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愛に飢えた女子に薦めたいAmazonオリジナルドラマ「Fleabag」

昨日アマゾンプライムで一気見してしまったドラマ「Fleabag」が最高に良かった。

「Fleabag」は、ロンドンで暮らす33歳独身女の心情を描き出したブラックユーモアあふれるドラマ。主人公のFleabagは性欲が強く、彼氏以外の男ともセックス三昧。窃盗癖があり他人の物を盗むのをやめられず、経営するカフェはぼったくり価格。非常識で下品で空気も読めないため友達もおらず、男以外でつるむのは姉のみ。親にも見放され、その寂しさをまたセックスで埋める。

この記事ではおすすめポイントを5つに分けて紹介したいと思う。

おすすめポイント①:美人すぎない主人公

まず、主人公とそれを取り巻く登場人物がそこまで美人過ぎないし、かっこよすぎない、という点。日本のドラマは演技力どうのこうの以前に旬な美形ばかりを集めていて「綾瀬はるかみたいなヤラミソいるかよ!!!!」「深田恭子みたいなのが恋も仕事もうまくいかないアラサー女子なわけあるかい!!」とイライラさせられることばかりであるが、Fleabag役の女優さんは身長高くてモデルみたいではあるんだが、外国人にはよく居そうな顔立ちで、スタイルは良いけど痩せてて貧乳をイジられてて、あくまでロンドンに暮らす普通の女性像がリアルに描き出されていてとっても親しみやすい。

おすすめポイント②:性に貪欲でかっこいい

Fleabagの性への貪欲さは見ていてい爽快だ。彼女は性欲がとても強く、彼氏がいるのに他の男とやってしまったりするような女だ。しかもそれを悪びれもせずあっけらかんと姉に報告したり、胸や下の写真を撮って男に送って誘いだしたりといったことを平気でする。貞操観念がしっかりしてる女性が観たら不快に感じるのかもしれないが、私はヤリマンとかもかっこいい(ヤリチンがもてはやされヤリマンが非難されるのはおかしい)と思ってしまう質なので、「女も自由に、欲望に正直に生きていいんだよな!Go!Fleabag!」と応援したくなっちゃうし、こちらも背中を押される気分である。

おすすめポイント③:たまに吐露する本音が切なくてまた共感

いつも破天荒で飄々とし強がっているFleabagであるが、彼女の背負っている過去の過ちが明かされ、感情を吐露する場面がある。友達やお金や家族や何もかもを失ったFleabagが泣きながら言う。

「この体しか残っていないけど、ヤレなくなったら死んだ方がまし。この世で一番嫌なのは誰からも体を求められなくなること。誰とだって出来る。みんな思っても言わないだけなんでしょ。それともこんなの私だけ?だとしたら笑えない。」

うんうん、そんなことないよ、私もそう思ってるよ、と思わず手を差し伸べたくなってしまう。Fleabagはいつも体だけの関係で満足しているようなそぶりを見せるのだが、元彼に彼女が出来たと知ったときや、セフレに本命が出来たと告白されたときは少なからずショックを受けている。でも不器用なのでそれを言葉には出来ない。いい女ぶりたくて強がってみせる。その寂しさを次の男とのセックスで紛らわすことしか出来ないのだ。ああ!悲しい!

おすすめポイント④:第四の壁を破って生み出すユーモア

このドラマを特徴づけているのが「第四の壁」を破っているというところ。「第四の壁」というのは登場人物が観客を意識してカメラ目線で視線を向けてきたり語ってきたりする、古畑任三郎みたいなやつだ。Fleabagが劇中で登場人物たちに向かって言っているセリフと、カメラに向けた表情やセリフ(本心)のギャップがとにかく面白い。シニカルで、ブラックユーモアで、イギリスのコメディと聞いてイメージするそのものだ。本心を遠回しのいい方で表現する日本人にはウケやすいのではないだろうか。

おすすめポイント⑤:胸キュンもある

シーズン2に限っての話になるが、胸キュンポイントもちゃんとある。シーズン2の冒頭シーンで、Fleabagが鼻血を吹きながら「This is a love story.」と言い放つのだが、シーズン1の奔放ぶりを見た私はてっきりこれもシニカルなジョークかと思った。が、シーズン2は本当にキュンキュンしちゃうくらいのラブストーリーだった。肉欲だけに飢えていた彼女が本気で恋をしてしまうのだが、恋した相手がカトリックの司祭でセックスが一切出来ない相手だった、どこまでツイていないんだFleabag! 果たして彼女の愛の行方は・・・。という展開。カトリックの司祭役が、私が好きな俳優の一人であるアンドリュースコット(「シャーロック」でモリアーティを演じたあの人!)ってのも興奮ポイントだ。

まとめ

このドラマとても下品であるが、エミー賞の作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞などを総ナメした作品らしく、さらにはイギリスでは大きなムーヴメントにもなったみたいで、女性がこういう下品さや大胆さを表現しても受け入れられ共感される時代なんだなぁ、「Followers」(観てないが口コミから推測)が描いて低評価くらいまくってる”現代のリアル”とはやっぱり次元が違ぇなぁと感動してしまった。

今のところシーズン2までしか作成されておらず一話30分×12話しかないので時間があれば1日で観れてしまう。海外ドラマにありがちなグダグダ同じ展開を観せられるという心配も無いので気軽に観ちゃうことをお勧めする。

試しに最初の30秒でも観てみてほしい。気付いたら最終話になっていることだろう。

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