【連載小説】ファンタジー恋愛小説:星彩の運命と情熱 第十四話 フェアリードラゴンの卵。う、生まれる!?
前話
リアナがセイランの家の中を自由に歩き回れるようになって数日後、セイランは冒険者の装備でリアナの前に現れた。
「なんて格好なの? あ、フェアリードラゴン卵?」
「俺にも相棒が欲しいんでね。ちょいと手伝ってもらおう。さんざん心配かけたんだから」
「さんざんは余計よ!」
ふん、とそっぽを向くリアナである。
「とにかく行くぞ」
リアナがツンデレになろうが何だろうが、その気になればセイランは行動する。わかりきっている相手だ。そこへリアナが待ったをかける。
「私、装備何もないんだけど」
あ。
セイランの動きが止まる。
「とっとと装備つけてこい!」
「なによ。えらそーに!」
言いながらも部屋へ向かうリアナである。行動と言葉が一致していない。こんな調子で大丈夫か、とフィオナとマルコは見ている。こちらはもう常夏の上に火山が噴火しているかの如きの熱いカップルである。
戻ってきたリアナは軽いいつもの旅人の装備をしてきた。あってもなくても同じだが、あったほうが安心する。
「それじゃ、行ってくる」
二人はあっという間に恋人同士を置いて出て行った。男女の危機もあるだろうが、勝手にしてろ、というのがセイランの思いである。セイランもリアナも念願叶った相手に出会えたかと思うとまったく好みでない相手だった。どうしてくれようこの不条理を、という所である。
「アルカナ遺跡とは違ってフェアリードラゴンの産まれる所は神聖な森の中だ。森の名を『エルヴァーナの森』とみんな呼んでいる。妖精達が集う神聖な場所だ。俺が入れるかどうかはお前のその使命に忠実かどうかにかかっている。頼むぞ」
「って。私、帰ってもいいって言われてるんだけど」
シルヴァリアに乗りながら会話しているとあっという間にエルヴァーナの森に着く。シルヴァリアは二人を降ろすと元の小さな姿になって突っ込んでいく。
「ちょっと。シルヴァリア!」
リアナが走って森へ入る。セイランは目を疑った。この森は選ばれた者しか入れない。卵を育てようとは言ったものの入れるとは思わなかった。だが、リアナを一人にはできない。
「リアナ!」
慌てて後を追う。自然と森の中に入っていることに気づき、自分もやはり選ばれし者なのか? と自問自答する。頭はぐるぐる回っているが体はしっかりリアナを追いかけている。どれぐらい走ったか。リアナが立ち尽くしていた。
「リアナ?」
向こう側にシルヴァリアがいる。
「ここから進めないの。私の使命に対する気持ちがいい加減だから?」
泣きそうな顔で言うリアナに胸がぎゅっする。
『あなたがたは、お互いが運命の相手と認めますか? 運命の相手にしか対のフェアリードラゴンは生まれません。あなた方次第です。卵がふ化するかは……』
「運命の相手……」
二人は見つめ合う。好みのタイプとは違う。だけど、嫌いではない。最近、気になりだした。これが運命の相手と言うことだろうか。
『手の焼ける二人ですね。ドラゴンは認め合っているのに飼い主がそれでは。おっと。先に卵が反応しています。どうぞ。この先へ行ってフェアリードラゴンと会いなさい』
誰の声かもわからず、急に遮られていた透明の壁が消えた。つんのめりそうになりながらシルヴァリアの元へ急ぐ。
そこには大きな切り株があった。その上に何か繭のようなもので作られたものがある。それがゆっくり光ったり消えたりしている。
「これが、フェアリードラゴンの卵……」
じっとセイランは凝視してその繭を見たのだった。
あとがき
異世界ファンタジーをハッシュタグで入れてましたが、題名には入れてないため、ジャンル外という事が判明し、「ファンタジー恋愛小説」のキーワードで見れば私ばっかり。でも「ファンタジー恋愛小説」のジャンルもあるしなー。転移でもないし。ファンタジーに恋愛がくっついてるだけだからなぁ。今更題名に異世界ファンタジーは入れられない。困った、と言う状態です。静かにPVを狙わず、ちまちま行くしかない。でもあと200PVで10000PV達成です。皆様はどこから来たの? こんな大台数字はじめてです。そう。スキがなくともPVはある。でも、どこにのっているのだろう。不思議です。フォロワー様、ほぼ十ですよ。フォロワー様。自慢でもないけれど以前は三十はあった。でもPVはのびず。この逆転現象が不思議です。そして固定記事を見ずフォローがくる。投資系のかたは遠慮しています。いくらChatGPTさん使ってもそれだけで繋がりません。以前、フォロワー0の人にフォローされました。なぜか当人様がフォローしてるけれどマガジンとかChatGPTさん関連の記事を集めてるだけでした。むろん、却下でしたが。で、フォローしたいなぁと言う方はいるし、スキを入れたいけれど、この話はちょっと、という方も。どうしても文学上は健全だけどその手のお話ですか、という方もいて。それは嫌なのです。あからさまに書かれると。と言うことで次回作を期待しているスキを押してくれるnotere様はいます。次回作でいいな、と思えばフォローさせて頂きます。結構創作大賞に応募してる方がいるのですが、私は遠慮してます。そんな大した文章じゃないし、長いし、終わってないし。ということで。二作は終わってますが、きっと理論的に辻褄が合っていないことと時代が求める作風じゃないと理解しておりますので。拾って下さる方はいない、と思ってます。それでもフォローしてくれている方々には感謝です。ものすごく感謝してます。なので、文章系の方々や朝活関係の方のフォローをお待ちしてます。
ここまで読んで下さってありがとうございました。
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