ALFA MUSIC

ALFA MUSIC公式noteを開設しました。 オフィシャルサイトも是非ご覧くださ…

ALFA MUSIC

ALFA MUSIC公式noteを開設しました。 オフィシャルサイトも是非ご覧ください。 ALFA MUSIC OFFICIAL HP:https://alfamusic.co.jp/

マガジン

  • アルファミュージック考現学

    歴史あるアルファミュージックを、現代の考察により分析・解説していく連絡企画です。

  • アルファミュージック紳士録

    アルファサウンドを支えたスタッフやミュージシャンをご紹介していく連載企画です。

  • アルファミュージック蒐集録

    「オールタイム・ベスト」と「わたしのこの1曲」を紹介していく連載企画。さまざまな分野で活躍中の方々に、お好きな楽曲を選曲していただきます。

最近の記事

リンダ・キャリエール

ヴォーカリストとしてのリンダ・キャリエールについて Text:馬飼野元宏  リンダ・キャリエールの幻のアルバムが遂に日の目を見ることとなった。製作されたのが1977年であるから、実に47年ぶりに人々の前にその音がお披露目されることとなったのである。   アルバム制作のバックグラウンドや、作家陣、演奏陣、そしてお蔵入りとなった楽曲のその後については、ここでは特に記さない。むしろ気になるのは、リンダ・キャリエールというヴォーカリストその人である。 このアルバムがお蔵入りになっ

    • リンダ・キャリエール

      ついにベールを脱いだ“幻の名盤” Text:金澤寿和  “幻の名盤”がついに正式発売された。77年にレコーディングされ、ラフ・ミックスのテスト盤がプレスされるところまで行き着きながら、そのままお蔵入りして日の目を見なかったリンダ・キャリエールのソロ・アルバムである。  今や100〜200枚しかプレスされなかったローカル・レーベル物や自主プレス盤までが、たやすく復刻されてしまう時代。もはや何が“幻”なのか釈然とせず、名盤の格付けも落ちぶれた。  でもリンダ・キャリエール

      • ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

        ⑪ハーヴィー・メイソンText:金澤寿和  東のスティーヴ・ガッド、西のハーヴィー・メイソン。クロスオーヴァー/フュージョンの全盛期、セッション・ミュージシャンたちに熱い注目が集まる中、そのシンボルのように扱われたのが、この2人の名ドラマーだ。まさに互いに凌ぎを削っていたワケだが、ミュージシャンとしての指向性は必ずしも同じではない。軍の楽隊にいた叔父の影響でドラムを始めたスティーヴ・ガッドは、地元ニューヨーク州ロチェスターのイーストマン音楽学校でクラシックの打楽器を学んでい

        • ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ⑩ ベナード・アイグナーText:金澤寿和   すべては変わる。   変わらないものなんて何もない。   誰もが変わっていく。   変わらない人なんて何処にもいない。 この歌詞は、ソウル・ジャズの名曲<Everything Must Change>のサビのパートを訳したものである。日本ではランディ・クロフォードの初期楽曲として知られるが、オリジナルは1974年にクインシー・ジョーンズが発表した名盤『ボディ・ヒート』に収録されている。この曲を書き、歌ったのはアフリカン・アメ

        リンダ・キャリエール

        マガジン

        • アルファミュージック考現学
          36本
        • アルファミュージック紳士録
          14本
        • アルファミュージック蒐集録
          9本

        記事

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ⑨ 喜多嶋修Text:金澤寿和  4月某日、新生アルファ・ミュージックのスタートを発表するコンベンションが開催された。その幹部の話の中に、これまでアルファ社内に眠っていた未発表音源のリリースや未CD化作品の復刻を積極的に進めていきたい、という旨の発言があった。ならば、と是非お願いしたいのが、喜多嶋修のアルファ作品復刻だ。調べてみたら、今年は喜多嶋の米国移住からちょうど50年。若い世代に限れば、日本よりも海外の方が今の知名度は高いかもしれない。  喜多嶋修は1949年、神奈

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ⑧ 松岡直也Text:金澤寿和  ラテン・ピアノの第一人者としてジャズ・フュージョン・シーン界隈を風靡した松岡直也が、前立腺癌のために旅立って早10年。それでも未だに、生前の松岡サウンドに貢献したミュージシャンたち中心に、メモリアル・ライヴが開催されたり、過去に残したアルバムや音源がCDや配信に乗ったり…。没後10年が経過しても、決して過去のヒトになっていないのに驚く。  横浜生まれの松岡は、7歳頃から独学でピアノを弾き始め、10代半ばで初めて自分のバンド“松岡直也カルテ

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ⑦ 佐藤博Text:金澤寿和  前回のYMOに続いての佐藤博。ご存知の方も多いと思うが、細野晴臣がYMOに繋がる最初の構想を思いついた時、キーボードの候補は、当時一番プレイする機会が多かった佐藤博、そしてドラムは林立夫だった。元々は彼ら3人と、林が見つけたシンガーMANNAを看板に、ドクター・バザーズ・オリジナル・サヴァンナ・バンド風のスタイルで「イエロー・マジック・カーニバル」(ティン・パン・アレー「キャラメル・ママ」に収録)をカヴァーするアイディアだったらしい。しかし高

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ⑥イエロー・マジック・オーケストラText:金澤寿和  YMOファンにとって、2023年は悪夢のような一年だったに違いない。以前から療養していたとはいえ、坂本龍一と高橋ユキヒロが相次いで三途の川を渡ってしまったのだから。2人の輝かしい功績は、今もって語り尽くされるコトはないが、ここでは“クロスオーヴァー進化論”という命題に則って、デビュー間もない頃のYMOとその周辺の音楽シーンについて振り返ってみたい。  YMOがデビュー・アルバムを発表した78年当時、テクノ・ポップとい

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ⑤ 大村憲司Text:金澤寿和  日本のセッション・シーンに今も名を遺すワン&オンリーのギタリスト、大村憲司。その突然の死(享年49歳)から、早25年の月日が流れていることに気づいて、愕然とした。この数年、日本と言わず世界各国でシティ・ポップの再評価ブームが湧き上がっている。その多くの作品群に、大村憲司はギタリスト、あるいはアレンジャー/サウンド・プロデューサーとして、大きな貢献を果たした。だからJ.ポップの裏方として活躍していた頃より、むしろ現在の方が、大村の名を目にする

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ④ 深町純Text:金澤寿和  70〜80年代を中心に、日本の音楽シーンを大きな足跡を残した作編曲家/キーボード奏者の深町純。東京芸術大学音楽部作曲科在籍中からプロ活動を始め、大卒間際に中退。スタジオ・ミュージシャンとして仕事をこなしながら、71年にシンガー・ソングライターとして初アルバムを発表している。その後フォークやロック黎明期のアーティストたちに多く関わり、75年発表の『INTRODUCING JUN FUKAMACHI』からクロスオーヴァー・スタイルのリーダー作品に

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ③渡辺香津美Text:金澤寿和  日本のジャズ・ギタリストの頂点を極めた渡辺香津美は、ゼロ年代突入前後から、そのフィールドを意識的に超越し始めている。アコースティックなソロ・パフォーマンスによるギター・ルネッサンス・シリーズ、オーケストラとの共演、クラシックへの接近、エスニックなワールド・ミュージック的指向性…。ジャズを飛び出して果敢にギターの可能性を追求していくワークスは、どれもアカデミックで、かつ文化的価値も高い。更に舞台音楽のプロデュースや映画音楽にも進出するなど、活

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ②横倉裕Text:金澤寿和  上原ひろみや狭間美帆、黒田卓也、BIGYUKI、そして松居慶子や小曽根真など、ワールドワイドに活躍する日本人ジャズ・ミュージシャンが増えている昨今。その先駆者としては穐吉敏子、渡辺貞夫、日野皓正らの名が挙げられるが、忘れたくないのがYUTAKAこと横倉裕の存在である。  横倉裕は1956年東京生まれ。セルジオ・メンデスに大きな影響を受け、高校で組んだボサノヴァ・スタイルのバンドでヤマハ主催のライトミュージックコンテストに出場し、見事優勝を飾っ

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ①カシオペアText:金澤寿和  79年にアルファ・レコードからデビューし、人気絶頂で80年代を駆け抜けたフュージョン・グループ、カシオペア。いく度かのメンバー・チェンジや活動休止期間を経て、現在もカシオペアP4として活動している。ただ日本にいるとあまり気づかないが、J-フュージョン・バンドとして同列で語られるT-スクエア、ディメンションあたりに比べ、より大きな存在感を誇っていると感じるのだ。特に音楽好きの外国人、ヨーロッパや英国での認知度がひと際高い。筆者はこの10年近く

          ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論

          ソングライター・滝沢洋一の運命を変えた「2つのメモランダム」①

          text:都鳥流星 2015年に初CD化された唯一作『レオニズの彼方に』(1978/東芝EMI)が「シティ・ポップの名盤」「奇跡の一枚」と高く評価されているシンガー・ソングライター、作曲家の滝沢洋一(2006年に56歳で逝去)。 2021年3月頃、滝沢がアルファと作家契約をしていた70年代後半から80年代初期当時に、ハイ・ファイ・セット、サーカス、いしだあゆみ、ブレッド&バターらへの楽曲を、彼に依頼していたプロデューサー・有賀恒夫へインタビュー取材を申し込んだ。ソングライ

          ソングライター・滝沢洋一の運命を変えた「2つのメモランダム」①

          西城秀樹「かぎりなき夏」が連れてきた“海辺の悪戯”。42年ぶりに発見された作曲家・滝沢洋一の筆による一枚の楽譜

          text:都鳥流星 2015年に初CD化された唯一作『レオニズの彼方に』(1978/東芝EMI)が「シティ・ポップの名盤」「奇跡の一枚」と高く評価されているシンガー・ソングライター、作曲家の滝沢洋一(2006年に56歳で逝去)。 前回、滝沢が90年代に起業する音楽制作会社ハウス・ティーでカラオケ事業を手伝ったり、作曲・編曲を共同でおこなっていた高校時代からの「悪友」でキーボード奏者の越智洋一郎へのインタビューをご紹介した。 ● 西城秀樹「Love Togetter」を共

          西城秀樹「かぎりなき夏」が連れてきた“海辺の悪戯”。42年ぶりに発見された作曲家・滝沢洋一の筆による一枚の楽譜

          西城秀樹「Love Togetter」を共同で編曲した盟友、越智洋一郎が語る「人間・滝沢洋一」

          text:都鳥流星 2015年に初CD化された唯一作『レオニズの彼方に』(1978/東芝EMI)が「シティ・ポップの名盤」「奇跡の一枚」と高く評価されているシンガー・ソングライター、作曲家の滝沢洋一(2006年に56歳で逝去)。 以前、滝沢が90年代に起業する音楽制作会社ハウス・ティーで育成していた愛弟子「山上ジュン」へのインタビューを全2回の記事で紹介した。 ● “愛弟子”が語る、素顔の滝沢洋一① ● “愛弟子”が語る、素顔の滝沢洋一② その山上を滝沢に紹介し、ハ

          西城秀樹「Love Togetter」を共同で編曲した盟友、越智洋一郎が語る「人間・滝沢洋一」