マガジンのカバー画像

短編小説

2
普段はあまり書こうと思わないが、いつかまた気が向いた時のためのマガジン。
運営しているクリエイター

記事一覧

独りぼっちの恋

独りぼっちの恋

〜全ての人生に訪れる平凡な、僕にだけ大切な記憶の話〜 
 春への焦燥と冬への情景が入り混じり、冷たい風と確かな暖かさが、街を覆う季節。僕は恋に落ちていた。それは、ファーストデートを終えた後に知った事実だ。

序章 「孤高、あるいは孤独」   そうだな。この物語を紹介する前に、少しばかり登場人物の紹介をしないといけない。といってもこの物話は、僕と彼女しか出てこないし、なんなら自己紹介だけで足りるぐ

もっとみる
もし、あなたが無人島に3つだけ持って行くとしたら?

もし、あなたが無人島に3つだけ持って行くとしたら?

この短編小説は、大学のゼミ課題として提出したものだ。

社会学のゼミということで『ロビンソン・クルーソー』のようなメッセージ性を、上手く表現したいと思った。

以下、本文ーーー

 もし、私が無人島に3つだけ持って行くとしたら服とイオンモールと自家用ジェット機である。

 本題に入る前に、我々はなぜ”無人島”と呼ぶ概念に”無人島”という名前を与えなくてはならなかったのかについて考える。恐らくそれは

もっとみる