ドラマ日記『東京ラブストーリー』(第10話)&『恋です!』(最終回)
1990年代恋愛ドラマの金字塔を、2020年の東京を舞台にリメイクしたラブストーリー『東京ラブストーリー』の第10話「秘密」。平成版では描かれなかったリカ(石橋静河さん)の「秘密」が明らかに。
完治(伊藤健太郎さん)は突然帰ってきたリカに困惑していた。リカは完治にずる休みをしてデートしようと提案するが、完治はリカを避けるようになっていた。ある日リカは、さとみ(石井杏奈さん)にNY土産を渡しに会いに行くが、そこで完治とキスをしたことを聞く。
SNSでは、敢えて完治とキスしたことをリカに伝えたさとみに非難轟々。平成版に引き続き、令和版も嫌われてます(笑)。完治の気持ちがリカから離れていることを見越してのマウント、あるいは別れさせる策略とも取れますが、他人の気持ち関係なく「正直な自分」に酔いしれるタイプなのかな。
病院でリカを見かけた三上(清原翔さん)から、リカが妊娠していると聞かされた完治。自分の子供と思い、リカに「そんな大事なことを」と詰め寄るも、「言えるわけないじゃない…この赤名リカが!」とのラストシーン。いやあ、石橋さんの演技に痺れますね。来週、いよいよ最終回。
恋に臆病な盲学校生・ユキコ(杉咲花さん)と、根は純粋な不良少年・森生(杉野遥亮さん)の新世代ラブコメディー『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』の最終回。「多様性」と「共生社会」を、見事にエンタメに落とし込んだドラマでした。
ユキコと森生の別れから1年。ユキコは盲学校を卒業し、食品関係の会社で事務の仕事を始めていた。一方、再び無職になった森生は、鹿児島から東京に戻ってきていた。
正社員として鹿児島に赴任した黒川でしたが、1年で店を潰してしまい、次の就職先を見つけるまで、ユキコにあわせる顔がないと身を隠そうとするのですが、我慢できずあっさりバレる展開。
絵に描いたようなハッピーエンドとなった本作。ハチ子(生見愛瑠さん)と花男(戸塚純貴さん)は結婚。イズミ(奈緒さん)と獅子王(鈴木伸之さん)は互いを大切な人と認定。空(田辺桃子さん)と陽太(細田佳央太さん)もキス寸前。黒川はユキコの夢を後押し。
ユキコ役だった杉咲さんの「主役力」がベースにありながらも、準主役の杉野さんの好演が光った本作。偏見の中に生きてきたであろう黒川の「フラット」さ、差別の中に生きてきたからこそ逆説的に、一般的な「普通」を軽々と超える身軽さや自由さは、時代を先取りしているのかも知れません。
最後に、大好きなマンガ『ファンシィダンス』のラストから引用。こんな風に生きていけたらという、自分の信条でもあります。踊れませんが(笑)。
ぼくは ぼくたちは 身軽でありたい しなやかでありたい したたかでありたい そして繊細でありたい そうして歩く 歌いながら 気まぐれに踊るように
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