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別次元

今日はガリレオを見た。kと。新宿で見て、終わったあと少し感想を話して、人と映画の感想を共有する喜びを感じた。そして話しながら新宿駅へ2人で進む。行こうとか言わないでただ足の向かう先へ。新宿駅に着いて、なんだか寂しい2人。素直な私はこの時間を引き止めたくて言う。
「何時までいいの?散歩する?」
今まで自習室にいて、お祭りに行ってることにすれば何時でも大丈夫らしかった。また話が始まる。
「あそういえば俺新宿から最寄りまで歩いたんだよね。」
もちろんすかさず、「え、あるきたいっ!」この時の私の頭の中は、ビフォアサンライズで夢中でいっぱい。歩いてるだけで時を分かち合える2人って最高なんだよ。優しいから、え、ほんとに?長いよ辛いよ。あーだこーだ言って不安そう。でも私は話したいんです、あなたと。
いっぱい話した。何話したか覚えてないけどたくさん笑って真面目な顔もたくさんした。実質と体感時間には本当に1時間くらい差があって、最寄りに着いた時楽しすぎた私は、躊躇もせずに言う。
「え、すごく短く感じた」
Sなところあるから、いや別に俺は普通かなとか言ってきて、もはや意地な程に素直になれる私はさらに言う。
「楽しいと時間って短く感じるんだよ」
「はいそうです、たのしかったです」

Kの家と私の家への境目の道に近づく、えやだこわい。これでバイバイなの?まあそんなわけもなく、自然と2人で私のうちに向かう。

あーでもないこーでもない。

あーでもないこーでもない。

あーでもないこーでもない。

結局4時間以上、何もないただ真っ暗な街を徘徊して永遠に喋り続けた。もうこれって奇跡に近いだろ。最後にあったの3年前って本当ですか?2人ともまた会いたいと思ってるのなんて見え見えだし、楽しかったとか散々言うし(sな言動をいちいち素直に直して、ごめんごめんそうですって謝らせる一連の流れをやり続け)小学生頃とは違ってちゃんと褒めてくれるし、それうれしいし。

最後たくさんの尊敬する所作優しい所作を見せつけられた挙句、Kが放った一言


「あのー背筋伸ばした方がいいよ、せっかく背高いんだから」
「はい気をつけます(素直)」

私はもう怖いのよ。こんな気の合う文句のない尊敬できる人間に出会えて、これ以上人生に何を望むことがあろうか。高一の時に、人に対する表面的な理想なんてほぼ捨てたような私にとっては、もう今やわかることなど何もない。何もわからない。他の人と会ってもこの夜の興奮度合いと比べてしまうならそれほど辛いことはないでしょう。

え、だって時がたって何かが変わってこれが出来なくなる時が来たら怖いぜ。
だからたくさん言った。電車で山口県まで行きたいの!(飛行機で行こうよ)ニセコにスノボしに行こうよ!(新潟のほうが安いよ)次映画見る時また誘ってね!(ありさがすきそうなのあったらね)微妙に否定してでも受け入れる返事をしてくるから、きめのひと台詞。
「そのほうが楽しいよ」
「そうだね笑そうしよ」
密度濃い長時間を過ごすと、そのあと冷静になった時に割としんどい。ここ酸素濃度(充実度)低くないですか。あゝ。こんな生まれたてみたいな状態の心でいられたのいつぶりだろう。

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