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益川敏英『僕がノーベル賞をとった本当の理由』 【読書メモ】
基本情報
タイトル:『僕がノーベル賞をとった本当の理由』
著者:益川敏英
出版社:フォーラム・A
2021年7月31日読了。
感想
益川先生は2021年7月23日に亡くなられた。訃報を聞いた数日後、図書館でこの本を見かけたので、読んでみた。
ノーベル賞を取るような研究も、意外とあっけないものなんだなと感じた。「CP対称性の破れ」の研究に取り組んだのは数ヶ月。お風呂でのひらめきで解決したらしい(アルキメデスのエウレカと同じですね)。以降は2度とこの研究には戻らなかったようである。
もちろん、一瞬のひらめきのためには大変長い思考の積み重ねが必要である。しかし、「長い時間をかけた重大なプロジェクト」な感じは全くなかった。研究においては努力量=価値ではないし、研究した直後に価値がわかるものでもない(特に理論研究)ことを再認識した。
そして、理論が実証されるには時間がかかるのだなと。1972年に理論が作られ、1994年に実証され、2008年にノーベル賞。研究活動の時間スケールは長い。
大学1,2年生のころ、益川先生監修の基幹講座物理学シリーズ『解析力学』を読んで勉強していたのが懐かしい。結局途中で挫折して、今は本棚に眠っている。今度続きを読ませていただきます。
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