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グループ学習のアイスブレイクで使えるGood & News

前回から、私がデザインした多人数授業のアクティブラーニングについて、授業の展開を追いながら説明をしています。今回は「(3)Good&News」についてお話をします。

「経営史」第1回目の授業デザイン
 (1)オープニング動画
 (2)席替え・グループ編成
  初回授業でグループ編成をするメリット
  固定机でもグループ学習はできる
  多人数授業でグループ分けをラクラクするには
  スマートな人数調整で、スムースなグループ学習
 (3)Good&News
 (4)今日のマインドセット
 (5)自己紹介
 (6)成績評価について
 (7)学習の進め方
 (8)受講のルール
 (9)マインドセット
 (10)リフレクション


緊張感でいっぱい

1年生の初回授業では、ほとんどお互いのことを知りません。
あたりまえですね。

グループに分かれたといっても、異様な緊張感があります。

こんな時こそアイスブレイクが必要となります。
アイスブレイクの意味は「氷を溶かす」ということです。
つまりカチコチに固まった緊張を解いて、話しやすい雰囲気をつくることです。

多人数授業で使う教室は固定机ですから、全員前を向いて固まっています。
それに、私の大学の学生は面白いことに、自己紹介で10人中9人は「人見知り」と言います。
あまり他人と関わった経験がない学生が多いみたいです。
それこそ、グループに分かれた当初はガッチガッチの氷のような状態です。

そこで、まずお互いに言葉を発することで、緊張をほどきます。
そうはいっても、いきなり自己紹介をしてくださいでは、よけいに緊張してしまいます。
ここはまず、気持ちを前向きに変えるような仕掛けが必要となります。

気持ちを前向きに変えるには

そこで私がいつもやっていることは「Good & News」です。
やり方は簡単です、24時間以内にあった「良いこと」「新しいこと」を1人ずつ順番に話すだけです。

これは『こうすれば組織は変えられる!』(Kline, & Saunders, 1998 今泉訳, 2002)で紹介されているアクティビティです。

グループのメンバーが1人ずつ順番に、過去24時間以内にあった何か良い出来事を挙げていく。天気が回復したと言うようなことから、何らかの努力が実ったという話まで、何でもかまわない。
このアクティビティーの目的は、グループ全体で、ある1つの習慣を共有することにある。嬉しい出来事や体験に意識を集中させることで、それを活力源にし、ネガティブな出来事や体験に気持ちを塞がれないようにする習慣である。(133頁)

学生たちは初対面でグループを組んで(組まされて)、少し気持ちも後ろ向きになっています。
そこで、自分が経験した新しいこと、いいことを考えたり、他人の新しいこと、いいことを聞いたりすることで、気持ちを前向きに変えていきます。

Good & Newsの手順

やりかたは簡単です
①話し手は24時間以内起きた「いいこと」「あたらしいこと」を話す。
②聞き手は、話が終わったら拍手をする。
③全員が話したら終了。

しかし、これだけでは実際の授業では使えません。
チームビルディングやアイスブレイクの方法で紹介されている手順もこの程度です。

そこで、次回は日本一詳しい、授業で使える「Good & News」のやりかたをお話しします。

アクティブラーニングではアイスブレイクで緊張をほぐしましょう。

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