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【山羊日記#31】フライングゲットぼくは一足先に「はやい」

今年も紅白歌合戦の司会者が誰々が務めるという情報がテレビから流れる。そんな時期か。
はやい。
と、まぁ、毎年「はやい」を言うわけで、考えてみれば毎年はやいならそんなもんなんだと、変に傍観してる自分がいる。発見だ。

何が言いたいかというと、はやかろうがそれなりだろうが、いや、むしろ遅く感じたでもいい。
どっちでもいい。
それ以上に2022年、今年は(まだ2ヶ月はあるが)東京へ新幹線で行けたことで未練も後悔もないということだ。

へ?東京に行ったことくらいで?

と、思われるだろうが、私にとっては特別も特別。特大級の特別な出来事だった。
別にスカイツリーが見たいわけでもない。
東京タワーもお台場もレインボーブリッジが見たいわけでもない。
東京の「The!東京」を味わいたくて東京へ行ったのではない。
会いたい人、訪れたい店、場所がたまたま東京という日本の首都、大都会だったわけだ。
そして、なんとか無事に東京へ行くことが叶った。

これは昔話だが二十歳前に東京へあてもなくぶらりと一週間ほど一人旅をしたこともあった。
その頃はスカイツリーもなければ北陸新幹線もなかった。
夜行バスで8時間かけて池袋だったかに早朝到着する交通手段をとっいた。
そんなことも普通に出来ていた。
あの時はお台場に行った。もちろんあの球体にも入った。到着するまで道に迷い地下の迷宮を彷徨いひたすらパイプラインの下を歩いた記憶すらあるが、はなやかな観光スポットをおのぼりさん丸出しで大きな荷物を背負い見物していた。東京タワーも行った。意外と坂きついなと息をきらして疲れたのを思い出す。
なので、それなりにその時は都会のシンボルは楽しんだつもりだ。
今はあれが見たいとかテレビでみたあそこへ行きたいとかはない。
ただ、会いたい人に会えればそれでよかったし、とにかく遠征することが目的であり試練であった。

この悲願は十数年の時を経て今年ようやく叶い、今年はもうそれだけで私は満足なのだ。絶頂を感じている。大袈裟と思われようと…。感無量。
なので、はやかったー、とか今年はどうでもいいのである。だって東京行けたもん。
とかいいながら年末になれば年々早くなるよねとか言ってそうだが…

あ、でも聖地巡礼は一箇所したのであった。
下北沢の劇場の前で記念撮影。観劇は時間がなかったので外観を生で目に焼き付けるくらいだったが、本多劇場やザ•スズナリ、劇小劇場を「うわぁ〜、ここであのお芝居してたんだ~」なんて胸高鳴らせていた。Twitterで流れていた情報にいいねしか出来なかった聖地。下北の演劇界。観劇ビギナーが目を輝かせる理由も、ただ観光名所を彷徨っていた二十歳のあの頃の自分とは違うことに心の中で「うん」と頷くのであった。

とはいえ、まだクリスマス前、なんなら紅葉前、ハロウィンもまだ終わってない。これから慌ただしく忙しなく怒涛の如く過ぎてゆくだろう2ヶ月弱の前に綴っておこうと。
ぼくは一足先に。はやかったなー、今年も。と、フライングゲット。

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