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気がついたらスタートアップのリベロになっていたー2020年振り返り

水産養殖×テクノロジーをテーマにしたスタートアップで働いています、ウミトロンのあこてぃすです。ウミトロンのオファー時はビジネスディベロップメントでしたが、入社後気がついたら広報兼HR兼Biz兼その他もろもろ…を約2年間担当しています。(入社後〜半年間での担当業務はこちらのnoteをご覧ください)

ウミトロン入社3年目に突入し、社内ではついに古参扱いされるようになってしまいました…。ついこの前ジョインした気がするのですが。。

2020年を振り返って、一言で自分のウミトロンでの働き方を表現するなら、バレーボールでいう「リベロ」的なポジションだと思い、腑に落ちました。とにかく、どんなボールでも落とさないように拾いまくる。拾うと聞くと守りのイメージが強いですが、チーム全体が安心して攻めていける環境を戦略的に作ることを意識していたように思います。

スタートアップにおけるリベロ的なポジションとは一体何をしてきたのか、私が2020年で担当してきた主な業務と、それに伴う個人の気持ちの変化について具体的に挙げていきます。

1.PR関連

メディアリレーション

プレスリリース作成、メディアとのコミュニケーション、各種寄稿記事作成、Facebook・Twitter・Instagram・LinkedinなどのSNS運営など。グローバルメンバーにも助けてもらいながら、基本的には国内外担当しています。

コロナ下でありながらも、2019年比約1.2倍のプレスリリース本数、約1.6倍のメディア掲載数など、会社としても成長・注目度アップが着実にできた年でした。メンバーが現場の方々と一緒に作り上げたサービスやプロジェクトを発信し、一人でも多くの方々に知ってもらうこと。いきなり変わることはなくても、徐々に業界にとって貢献できるよう広報として実績を積み上げていく仕事は性分にもあっていたように思います。

赤坂水産様との共同クラウドファンディング

スマート給餌機UMITRON CELLと生け簀にかかる支援金を募り、赤坂水産様のこだわりの白寿真鯛をリターンでお届けするクラウドファンディング。目標金額300万円達成後、ネクストゴールとして白寿真鯛を取り扱う飲食店様の食事券をリターンで提供し、総額400万円を超える支援金と282名の方にご支援いただきました。

スキーム作りやライティング、PR・SNS拡散などの運営に走り抜けた約2ヶ月。コロナの影響で一部リターンが滞ってしまっていますが、対策をしながら最後までしっかりお返しをしていきたいと思います。

スマート給餌機「UMITRON CELL」PRムービー制作

養殖現場に約1週間滞在、動画撮影・制作ディレクションを担当しました。ユーザーとなりうる生産者の方々向けにリリースをしましたが、結果的にビジネスメンバーやメディアがプロダクト説明の補足に積極的に活用してくれたりと、予想以上に嬉しい効果がありました。

2.HR関連

採用の評価基準制定

ボードメンバーと4~5回に渡り、採用基準を言語化、すり合わせをしました。ミッションフィット、カルチャーフィットとはどういう状態を指すのか、スキルフィットのスキルとは言語化するとどういうスキルなのか。メンバーがジョインすることで、ウミトロンに新しい可能性が広がるのか。

フェーズによって見直すタイミングがくると思いますが、ボードメンバーと採用についてディスカッションできたことは、改めてこれまで本当に良いメンバーを採用してきたことが私自身も確信に変わった機会になりました。

いつも採用にご協力いただいているフォースタートアップスさんに記事にしていただきましたので、ご興味ある方はこちらもご覧ください!

各プロジェクトチームのコミュニケーションレビュー

ウミトロンでは現在多数の大小様々なプロジェクトが同時に動いており、多くのメンバーが複数プロジェクトを兼任しながら働いています。各プロジェクトのチームワークとコミュニケーションを振り返る場を月に1回設け、一ヶ月間のチーム内のコミュニケーションにおいて継続したい点、改善点、新しくトライしたい点を話し合います。また、チームメンバー同士で各個人における上記の点のフィードバックなどを行っています。

各プロジェクトチームがそれぞれオーナーシップを持ってプロジェクトを推進していくためには、権限を委譲しつつチームメンバー同士が自発的にコミュニケーションをとってチームワークを高めていくことが重要です。全ミーティングにファシリテーションとして参加していますが、各チームの振り返りに私自身もはっとする部分が多く、新たな気づきや組織運営に関わる重要な点はボードメンバーにもフィードバックするようにしています。

採用業務全般

求人票作成・更新、エージェントとのコミュニケーション、面接調整、入社前の準備やオンボーディングなど。

多い月は1ヶ月に100名超のエントリーを世界中からいただいていますが、一人で対応するには限界があるため、対応してくださるサポートメンバーの採用やエージェントコミュニケーション・面接調整の仕組み作りなども並行して行ってきました。

3.マーケティング関連

水産養殖向け海洋データサービス「UMITRON PULSE」マーケティング

7月にWeb版、11月にAndroidアプリ、12月にiOSアプリと怒涛の開発・リリースラッシュ。それに伴い、シンガポールのメンバーと協力しながら、ランディングページディレクション、メールマーケティング、機能紹介Youtube動画作成、PULSEにフューチャーしたブログ作成と翻訳、アプリストア掲載の対応、PR・SNSによる拡散と認知獲得、ユーザーアンケートやヒアリングなどを重ねてきました。来年も世界中の養殖事業者に展開すべく、力を入れていきます。

▼会員登録なし・無料でどなたでも養殖に必要な海洋データをチェックできますので、ご興味ある方はぜひお試しください!

「うみとさち」シーフードアクションマーケティング

豊かな海と美味しい魚を未来につなぐため、水産に関わるサプライチェーン全体で協働してより持続可能な水産業の実現を目指す「うみとさち」シーフードアクションを11月より開始。養殖の生産現場に技術提供して貢献していくだけでなく、消費者に対してより持続可能な水産について知ってもらい、選択肢を増やしていく取り組みをはじめました。2020年は第一弾企画としてのクラウドファンディング及びデザインのヘルプやメディアリレーション、「うみとさち」instagramnoteFacebookといったSNSの立ち上げなどを始めたばかりですが、2021年はがっつり携わっていく予定です!今後の取り組みにご注目ください!

▼匠と呼ばれる生産者が育てた美味しく、より持続可能性に配慮した魚がお得に届くクラウドファンディング!1月17日まで!

4.総務関連

勤怠管理システム導入

ウミトロンのワークスタイルやオペレーションに必要な条件の洗い出し、勤怠システムリサーチ、選定とルール作りなど。

出張が多く、かつフレキシブルに働くメンバーにとって、手間が少なく勤怠管理ができる方法を模索した結果、現在はSlackで勤怠や休憩打刻が簡単にできるような仕組みを採用しています。

オフィス移転

感染症対策のため、基本的にメンバーはリモートワークをしています。それに伴い、オフィスのサイズとロケーションの最適化をすべく、移転を実施しました。物件探し、移転準備、各種オフィス事務のアウトソースやクラウド化など、リモートワーク前提としたオフィスのあり方を考えるきっかけになりました。

5.個人的な取り組み

PROGRITで英語学習

英語、めちゃくちゃ頑張りました。。。元々得意科目で社会人でもTOEIC800点台をキープしていたのである程度ベースはあったものの、英語での会議となると発言が思うようにできないことも多く、歯がゆい思いをずっと抱いてきました。また、英語ができればウミトロンの中で自分がカバーできる業務範囲がさらに広がる確信もありました。

2020年は絶対英語を上達させて、英語で会議ができるレベルを目指したいと覚悟を決めて、PROGRITに入会。2月から毎日2時間×2.5ヶ月、卒業後も毎日1時間は勉強時間を確保して取り組んできました。正直、忙しい時の夜中の英語学習はきつかったですし、横でお酒飲みながらオモコロ読んで笑う家族にイラっとすることもありましたが笑、おかげで自分でも1年前と比べて上達した感覚があります。

実際、UMITRON PULSEのマーケティングチームは私以外日本語の話せないグローバルメンバーだったので、実践で英語を使える機会も多く役立ちました。とはいえまだまだビジネス英語完璧です!と言えるレベルではないので、今後も継続していきます。

水産庁「海の宝!水産女子の元気プロジェクト」

水産庁が運営している、水産業の魅力を広め、水産業をもっと元気にするプロジェクト「海の宝!水産女子の元気プロジェクト」に応募し、メンバーになりました。

JTB主催・農林水産省協賛のジャパンハーヴェストでは、Youtube動画に出演、編集を担当しました。水産業の生産〜加工〜流通〜販売など、川上から川下まで幅広いメンバーが参画しているプロジェクトなので、ぜひ来年は異職種コラボや広報活動などに取り組んでいきたいです。

個人Twitterとnoteによる発信

「企業名で発信している情報って、綺麗なことしか言わないからリアルに感じられない!だったら自分個人で発信しよう!」と思い立って開始したTwitterとnote。Twitterを開始して1年半、じわじわフォローしてくださる方が増え、もうすぐ1000人になります。今後も養殖や魚、スタートアップやテクノロジーについてつぶやいていきますので、引き続きよろしくお願いします!「いけす女子」で検索したら出てきます。
https://twitter.com/akotisumitron

noteは2020年はこの1本しか出せませんでした…。

ですが、今まで書いてきたnoteが多くの人に届いて読んでいただけていること、特に選考を受ける多くの候補者の方々が読んでくださっていて、本当に嬉しい限りです。

リベロでいいと、自分を認められた1年

ここまで書くと、あたかも自分に自信を持って働いてきたように伝わるかもしれませんが、実はその逆で自分の仕事ぶりに対する自信は皆無でした。

特にアーリーフェーズのスタートアップでは、事業を0→1で作り上げたり、専門性を活かしてユニークなプロダクトをゴリゴリ開発したりするような「攻める」メンバーが多いことが、事業成長と拡大にとって必須です。そんな中で社員8人目で入社したものの、私自身この働き方でいいのか、存在意義は本当にあるのか、会社に他のメンバーのように貢献できているのか、正直ずっと迷いがありました。ウミトロンのミッションもカルチャーもすごく好きでワクワクする、だからこそ、自分の働き方やキャリアで本当にいいのか、自信が持てずにいました。

しかし、3年目に差し掛かるタイミングで、CTOの岡本とインタビューに同席していたとき、「社員8人目というタイミングで、佐藤のように人事やバックオフィスを担当するメンバーが入社したことをどう捉えているか」という質問に対して、岡本から

「今振り返ると、もっと早く採用してもよかった。経営をやっていると、人事や広報領域は、重要だけどなかなか手が回らない部分。1カ月、2カ月ですぐに効果は出ないから、後回しになってしまうという状況でした。佐藤が入ってすごく助かったし、会社にとって必要でした。」

とはっきり言ってもらえたことが、自分の働き方を認める転機になりました。

また、スタートアップ界隈でSBO(スタートアップバックオフィス)や一人広報、一人人事として活躍している方々をSNSを通じて知ることで、自分自身のようなポジションでもスタートアップの事業成長に貢献できていることを客観的に理解できるようになりました。ようやく、リベロ的な働き方が自分としての価値を出せる働き方であり、得意でやりがいを感じるポジションであると認めることができ、気持ちがすっと楽になりました。

会社の成長は、自分の成長。入社3年目ですが、年初と年末では全く想像していなかった日々が待っていて、同じ業務を繰り返すことがない。そんなワクワクする環境の中で、どんなボールでも拾って打ち返せることができる、でも時には戦略的にアタッカーになれるような、そんなリベロを目指して2021年も頑張っていきす。

2020年の業務振り返りと、個人的な気持ちの変化について言語化しましたが、次のnoteでは業務から得た働く上での気づきやナレッジシェアをしていきたいと思います(と、自分にnoteを書くプレッシャーを与えておきます)。

2021年も、どうぞよろしくお願いします!

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