固定机でもグループ学習はできる
前回は、多人数授業のアクティブラーニングで、グループ編成をする場合の4つのポイントを挙げました。今回はそのうち①と②について詳しくお話しします。
①グループの人数
②グループの配置
③グループ分けの方法
④グループの人数調整
グループの人数は何人にすればいいのか
アクティブラーニングの授業でグループ分けをするとき、ひとつのグループを何人にすればよいのでしょうか。
私は4~5人程度をオススメしています。
いままでの経験上、6人以上となると「フリーライド」と「分裂」といった問題がでてきます。
「フリーライド」とはグループで作業するときに協力をしないで、結果だけ横取りをすることです。
要するに「ただ乗り」ですね。
「分裂」とは文字通りグループが2つないし3つに分裂してしまうこと。
グループの人数が増えれば、2人や3人で固まってグループ内グループができたりします。
そうすると、一方は真面目にやっているのに、もう一方はグループに貢献せずに終始黙っている、もしくは違う話しをしているなんてことに。けっk食フリーライダーが生まれます。
グループの人数が多くしても、いいことはありません。
かといって3人以下だと、学生という同質的な集団では、意見の多様性を担保することが難しくなります。
そうなると、どのようにグループ分けをすればいいのか悩むところでしょう。オススメはくじ引きなどでランダムにグループを作ることです。
かつて仲よしでグループを組んでもらったことがあるのですが、これが大失敗。
仲よしだと、お互いに甘えて授業に来なくなってしまうのです。
ある日の授業では、1人だけしか来ないグループがあったりして。
1人では、もうグループとは言えませんね。
このように、仲良しグループでは、メンバー間の牽制が効かないので、それぞれ無責任な行動とってしまうことがあります。
ですから、グループはランダムに編成した方がいいのです。
固定机のグループ配置のやりかた
人数が決まったら、次はグループの配置です。
多人数授業のケースなので、ここでは固定机の大教室を想定します。
グループの人数を4〜5人で編成すると、固定机の場合机のヨコ列でグループを組むか、タテ列で組むかといった場合分けができます。
これは、タテ列で組むことが望ましいです。
たとえば、図のようにヨコで5人グループを組んだ場合、机を動かすことができないので、座ったまま話し合いがやりにくいことが分かります。
一方、タテ列の場合はどうでしょう。
見て分かるとおり、前の座席に座った学生が後ろを向けばグループで話し合いができます。
ところが「グループで話し合ってください」と指示しても、前を向いたまま話し合いが進まないグループも出てきます。
確かに、学生の立場になってみたら、後ろを向くのは手間ですね。
そんなときは、この一言で変わります。
「グループ全員の顔が見えるようにして、話し合ってください」
これだけで解決します。
多人数授業でアクティブラーニングをする場合、グループの人数は5人以下、固定机の教室では縦2列でグルプ編成をするとよい。
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