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小説書ききったぜ!ついでに推しの子一話感想part3
執筆状況報告
さて前回の最終文字数は92385文字で終わった。そして本日は103832文字。文字数にして11447文字だ。
そして、本日をもって作品を無事書ききった。日付は五月二十五日。目標投稿日は三十一日で、期限まであと六日もある。約一週間ほどかけて推敲することができるだろう。
ついに書ききった。完結させた。それだけで胸がいっぱいである。とにかく書ききれたことを本日は報告したいと思う。明日から、投稿する予定のGA文庫小説大賞に合わせてページ数をそろえる目的の推敲作業に入ろうと思う。ここからは楽だ。ふぅ、疲れた。
やればできるものだなぁと、自分を褒めたい。
推しの子一話感想
さて、昨日に引き続き推しの子一話の感想を書いていこうと思う。
前回、不穏な影というか、ごみ屋敷の中アイの姿を画面越しに見つめる気持ちの悪い(それでいていい声な)男が登場したばかりだ。その男は主人公を崖から突き落とした張本人であり、活動復帰したアイに対し「騙された」という感情が暴走している様子だった。
そんなことなどつゆ知らず、アイは一人公衆電話ボックスに立ってどこかへ電話している様子だった。
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というか、公衆電話懐かしいな。昔はテレフォンカードを集めたものだ。可愛い写真やオシャレな画像が使われているテレフォンカードを友達に見せびらかした過去。今の子たちは知らないんだろうなぁ。
雨が降っている日なんかは、学校に備え付けてある公衆電話にテレフォンカードを挿入して両親を呼び出したものだ。時代背景が若干透けて見えるのがいい。大体AKB全盛期くらいだろうか?
さて、そんなアイが通話している相手はなんと『元カレ…?』だった。子供たちが大きくなってきたから、一度会ってみないか。そういう連絡。別によりを戻したいというわけじゃないらしい。
というか、分かってはいたのだが男の影はあるのか。16歳のアイドルを孕ませた男……うーん。どんな男なのだろう。気になる。アクアもルビーも金髪だった。しかしアイは黒髪だ。遺伝を考えるなら相手は生まれつきの金髪なのだろうが。いちご社長も金髪だったなぁ。まぁ、態度から考えて彼が父親の線は無いと思うが。というか、仮に彼が父親だとすればわざわざ電話でいわずとも毎日子供たちの顔は見ている。
どんな父親なのか非常に気になるところだ。少なくとも、知らない男に孕まされたわけじゃないと知って少し安心した。
ちなみに、どうして今になって父親と子供を会わせようと考えたかについてだが、ちゃんとキッカケがあった。それはアクアとルビーが家で会話しているのを、アイが偶然耳にしたからだ。
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自分たちの父親がいったい誰なのか気になるアクア。それに対し、ルビーはハッキリと言ってのけた。
「処女受胎に決まってるでしょ。男なんて最初から存在してない」
この言葉がきっかけだ。明らかに変な答えへとたどり着いていた。これはやばいと感じたアイが、意を決して昔の男に連絡したというわけらしい。
そして、彼女は新居の住所を男に教えた。
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アイのアイドル活動は順調だった。フォロワーは100万人を超えており、家も明らかな豪邸だった。というか、100万人にフォローされるような女がどうどうと街中で公衆電話使うな、危ないだろ。
ちなみに小生のフォロワーは6000人。約166倍。うえぇ、殿上人すぎる。かっけぇっすアイさま。
いや、底辺配信者が国民的アイドル様と比較するなんておこがましいにもほどがあるのだが。
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アイはドラマに映画にアイドル活動、順風満帆だった。社長もテンション爆上がり。いよいよ来週はドーム公演が決定していた。
ドーム公演はみんなのあこがれだ。アイドルだけの憧れじゃない。社長もスタッフも、誰しもがドームを目指している。ちなみに昔小生が所属していた事務所ではバンド企画が持ち上がったことがある。将来ドーム公演を目指して頑張れと上から通達があり、小生はギターを弾いていた。もちろん、メジャーデビューすら出来なかったのだが。
ドーム公演ともなれば、熟練のスタッフが必要。スケジュール調整も大変。それに何より、審査がある。ただ金があるだけで達成できる夢じゃない。選ばれたアーティストだけが開ける夢のライブなのだ。
「大事な時期だ。スキャンダルなんてないように。くれぐれも父親に会おうとかするなよ」
社長の言葉に、アイは作り笑顔で頷いた。「もちろん」と平気で嘘をついた。アイはみんなが喜ぶから嬉しそうにしている。その仕草一つひとつ全部が嘘で、人の感情が分からないというよりはむしろわかりすぎてる人という印象だった。なんというか、顔色を窺いすぎているというか。自分の幸せを理解しておらず、その場の空気に流されて行動しているタイプという感じ。
笑顔溢れる空気の中、彼女の見せた表情があまりにも不穏すぎて、この続きを見るのが怖くなった。
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ここで過去回想に入る。
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アイは元々スカウトで苺プロダクションに所属することとなったらしい。その頃から彼女の容姿は端麗で、確かにスカウトしたくなる気持ちも分かる。しかし、そこでアイは自分がアイドルに向いていないことを社長に話していた。
アイは施設で育っている。元々片親で、母親は窃盗で逮捕。その間施設に預けられたのだが、釈放後も迎えには来てくれなかったのだという。また、「殴られるより施設の方がマシ」という彼女の発言からも分かるように、彼女は虐待も受けていたらしい。
アイの持つ天性の『相手に合わせて嘘をつく』という顔色をうかがう能力は、恐らくこの幼少期が原因だろう。
人を愛した記憶も愛された記憶もないんだ。そんな人にアイドルなんてできないでしょ
アイの言葉は重かった。それほど人生に絶望していたのだろう。アイドルと言えば、笑顔を振り撒き皆を幸せにする存在。ファンを愛してやまない存在。
愛を知らず育ったアイに、アイドルなんかなれるはずがなかった。
そんな彼女の価値観を変えたのが、社長の言葉だった。
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いいんじゃねぇの?そもそも普通の人間に向いてる仕事じゃないし。そういう経歴も個性じゃん?
アイは困惑する。
でもアイドルってみんな愛してるぞーとか言うじゃん。私が言ったら嘘に……
社長は平然と言ってのけた。嘘でいいんだよと。
嘘でいいんだよ。むしろ客はきれいな嘘を求めてる。嘘をつけるのも才能だ
いいじゃねぇか!こいてけこいてけ
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その時、アイの瞳に星がともる。嘘をついてもいい。むしろ嘘で人を愛していい。愛を振り撒く嘘つきは、それこそ一種の才能。
配信をやっている人ならみんなわかると思う。常に嘘をつき続けるのは難しい。むしろ自分の根幹に触れるような質問、プライベートに関する問いかけ、根掘り葉掘りファンは推しの事を詮索しようとしてくる。常に嘘をつき続けないと、自分の身が持たない。本心からただぶつかり続けるのはプロじゃない。無謀だ。
小生は嘘をつくのが下手なほうだ。すぐに顔に出る。態度に出る。感情に出る。だからこそ、誰かを喜ばせるために嘘をつき続けることができない。もし仮にそんな人がいたなら、小生だっていちご社長と同じ感想を抱くだろう。それは才能だと。
だが、それで終わらないのがいちご社長だった。
本当は君も人を愛したいって思ってるんじゃないか?
やり方が分からないだけで。その対象が見つからないだけで
可愛く歌って踊っていればそれだけでファンに対する愛情表現だ
アイドルになれば愛してるなんて言葉は歌詞の中にいくらでも入ってる
それにみんな愛してるって言っているうちに嘘が本当になるかもしれん
嘘が本当になるかもしれない。その言葉は、アイを突き動かすのに十分だった。彼女は愛を知らずに育ってしまった。親から十分な愛情を受けず、人を愛する方法すら分からない。
元カレと別れてることや、子供の顔を見るように平気で誘ったことからも、恐らく彼女はそれほど男の事が好きじゃなかったのだと思う。きっと男と寝れば愛を知れるとでも勘違いしたのだろう。子供を産んだのも、子育てすれば愛を知ることができると思ったからかもしれない。彼女の全ての行動は嘘で始まり、常に愛するという感情を追い求めているように見えた。
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彼女は愛する対象が欲しかった。アイドルになればファンを愛せると思った。嘘の愛してるを散々振り撒いて来た。その度に気づくのだ。「あぁ、これは嘘だ」と。
だから彼女は、子供たちに愛してるが言えなかった。
私はまだ子どもたちに愛してるって言ったことがない。その言葉を口にした時、もしそれが嘘だと気付いてしまったら…そう思うと怖いから
この感情は、自分が母親に愛されなかった過去がトラウマになっている故だろう。自分が、自分の子供たちを愛せなかったら、そう思うと怖くて仕方がないのだ。
だが、そう思える時点で彼女の想いは本物の愛だと言える。嘘だと気付いてもなお愛してるを振り撒き続けたファンとは違う。愛じゃないと気付くのが怖くて言えない愛。それこそ本物の愛と呼べるはずだ。
彼女がそのことに、もっと早く気づいていれば……。
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家のチャイムが鳴る。男が白い花束をもって立っていた。
「ドーム公演おめでとう」
男は言う。その男を、視聴者は知っている。
「双子の子供は元気?」
住所を、子供の事を、どこで知ったのだろうか。
ふと、アイは走馬灯を見た。
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あまりにも美しい走馬灯だった。アイと、子供たちと、社長夫妻と。子育てを通して積み上げてきたたくさんの思い出。その美しい思い出が、純白の花が、赤く染め上げられていく。
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アクアが、見てしまった。
子供じゃなくても、これはトラウマだろう。
アイは言う。
「はは……痛いよ」
それで済むはずがない。痛いで済むレベルじゃない。
というか、本当に美しい走馬灯だった。小説でこの美しさは表現できない。アニメだからこその美しさがそこにはあった。あまりに美しすぎて、だからこそアイが刺されたという現実が残酷すぎる。
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俺はもっと痛かった苦しかった!アイドルのくせに子どもなんて作るから…!
ファンを裏切るふしだら…っ
ファンのこと蔑ろにして裏ではずっとバカにしてたんだろ!
この嘘つきが!散々好き好き言って釣っておいてよ!全部嘘っぱちじゃねぇか!
本当にファンという生き物は……。これだからファンは嫌いだ。アンチよりよっぽどひどい。
アイドルが誰かと熱愛したっていいじゃないか。と思うのだが、主人公もアイが妊娠しているのを知って吐きそうになっていたから、やはり信者というのはそういう生き物なのかもしれない。
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それでもアイは笑った。笑顔で彼に手を差し伸べた。
私なんてもともと無責任で。純粋じゃないしずるくて汚いし。
人を愛するってよく分からないから。私は代わりにみんなが喜んでくれるようなきれいな嘘をついてきた。
いつか嘘が本当になることを願って…頑張って努力して全力で嘘をついてたよ。
私にとって嘘は愛。私なりのやり方で愛を伝えてたつもりだよ。
君たちのことを愛せてたかは分からないけど愛したいと思いながら愛の歌を歌ってたよ。
いつかそれが本当になることを願って。
今だって君のこと愛したいって思ってる。
彼女は本物のアイドルだ。自分の命が潰えようとする最後の瞬間まで、彼女は愛を、嘘を貫き通そうとしている。最後の最後まで、愛する感情を追い求めた、嘘つきのアイドルだった。本当に完ぺきで、究極のアイドルだった。
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「嘘つけ…俺のことなんて覚えてもいないんだろ。見逃してもらおうと…」
「リョースケくんだよね。よく握手会来てくれてた」
「……」
「あれ?違った?ごめん私人の名前覚えるの苦手なんだ。お土産でくれた星の砂うれしかったな。今もリビングに飾ってあるんだよ」
人の名前を覚えることが苦手だった彼女が、社長の名前すらまともに覚えられなかった彼女が、ファンの名前を記憶していた。走馬灯にも映るほど、ファンからもらったプレゼントの内容まで記憶していた。彼女がファンを愛してあげようと思っていた気持ちは、まぎれもない真実だった。
突発的な犯行、突発的な感情、突発的な憎悪。それを全て断罪するかのような、圧倒的な愛。それを前に、彼は逃げ出した。
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自分なんて覚えてすらもらってないのだと、勝手に勘違いして犯行にまで及んでしまった。実際は違った。覚えてもらっていた。この時の犯人の気持ちを考えると、胸が苦しくなる。
最も愛したアイドルに裏切られたと思い、気が病み、復讐した。しかし裏切られたと思ったのはただの勘違いだった。彼女はちゃんとファンを愛してくれていた。それなのに手にかけてしまった。そう思えば、自分の罪深さがあまりにも刺さるはずだ。
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アクアは慌てて救急車を呼ぶ。しかし、間に合わないだろう。元医者だから分かる。切られたのが大動脈であること。尋常じゃない出血量。
アイは自分がもうだめだと悟ったらしい。アクアに怪我が無いか確認したり、ドーム中止になった件について後悔したり、撮影が決まっていた映画監督に謝るようお願いしたり、完全に諦めている様子だった。止血しても間に合わないのだろう。
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ルビーにはドアの向こうで何が起きているのか見えていない。ただ、苦しそうなアイの声、焦るアクアの声、曇りガラスに付着した赤い液体。それだけで何が起きたか察するに十分だろう。
そんなルビーに、アイは声をかける。お遊戯会の感想。
ルビーのお遊戯会の踊り…よかったよー
私さ、ルビーももしかしたらこの先アイドルになるのかもって思ってて。親子共演みたいなさ……楽しそうだよね
アクアは役者さん?
2人はどんな大人になるのかな
あーランドセル姿見たいなぁ。授業参観とかさ…ルビーのママ若すぎない~とか言われたい
アイの言葉は続く。あまりにも残酷で、あまりにも美しすぎるこのシーン。もしできるのであれば、ぜひとも直接その目で見てほしい。アマプラでも何でもいいから、ぜひ見てほしい。
胸が締め付けられた。
アイの願いが、夢が、二人に託される瞬間だった。
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あんまりいいお母さんじゃなかったけど私は産んでよかったなって思ってて……えっとあとは……あっこれは言わなきゃ
ルビー……
アクア……
愛してる……
あぁ……やっと言えた……
ごめんね言うのこんなに遅くなって……
よかったぁ……
この言葉は絶対嘘じゃない
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初めて愛を知ったアイドルは、その日障害に幕を下ろした。
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あまりにも丁寧に描かれた家族愛。その美しさがゆえに表現された絶望。気が付けば、小生は涙をこぼしていた。絶望の表情を浮かべ、口を開けたまま、目を見開いたまま泣いていた。こんな泣き方をしたのは久しぶりだ。泣くべくして泣いたのではない。運営人に、明らかに泣かされた。
何度も言うが、この作品絶対に見てほしい。見て知ってほしい。こんなに素晴らしい作品が世にあるのだということを。もう一本の映画を見た気持ちだった。いや、実際長さは映画並みだが。
その後ニュースシーンにが入り、世間はアイの死に関する報道で持ち切りとなった。ビッグコンテンツだ。これからドームライブまで約束されていたアイドルの死。しかもそれは過激なファンによる暴走。さらにファンは自ら命を絶って死亡。真相を知る者はだれ一人おらず、謎多き死として取りざたされるのも当然だろう。
なにより、ドーム会場で待っていたファンは絶望したはずだ。これから推しの姿が見れると息巻いていたら、アイが死んだというニュース。後追い自殺したっておかしくないレベルだ。
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もちろん悲しむニュースだけでなく、それをネタにしたコンテンツも広まった。……あれ?この俳優金髪だな、どういう関係だ?
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勝手なことを呟くやつもいる。Twitterはこういうのおおい。
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アイドルが恋愛したら殺されても仕方がないのか? そんな怒りを抱えるのも無理はない。呟いている連中はこれっぽっちも言われている人の事なんか考えていない。
有名だったら何言われても仕方ないの?有名税って何?お客様は神様みたいなこと言ってさ。それはお前らの使うセリフじゃねーんだよ!
傷つけられる側が自分を納得させるために使う言葉を人を傷つける免罪符に使うな…!!
ルビーの言葉は的確だった。故に辛かった。
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二人は社長夫妻の子供として戸籍を移していたこともあり、ワイドショーで取りざたされることはなかった。とはいえ、社長のこの落ち込み具合。当然茶当然だ。
奥さん元々若い男と結婚するつもりだったはずなのに、今は完全にいい母親している。
そんな中、ふとアクアは気づいた。
アイを殺した犯人は、アクアを殺した犯人と同一人物であることに。
では、どうして犯人はアイの入院している病院を突き止めることができたのだろうか。どうしてアイの新居を知ることができたのだろうか。週刊誌の情報によれば、男は何のスキルも持たないただの学生。それがアイの居場所を特定できるはずがない。
つまり、情報提供者が居るはずだ。それは誰か。
アイの新居を知っている人物は少ない。社長はアイを大切にしていた。情報を漏らすはずがない。B小町のメンバーはそもそもそんなに仲が良くない。住所を教えるはずがない。親戚の影すらない。そんなアイに残された、アイを死に追いやれる人物。
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僕らの父親。
アイの交友関係が狭いことなどから、考えられる父親はアイの同業者である可能性が高い。同じアイドルなのか、ドラマや映画の監督なのか、作曲者なのかスタッフなのか、誰にしても、アイを死に追いやった真犯人は芸能業界に存在しているはずだ。
急にこの作品の趣旨が見えた。
推しの子を殺した犯人を突き止める、サスペンスだ。
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アクアは決めた。アイの子供という生き証人がいる。父親と思しき存在のDNAを鑑定に出し、突き止めてやる。
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そして物語の主役は、アイの子供たちにバトンタッチされる。
長いプロローグが、ようやく幕を下ろした。
というわけで、無事にアニメ一話視聴完了しました。
ここからこの二人がどう成長していくのか、どうしてアイは死ななきゃいけなかったのか、犯人はいったい誰なのか。非常に気になりますが、あえて原作は読まずアニメで追っていこうと思う。この作品、大好き。
小生は以前アクタージュという漫画が大好きで読んでいた。昔から舞台の人間だったので、こういう芸能業界を題材にした作品は大好きだった。しかし、アクタージュの作者が飛んでも事件をやらかして絶版となって以来、漫画を買うことすらしなくなっていた。
今、小生は再び作品熱に飲まれている。素敵な作品にもっと触れたい。いろんな作品を見たい、読みたい、感じたい。
アニメが終わり次第、もしくは見終わったアニメに合わせて、原作を購入しようかな。なんて考えている。
ここからの物語が楽しみで仕方ないよ。
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