真摯にひたむきに集中してきた者たち【左ききのエレンから学ぶ】
一流だから集中力があるのではない。
真摯に向き合い、集中練度を磨いた者だけが一流になる。
(岸アンナ)
僕がよく引用するマンガ『左ききのエレン』。クリエイター達の群像劇を描いたその作品には、仕事や生き方に関する発見が散りばめられている。
特に「岸アンナ」というキャラクターのセリフは凄まじい。
ネタバレになるといけないので詳しくは言えないが、僕のテンションを上げ、生き方を見つめ直させてくれる至言ばかりだ。
今日は最新話における冒頭のセリフから考えられることを書いていきたい。
(*以下、『左ききのエレン』とは関係ないことです。ネタバレはありません)
集中力は磨くもの
一流だから集中力があるのではない。
真摯に向き合い、集中練度を磨いた者だけが一流になる。
(岸アンナ)
一流の人間に共通することのひとつ。
それは類稀な集中力だ。
長く集中できる、深く集中できるなど、その在り方は様々だが、全員が高い集中力を持ち、行使している。
しかし一流だから集中力を発揮できるのではない。
その集中力を発揮してきたから、一流になれたのだ。Ericssonによる有名なバイオリニストの研究においても、やはり練習における集中が見られる。
そして大事な事実。
集中力は鍛えられるものなのだ。
『左ききのエレン』においては集中力にはタイプがあり、それはある程度先天的なものとされている。問題はいかにそれを認識し、使いこなせるかであり、その鍛え上げた度合いが「集中練度」である。
一流は、長い時間をかけてこの集中練度を高めてきている。
重要な事実なので、もう一度。
――集中力は鍛えられるもの、磨くものなのだ。
キーワードは真摯さ
そして冒頭のセリフには「真摯に」というキーワードがある。
「真摯に」とは「まじめに、ひたむきに」みたいな意味だ。一つのことに熱中している様を示す。
まじめに、では少し曖昧なので、僕は「誠実に」という言い換えを押す。
つまり、嘘偽りなく真の姿勢で臨むことが「真摯に」取り組むということだと思っている。
この嘘というのは周りに対してもだが、メインは自分に対してだ。
僕らは自分に嘘をつきながら生きている。必要な嘘もある。
けれど、成長過程において自分につく嘘は、別名「妥協」という。諦めることや怠けることに対して、自らを保つために理由付けを行うのだ。
「真摯に」とはこの嘘、妥協がない状態。
それはたぶん、とても大変なことだ。
だから、一流にまで到達する人は少ないのだ。
ひたむきに集中を繰り返す
真摯に取り組めと言われてもよくわからないだろう。
対象の知識や技能、先人たちにリスペクトを、とか言われても難しい。
だから僕は言い換える。
「一流になりたいのなら、自分に嘘をつくな。ありのままの自分を見て、受け入れて、進み続けろ」
自分への戒めだ。
学習のアーティストを目指してます。学習ノウハウの体系化・学習体験のコンテンツ化を通して、学習者のレベルアップを手伝います。現状、お金よりも応援がほしい。