パラグライダーで墜落。そして入院。その14 ~ドSなリハビリと癒やしのリハビリ~
墜落して1ヶ月と2日頃のお話です。
今回はリハビリについてのお話です。
前にも少しお話しましたが、自分が入院している病院では一人の患者に対して理学療法士さんと作業療法士さん一人ずつが担当としてつきます。
「カメラマンとしても、パラグライダーパイロットとしても、まだまだやりのこしたことが沢山ある。。。また自由に撮れるようになりたい。また自由に大空を飛びたい。だから、なんとか可能な限り体を元に戻したい。」
自分はそうリクエストしました。自分の担当でついてくれた理学療法士のKさんと作業療法士のTさんは自分のそんな思いに答えようとしてくれました。
つまり、、、、通常よりもハードなリハビリです。
というかその実態は、超ドSなリハビリメニューでした笑
具体的に言いますと、、、
まず筋トレがハードなんです。その時は10~15回やるだけでかなりきついなと感じる動きを30回やらせてくるのがデフォルトです。。。しかもちょっと慣れてきたと判断されれば、、2セット、3セットとガンガン増やしてきます。。。
それだけじゃありません。
ベッドの上に座るのにトライしてみると、最初は5分耐えるのがやっとだったのに、その3日後には車椅子に座るのを1時間耐久チャレンジさせられたり。。。
ピックアップ歩行器と言われる、持ち上げて使用する4本足の固定式歩行器があるんですが、初めて使ったときは10m歩くのが限界だったのに、次の日には30m歩けと言われたり。。。
なんというか、筋トレはデフォルトで回数がめっちゃ多いですし、上記のようなチャレンジ系のものはハードになっていくペースが異常なんです笑
当然、文句がでますよね。
「いや!おかしいでしょ!昨日これだけやるのが限界だったのに、今日はその倍以上じゃん!そんなに増やすの!?もうちょっと段階踏んでやっていくもんなんじゃないの!?!?」
そう言いたくなるのは当然です。
それに対してK氏の返答はいつも決まって、
「うーーーん、、、そうですよねぇ。。。。。
じゃあ、、、、やりますか。」
でした。。。容赦ありません。。。。笑
こっちの気持ちに合わせて調整しようなんて気は一切なかったです。。
そして、、、そう言われた俺も俺で、、、、。
大体言われたメニューにチャレンジして、達成しちゃうんですよね(苦笑)
ちなみにもう一人の担当療法士、Tさんにその辺のKさんのドSメニューのことを話すのですが、
「それはこういう考え、こういう根拠でやっているはず。全然判断としては正しい」
と論理的にKさんを正当化してきます。
そして同じメニューを俺にやってくるんです。。。もう何も言えない。。。
そんな感じで毎日毎日ハードなリハビリをしていました。
その時はただただ辛かったです。
でも何日か経って気がついたんです。KさんもTさんもかなり優秀だし、めちゃめちゃありがたいことをしてくれていると。
「可能な限り体を戻したい」
二人共、俺のその願いを叶えるために考えてやってくれているんです。そこを目標として今日何をやるべきかを考えて一生懸命動いてくれていたんです。しかも自分の限界を的確に見極めて、安全な範囲で限界の一歩手前までやろうとしてくれているんです。
こんなにありがたいことはないですよね。
そしてこの時でから、「自分は患者としてどうあるべきか」と考えるようになりました。どうかあるべきかと言われれば明確です。療法士さんはすごく考えてやってくれているんです。あとは言われたことをただやっていくしかないんです。だから決めました。どんなにハードでも、言われたことを全力でやって行こう、いや、やっていくしかないんだと。そう覚悟を決めたのはこの頃くらいでした。
そうやって俺のリハビリに取り組む気持ちも本気へとかわって行きました。
さて、ここからはちょっとパロディ的な話です。
そうやってドSメニューのリハビリへの覚悟を決めた後、担当のKさん、Tさんが不在の時に代わりとして別の療法士、Yさんが来てくれました。
とても綺麗な方でトークの内容、喋る雰囲気なんかもいい感じでした。
そしてリハビリ中もこちらの様子を伺ってくれて、とても優しい。
とにかく素敵な方なんです。
そんな癒やしとも言える、素敵なYさんのリハビリを受けながら、俺は心底、この人がリハビリ担当じゃなくてよかったと思いました。
だって、、、もしYさんが担当だったら、、、、、
日々、会うんですよ。
恋をしてしまうこと間違いなしです。
ふられて、、、意気消沈して、、リハビリがままならなくなる、、、
そんなイメージしかわきませんwwww
やっぱり、運動機能の完全回復を目指す自分にとってはスパルタメニューを笑顔で容赦なくたたき出してきてくれる、担当のドSな二人が本当に合っているなぁ。ありがたいなぁ。と思いました笑
そんなYさんとの出会いから2日後、、、、
病室の隣のベッドの人が退院し、新たな方がこられました。
その新しい患者さんの担当がYさんになりました。
ちくしょーーーー!!!!!笑