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国際教養大学の留学生の皆さんに、男鹿のおすすめサイクリングコース(真山神社・なまはげ館)を体験してもらいました!


なまはげ館(外観)
真山神社・真山伝承館
真山神社
山の様子
なまはげ館(館内)
なまはげ館(館内)

みなさん、はじめまして!
2021年6月に地域おこし協力隊員として男鹿市に移住しました都鳥とどりと申します。おそらく、秋田県の地域おこし協力隊員としては、最高齢だと思われる75歳です。海外での勤務経験が多く、大好きな男鹿とサイクリングを通じて、特にインバウンド観光の振興に携わっていきたいと思っています。

さて、早速ですが本記事では、2022年10月29日に実施したサイクリングツアーについて紹介します。

本ツアーは、地域おこし協力隊員として私が携わっている、レンタサイクル店(男鹿自転舎)のe-Bike(電動アシスト付自転車)を活用し、男鹿市観光課及び男鹿市観光協会DMO推進室と協力して、国際教養大学の留学生の皆さんに、真山神社・なまはげ館等を巡るサイクリングツアーを体験していただいたものです。

江戸時代の紀行家、菅江真澄すがえ ますみが世に知らしめた真山神社と「男鹿のナマハゲ」行事は、男鹿の太古の深い森に育まれた神秘と、生きた民俗を現在に伝えています。このような男鹿の文化・歴史や地元の料理を、サイクリングを通じて留学生の皆さんに存分に体感してもらいたい、男鹿のファンを増やしたいとの思いで今回のツアーを企画しました。

晩秋に実施した留学生の皆さんとのe-Bikeによるサイクリングツアーの様子を紹介します。

※同日は並行して南海岸の景観を堪能できるサイクリングツアーも催行されました。

留学生がツアーで使用したe-Bikeは、男鹿自転舎が所有する米国トレック社等の高級自転車。坂道も楽々スイスイすすめます!今まで乗ったことのない方が利用されると、きっと新鮮な体験ができますよ!シニア世代である私でも、長距離や起伏の多いサイクリングコースを楽しめています。身体にあまり負荷をかけることなく有酸素運動を続けられて健康増進効果もあり、おすすめです!

男鹿自転舎のHPはこちらから!
https://oganavi.com/news/2021/04/02203440/


真山神社・なまはげ館コースには、フランス、リトアニア、アメリカ、台湾、ヨルダンといった、さまざまな国の留学生の皆さんに参加いただきました。皆さんに1つのグループになってもらい、私がサイクリングの先導、ツアーガイド、通訳を担当しました。

サイクリングツアーの行程は、朝10時に男鹿自転舎を参加者全員がe-Bikeで出発→なまはげラインを走行→安全寺地区のなまはげ大橋から棚田風景を遠望→なまはげ館を見学→男鹿真山伝承館のなまはげの実演を見学→里暮らし体験館にて郷土料理「だまこ鍋」の調理と食事体験(昼食)→真山神社を参拝→サイクリングで男鹿自転舎へ戻る、となっております。

以下に、私が担当した真山神社・なまはげ館コースの様子を紹介します。

ツアー当日、参加する皆さんにe-Bikeの操作方法・日本の交通法規と安全確認方法などを説明してから、サイクリングツアーを開始しました。

真山神社・なまはげ館コースに参加した5名の留学生の皆さんは、初めての本格的なe-Bikeということもあり、実走当初こそギアチェンジのタイミングやバッテリーの操作等でやや手間取っていたものの、最初の目的地であるなまはげ館へ到着する頃には、全員、安全な速度で安定した走行ができるようになりました。帰路は皆さん若いこともあり、普段乗り慣れている私よりも上達していました。

なまはげ大橋から見た安全寺地区の棚田風景

なまはげ館では「男鹿のナマハゲ」行事について、映画鑑賞等を通じて理解を深めるとともに、なまはげ勢ぞろいコーナーにて記念撮影を行いました。見学後は、男鹿真山伝承館へ!

なまはげ館と真山伝承館には、外国人観光客向けに多言語対応のタブレット端末が配備されており、インバウンド旅行者等も楽しめる配慮がなされています。
留学生の皆さんが全員翻訳機を手に入館すると、なまはげの実演が始まりました。待望のなまはげが登場してからは、海外の習俗とはまた違った男鹿の迫力のあるなまはげが、猛々しく観客の間を歩き回る様子に、参加した皆さんはとても驚かれていました。

なまはげが、それぞれの観客に対して、1年間の行いを問いただす際、観客席にいた小さなお子さんが怖がって泣きだしてしまう様子を、留学生の皆さんは微笑ましく見守っていました。なまはげの一連の振る舞いが意味するところは、なまはげという来訪神が家内安全と幸福を祈願するものとの説明を受けて、皆さんは祭事の意味を納得し、長い伝統に則った男鹿の民俗文化を初体験して大いに感じるものがあったようでした。

古来、大晦日に地元の人しか見ることのできなかった「男鹿のナマハゲ」行事を、伝承館では体験することができますので、おすすめの観光スポットですよ!

なまはげ館のHPはこちらから!
https://namahage.co.jp/namahagekan/



お昼になり、里暮らし体験塾でだまこ鍋料理の調理体験へ!
まず最初に、参加者それぞれにだまこ用の蒸したごはんが配られました。
各自が手袋をはめて、自分の手でしっかりとごはんを潰したり揉んだりして、団子状になるまで作業を繰り返すことで、たくさんのだまこができあがり、料理の下準備を整えることができました。

海外から来日した留学生の皆さんにとっては、手でお米を潰したり、揉んだりすることや、その手に伝わる感触がとても新鮮だったようで、賑やかに楽しみながら調理に取り組んでおられました。
里暮らし体験塾のスタッフの方が、作ったばかりのだまこと各種食材を鍋に入れて調理を開始したら、皆さん完成を心待ちにしていました。

さあ、いよいよだまこ鍋が完成し、食事開始です!メインディッシュのだまこ鍋が提供された際には、皆さんワクワクしている模様でした。
十分に鶏の出汁が効いたスープが、食材のごぼう、セリ、長ねぎ、鶏肉、きのこに染みわたっていて、素材の味と歯ざわりを感じながら舌鼓を打ち、しばし美味を堪能、皆さんお代わりを所望して満足気。最後に出たサツマイモデザートのユニークな甘味にも全員がおいしい!と一様に驚いていました。

外はあいにくの雨となったため、食後は傘をさして真山神社に移動。

太古の時代をほうふつとさせる巨木に囲まれ、趣ある真山神社では、雨に煙る神社の雰囲気がその神秘性をいっそう際立たせているように感じました。私がみなさんに参拝作法を具体的にレクチャーしたところ、その特有の作法に一行は興味津々の様子。手水舎ちょうずやで手口を清めて、二礼二拍手一拝を行うのを見て、留学生の皆さんも同じように作法を守って参拝を体験しました。

更に神社の横に奉納されている絵馬には、個々の参拝者が祈願する内容を記載しているとの説明や、真山神社の敷地にある樹齢1100年を超すかやの大樹にぬさが巻かれていて神木として崇められているとの話に、日本人の万物に対する崇拝の念と宗教心に興味をそそられたらしく、皆さんは日本を選んで海外から留学しているだけあって、やはり日本特有の神社というものに対して強い関心を持っているようでした。

真山・なまはげ伝承館コースに参加したみなさんの感想

  • 男鹿の真山神社・なまはげ館サイクリングコースは起伏に富み、林間を走り抜けて、途中で棚田や海や山も垣間見れて、非常に趣がある走行を体験出来ました。

  • 深い古木に囲まれた神社の風情・ナマハゲ実演・絵馬等を見て、日本人のプリミティブな宗教心の息吹を感じました。

  • だまこ鍋はセリ・ごぼう・きのこ等を使ったシンプルな料理ながら、鶏出汁が効いて食材の味が活かされてユニークな料理。想像以上に美味しかった。

  • 電動自転車は思ったより操作が簡単で、また走ってみたくなりました。

  • 真山神社は非常にシンプルな佇まいであるだけに、深い宗教性を感じました。

  • 温潤な大森林の植生から醸し出される真山神社の宗教的雰囲気は太古の日本を感じ、眼をみはる思いでした。

  • なまはげ実演を見て中欧のクランプスが念頭に浮かびました。

クランプス:ヨーロッパ中部の伝説のモンスターたちであり、その不気味な存在は、見るからに恐ろしい風格ながらも、実は心優しい聖ニコラウスの付添い人で、悪い子を正す役割を果たすというミッションがあります。

クランプスジャパン:https://www.krampus-japan.com/about.html
  • 今回のサイクリングは非常に良い体験になり、日本文化や秋田の習俗に一層興味が湧きました。これを契機に日本についてもっと知りたいと思いました。


以上、参加された皆さんは、男鹿半島の深い森林に包まれた真山神社の神性とその中で育まれて伝承されてきたなまはげの民俗を体感して、各自思い思いの感慨を宿しつつ、最後は道の駅おが「オガーレ」で買い物を行い、バスで帰寮の途につきました。

それではAU REVOIR, ATSISVEIKINK,再見,ASSALAMU,GOOD BYE!!


※Schedule (English)

●Cycling course「Oga Shrine Area Course to experience the mysteries of
Oga's history firsthand」

Oga Jitensha→Terraced rice field scenery→Namahage museum→Oga's local cuisine →"Damako hot pot"→Oga Jitensha