの極意”

マーケティングと言うと、難しい横文字が並んだり複雑なフレームワークを使ったりするようなイメージがあるかもしれない。

しかしながら、本当に大事なことは実はもっとシンプルなのかなと。変に言葉だけが先走ってしまい、小手先のテクニックや本質的ではないことをやるのは本末転倒。

難しく考えずやれることをやるのが大事なんじゃないだろうか。


昨日、お世話になっている方と焼肉屋さんへ行った。初めて行くお店で、働く店員さんはかなり若め。注文をとる段階から初々しさが伝わってくる。

出てくるお肉や料理は本当に美味しかった。「やばい、食べすぎた」と思うぐらいに箸が進み、会話も弾む。2時間以上、仕事の話をお互いにしていた。


そろそろデザートを食べるか、お会計をするか悩むぐらいの時間になったとき。店員さんが我々のテーブルに近づいてくる。

「失礼します。当店では、Googleで口コミを書いていただいた方限定で、アイスを無料プレゼントしているんです♪」

さらに畳み込んでくる。

「あの…。あんまり大声では言えないんですけど…。口コミを書いてもらえると私の評価が上がるんです…。」

デザートを食べようとしていたタイミングかつ、愛想の良い店員さんに直接頼まれたら断りようもない。しかも、店員さん(バイト)の評価に関わるなら書くしかないじゃないか。

店員さんの指示に従いながら、無事に口コミを書いた(書かされた)。


マーケティングや集客に関わっている者として、このお店のやり方は本当にうまいなと。壁に「口コミを書いていただいたらアイスを無料でプレゼント」と書かれていただけだったら、やっていなかったと思う。

特典とセットで“直接頼まれた”からこそ、やる気になって口コミを書いた。普通「なんでこんなことをやらなきゃいけないのか」となるところを、店員さんの上手な声かけにより「どうやってやればいいの?」と能動的にアクションを起こしていたものだから、思わず笑ってしまった。


マーケティングにおいて、お客様からの口コミは非常に重要。どの店舗も口コミを獲得するのに必死になって動いている。SNSを駆使しているところもあれば、豪華なPOPを掲げているところもあるだろう。

その中でも最強なのは、直接声をかけること。

よっぽどのことがない限り、多くのお客さんはその場で口コミを書いてくれる。美味しいご飯を食べて満足している状態なんだから、否定のしようもない。

満足している、熱量の高いタイミングで直接お願いができるかどうか。これが、口コミを獲得する上で大事になるポイント。


難しく考えすぎず、お客様が喜ぶことをシンプルにやり続けられるか。マーケティングに携わる人間として勉強になった時間だった。



▼▼おばた・プロフィール▼▼


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