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『東京から大阪に転校生がやってきた!』

昨日は合唱コンクールでやらかした話を
書きました。



中学2年生のこの頃
メチャンコ楽しかったのを覚えている。


記憶の扉が開いていろいろ思い出してきた。


担任の桂三枝に似た女の先生はともかく
一緒のクラスのメンバーが楽しかった。


林間学校で死にかけたのはこの頃です。


2学期途中に
東京から大阪の地に
転校生が私たちのクラスにやってきた。



サラサラヘアをなびかせる爽やかな男。
白い歯がまたキザっぽい。
メチャンコ頭が良かったんです。
勉強も進んでいたのかな?


ペリーの黒船来航

の騒ぎになった。
坂本龍馬の気持ちが少しわかった。
それは言い過ぎだが。
東京者を一目見たいとみんな思っていた。



大阪人は東京人に過剰に反応する。
阪神大好きな私たちからすれば
東京=巨人のイメージも少しあった。



東京の人とあまり出会ったことのない
全国の標準語が関西弁と思っていたような。

私たちは動物園のパンダのごとく
接していた。


他のクラスも噂を聞きつけて
休み時間に廊下から覗いている。


東京というと
TVの中の人というイメージしかない。


転校生が

『○○じゃん!』

と言うとみんなが

『今の聞いた〜じゃんやて!
焼肉のタレちゃうで〜』




転校生が

『君さ〜』

と言うとみんなが

『うわ〜君やて〜
黄身以外に使うんやな?』

とアホなことばかり言っていた。


私の初コンタクトは
私がアホなことを言っていたら
転校生が

『君のIQは0だね!』

と言ってきたので
長州力の必殺技さそり固めを
丁重にお見舞いした。



長州力のさそり固め


空気的にはアメリカからやってきた
くらいのイメージ。
ジョークも我々には通じていない。


東京弁で皮肉を言うのが彼の悪い癖。
のちに自分の身に返ってくることに……



ほどなく転校生フィーバーは
終わった。



考えてみたら言葉が違うだけで
容姿が違うわけではない。
簡単に言うと慣れた。



ある日、転校生は
授業が始まるギリギリ前に戻ってきた。
やけにドロドロで切り傷があった。
Yシャツのボタンがかなり無くなっていた。



転校生に

『どないしたん⁉️』

と聞くと

『地獄をみた』

と一言静かに言った。


ふと、視線を感じて
後ろをふり向くと
長いスカートの女子たちが
凄い形相で転校生の方を睨んでいた。



あ〜これは転校生が言ってはいけない
ジョークを言って女子を怒らせたと
ビンときた。


私たち大阪人は身を削って
(自分を落として)笑わせたり、
言葉遊びのように
笑いをとるのに対して


東京(転校生)は小粋なジョークか
しらないが、皮肉っぽく言うんです。
頭がいいから見下されてる感じで
余計にイラッとする。
今、考えたら文化の違いとわかります。
ちょっと爆笑問題の太田っぽかったかな?



私たちは

『アホ』

と言われても怒りません。
言われ慣れているから。
免疫があるんです。


でも、転校生から

『君はバカだなぁ』

と言われてムチャクチャ腹が立った。

『バカ』

に慣れていないからです。
免疫がない。



おそらく転校生は女子の踏んではいけない
シッポを踏んだのでしょう。
代償は高く突いてしまった。


その後、だんだん大阪に慣れていき
みんなと馴染むようになり
皮肉っぽいジョークはやめていた。



まだまだ東京に慣れていない
昭和の大阪の話でした。



最後まで読んでいただきありがとうございます。


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