キスの「お作法」理論編
「海外の挨拶3点セット」、として握手とハグの「お作法」をご紹介しました。
そして今回は・・お待たせしました!
キスの「お作法」についてお話します。
キスの「お作法」は意外に奥が深く、長くなってしまうので、「理論編」「実践編」の2回に分けてお伝えします。(右手でしっかり!握手の「お作法」と「やらかしてはいけない7つ」はこちら↓)
(3秒以内!ハグの「お作法」はこちら↓)
想像してみてください。
ビジネスの場面でキス・・あなたは、ドキドキときめきますか?
それとも、ドギマギしますか?
たとえ挨拶であっても、ハグどころか、キスの文化のない私たち日本人にとって、キスは恥ずかしい行為と感じ、違和感満載かも知れません。
そして、そもそも馴染みのない行為なので、いきなり「お作法」をお伝えしてもピンと来ないかも知れません。
ですので、今回は、ビジネスにおけるキスの意味やキスの挨拶は、どういう場面が適しているのか、などの基礎知識を「理論編」としてお話します。
「キス」の意味
キスの意味は世界中で異なります。
日本ではキスのイメージは、恋愛を中心として、赤ちゃんなどの幼い子やペットなどの動物に対する愛情表現、といったところでしょうか?
海外では、愛情表現だけではなく、自分や相手を賞賛するときにキスをする国があります。
たとえば、オリンピックなどでメダルと獲得した時に、メダルにチュッ☆とキスしたり、アカデミー賞を獲得した俳優にチュッ☆とする場面などを、テレビで観たことがあるのではないかと思います。
また別の国では、キス(相手の身体に接触する行為)自体を不浄・不快なものとみなす場合もあります。
このように、国によってキスの意味が異なるのはハグと似ていますが、興味深いのは、キスの回数が国によって異なることです。
(国ごとのキスの回数については「実践編」で触れます。)
また、ハグと同様に、ビジネスの場面のキスは、「キスする(したい)派」「キスしない(したくない)派」と個人のポリシーに依存します。
(ちなみに私は「キスする(したい)派」です。)
ハグは身体に触れる挨拶のやり方ですが、キスは相手の身体に触れるキスと触れないキスがあります。
そのため、「キスは(身体に触れないので)いいけど、ハグは(身体に触れるので)イヤ!」という人もいます。
意外に思われるかもしれませんが、グローバルビジネスでは、キスよりハグの方が密着度が高いのでNG!とされることもあるのです。
そこで、「相手の身体に触れないキスって、どんなやつ?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、これについては、実践編で紹介します。
もし、あなたが(相手の身体に触れるため)ハグに抵抗を持っていたとしても、「キスならやってみてもいいかも☆」と思えるかも知れません。
4つのC
先ほどキスの「意味」は国によって違いますよ~、とお話しましたが、やはり、いつでもどこでもキスで挨拶して良いというわけではなく、キスで挨拶することに違和感ないことを確認するための見極めポイントがあります。
見極めるためには、「4つのC」というものを押さえ、それぞれの「C」を意識して行動しましょうね!というものです。
とはいえ、実際のビジネスの場面で、とっさにこれらを判断することは容易ではありません。
ましてや「キス文化圏」にいない私たちが慣れるまでは、それ相応の場数を踏む必要があります。
ここでお伝えしたいのは、キスで挨拶することに慣れている海外のビジネスパーソンであっても、やみくもにキスをするのではなく、このようなポイントには注意しているんですよ~、ということです。
なので、あまり気を張らずに読んでいただけると嬉しいです。
COUNTRY(国)
先ほど説明しましたが、キスの意味は国によって大きく異なります。
キスで挨拶をする国としない国を見極めることは大切です。
たとえ、キスで挨拶をする国であっても、やはり初対面で、いきなりキスをするとさすがに驚かれます。
なので、初対面やお互いがそれほど知らない間柄の場合は、握手が挨拶として好まれます。
CULTURE(文化)
あなたが働いている業界や会社の文化が、キスを受け入れやすい文化であるか、という面も注意しましょう。
たとえば、海外であってもファッションやエンターテント業界などの方が、金融やコンサルティング業界よりもキスは受け入れられやすいようです。
ちなみに私のように「コンプライアンス(法令遵守)」という、誰が見てもお堅い業界にいたにも関わらず、企業文化がとてもフランクだったため、キスでの挨拶が日常だった、という稀なケースもあります。
ですので、周囲の人たちがどのように挨拶しているかを観察してみることをおススメします。
CONNECTION(コネクション)
その人のことをどれだけ知っているか、またその人と社会的な繋がり(取引先、顧客、同僚など)を持っているかどうかで、キスをするかどうかが決まります。
CONTEXT(コンテキスト:状況)
どんな場面・状況であるか、ということもキスで挨拶をするのがふさわしいか、そうでないかの判断基準になります。
たとえば、取引先に謝罪するときに、キスで挨拶をするのは失礼ですし、トラブル対応など緊急で深刻なミーティングの場でキスで挨拶をするのは、やはり相応しくないだろう、という感覚を持っていましょうね、ということです。
逆に和んだ雰囲気・・たとえば社内のパーティーや契約締結など、お互いに前向きな内容での顧客とのミーティングなどでの、キスでの挨拶は、さらに雰囲気を和ませる効果があります。
キスしない(したくない)派の「お作法」
ハグと同様、「キスしない(したくない)派」なのに、「キスする派」と挨拶するときに、相手があなたの顔に向かって近づいてきたら、苦痛ですよね?
そんなときは、ハグのときと同様に、自分の手を差しだすと、相手も察して握手に切り替えてくれます。
または、
一歩後ろに下がって、お辞儀をする
やはりこれが最強です!
次回は「実践編」として、いよいよ「キスのやり方☆」をご紹介します。
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