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独り言

自分の全てを話せる理解者が欲しいと誰もが望んでいる。かつての私もそう思っていた。

でも誰かに自分の全てを見せるのは何よりも怖いことだ。話したくとも理解されない、批判されたらと思うと望んでもいないのに口をついて出るのは悲劇のヒロインぶったことばかりでまた自分が嫌になる。

素直な人間だったらそんな事にならずに済んだのかもしれない、なんで自分はそうじゃないのだろうなんて考え始めたらもう終わり。己が世界で一番醜く汚い人間に思えて仕方なくなり、自己嫌悪に陥る。

周りの人間に「なんでお前は人を頼らないんだ」と言われることも多々あるが、上記の理由で口を閉ざし相手に微笑みかけることしか出来ない。言いたくもない「大丈夫」を言う。

時々勇気を出して人に自分のことを話すと、相手はいつも自分のことを人に話さないこいつが自分には心を開いてくれたと勝手に思い込み必要以上に私の望んでいない領域にまで踏み込もうとし不必要なアドバイスまでしてくる。

アドバイスをしてもらったところで私がその通りに動くことはできないのに。自分の事を考えて心を使って言ってくれたことはよく理解しているつもりだし、ありがたいとも思えるが出来なものは仕方がないじゃないか。

でもそんな事を言えるわけもなく私にできるのは「ありがとう、そんな事を言ってくれるのは貴方ただけだよ」と笑うこと。

そんな表面上の理解者が私には何人もいる。ただただ虚しいがそうすることで相手は自分のおかげで私が救われていると喜んでくれる。これじゃどっちが救済者なのかもわからないなぁと考える自分の心の貧相さに反吐がでる。


そんな、誰にも言えない自分だけのひりごとをここに公開する。

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