メンタルトラブルにブレーキをかける”平均75点生活習慣改善術”

【目次】
<はじめに>

<筆者について>
<血液検査>

<平均75点の生活習慣改善>
<発酵食品摂取>
<禁煙>
<糖質削減>
<カフェイン削減>

<禁酒>
<瞑想>
<運動>
<達成率>
<最後に>


<はじめに>
 これは生活習慣がひどく偏っていた自分に甘い会社員だった私が、一念発起して生活習慣の改善に乗り切った時の実体験に基づいた記録だ。当時の私は適応障害を患って睡眠薬や抗うつ剤の副作用と戦っていたボロボロの時期でもあった。体調を改善する為の服薬のはずが服薬で体調が崩れるばかりという負のスパイラルの中で半ば追い込まれるようにして生活習慣の改善に行き着いた。

 そして結論から言ってしまうと、自分に甘い性格からほとんど完璧には達成できなかったが、平均75点くらいの頑張りで十分成果に繋がった。自分に甘い同志諸君には是非とも参考にして努力したフリをしながら肩の力を抜いてほんのちょっとだけ低めの目標に向かって頑張ってみて欲しいと思いここに綴る。

 また、このテキストは最終的に9000文字を超えるボリュームとなった。noteとしては文字数の多い方にはなるだろう。
 目次の<達成率>と<最後に>の項ではこの平均75点改善術の根本的な思考法に触れているので、このnoteの核心部分にもあたるその項から読んで頂いてもよいだろう。

<筆者について>
 私はいわゆる能力的には中の中くらいの、どこにでもいる意識だけ高い系自分に優しいアラフォー会社員である。Newspicksには加入しているが日経新聞は取っていない程度のものである。

 ADHDのうちADの方に若干の判定が出る。コミュニケーション能力としては時々やや困る程度のレベルで済んでおり社会生活は送れている。ミーティングなどの特定の状況下ではとて意識していないとADの悪いところが出てしまい困ることもある。

 身長は178cm、体重(当時)69kgとまあ平均的である。性格の自己分析は割愛するがいわゆる典型的な血液型A型のサンプルのような性格である。(几帳面で責任感が強く見えて、その実見栄っ張りの安請け合いが多めで神経質な一面があるという表裏共にザ・A型だ。)

<血液検査>
 生活改善に踏み切れた切っ掛けはふたつある。ひとつは心療内科で治療を始めるにあたり服薬の悪影響をチェックするために始めた血液検査だ。それまでは血液検査で正常値を外れるような結果が出たことは一度もない健康な結果ばかりだったのだが、こと時初めて正常値をオーバーする項目や正常値上限スレスレの項目が出てきた。悪玉コレステロール値が完全にオーバー、赤血球数、血色素量も上限スレスレ。糖質脂質過多な食生活と一日一箱以上の喫煙による血液粘性の上昇を指摘された。

 またもうひとつの切っ掛けは時を同じくして心理カウンセラーに受けていた指導であった。禁煙、禁酒、瞑想など多岐にわたる指導を受けていたもののほぼ全てを実行できていなかった。唯一対応できていたのは毎日発酵食品を食べることくらいだ。
 血液検査の結果が出た時、数値が物語っている実態と心理カウンセラーから受けて実行できていなかった指導内容が、睡眠薬と抗うつ剤の副作用との戦いの中で気づきのように噛み合った。

 まずは手始めに心理カウンセラーから受けていだ指導である、禁煙、禁酒、発酵食品摂取、運動、瞑想を軸にして更に、自分で調べたメンタルに影響の大きいと言われる糖質削減、カフェイン削減を加えて取り組んでいくことにした。

<平均75点の生活習慣改善>
 禁煙、禁酒、発酵食品摂取、運動、瞑想、糖質削減、カフェイン削減と、全部で7項目。全てを同時にスタートしたわけではなく1ヶ月くらいの中で順次増やしていった。
 発酵食品摂取は唯一心理カウンセラーの指導に従っていた為、最初の一手になる。次に禁煙、糖質削減、カフェイン削減、禁酒、瞑想、運動といった順番だ。そして、それぞれ7項目の成果を俯瞰すると概ね以下のような採点となる。

 禁煙 …100点
 禁酒 …80点
 糖質削減 …80点
 カフェイン削減 …50点
 発酵食品摂取 …85点
 運動 …80点
 瞑想 …50点

 平均すると75点となる。しかし進行する病状を回復傾向に傾けるには十分であった。このくらいの採点成果で三ヶ月後の血液検査は全ての数値が正常値内に収まる改善が得られた。
 ここからはそれぞれの7項目の取り組んだ、又取り組めず挫折した度合いを項目ごとに詳細を記していく。特に気になっている項目があればそこだけかいつまんで読んで頂いても充分だろう。

<発酵食品摂取>…85点
 これは最も簡単な生活習慣の改善策であった。納豆が好きだったのが功を奏した。朝食に納豆かヨーグルトを必ず入れるようにしたのだ。また、乳酸飲料のR-1を普段から飲んでいたというのもあり、なんだかんだ発酵食品はほぼ毎日摂っていた。
 好きな発酵食品なら何でもいいし一日何グラムなんて義務感が強まってしまうような事は考えずに好きなものをできるだけ自然なかたちで摂ることが継続のコツだった。

<禁煙>…100点
 いきなりタイトルと矛盾する点数で期待していた読者には大変申し訳ない。この項目ばかりは50点というのは難しかった。
 こればっかりはやめるかやめないかの世界だ。というのも、タール20mgの銘柄を吸っていたなど極端な例であれば1mgの銘柄のかえる等の中間的措置も会ったかもしれない。だが、私が当時吸っていた銘柄はKENT 1mgショートである。量も平均一日一箱強である。仕事終わりの飲酒の有無にも左右されるが本数だと20~30本と言ったところだ。

 つまり普通である。ここから先はすっぱりやめるより他なかった。なぜ禁煙外来にも行かずにすっぱりやめることができたのか、については詳しくはnoteの別記事に書いたのでそちらを見て欲しい。
 簡単に言ってしまうとニコチンの離脱症状が完全に抗うつ剤から来る副作用の症状の陰に隠れてしまい、訳がわからないうちに離脱症状の一番辛い時期を通過してしまったが故だ。この項は参考にならない手法で申し訳ない。

<糖質削減>…80点
 この糖質削減は実は7つの改善策の中で一番やって良かったと思っているものである。この改善策、実はやっていたのはもう2年近く前になる話である。だがこの糖質削減は未だに維持している。とても効果があるのだ。頭がすっきりし、体が軽くなる効果がほんの一週間もしないうちに効果として体感できる。7つも改善策をやってられないという方にどれかひとつ勧めろと言われれば迷わずこの糖質削減を勧めるだろう。

 まずは糖質削減以前の私の食生活の糖質具合を紹介しよう。正直大食漢ではなかったので日頃の食事から得ている糖質は一般的な量だった。しかし、仕事のストレスから清涼飲料水や缶コーヒーといった極度に甘いものを依存症のように毎日がぶがぶ飲んでいた。
 缶コーヒーを一日5本~6本飲むのだが、仕事デスクの上の缶コーヒー空き缶の隣には三ツ矢サイダーやコカコーラのペットボトル、ピーチネクターの空き缶が2本3本と並んでいた。

 よく砂糖の含有量が多すぎる警告として一本に角砂糖○個分の糖分が含まれていますといった広告を見るだろう。
 ああいった飲み物を8~9本、実に10本弱を毎日飲んでいた計算だ。現在糖尿病になっていないことが不思議なくらいである。
  一日に何度も会社の喫煙室の自販機で缶コーヒーを買う私の姿をみた同僚が「そんな生活してたら死ぬよ?」と心配してくれたこともあったほどだ。

 改善前があまりにも極端だった為、改善した時の効果は恐ろしく明確に出た。缶コーヒーの一切を排除した。そして清涼飲料水も排除した。これまで飲んでいたものをやめてすべてをお茶か水にした。どうしても刺激が物足りないときは味のついていない炭酸水を飲んだ。摂取している糖質がこれで恐ろしく減った。

 ここからは失敗談になる。この時糖質の一切を排除としようとして、同時に糖質制限の手法も取り入れた炭水化物排除も始めたのだ。朝のコーヒーに砂糖を入れるのもやめた。
 途端に低血糖を引き起こし、仕事に集中するどころではない体調の崩し方を毎日するようになってしまったのだ。こればっかりは失敗だった。
 炭水化物は抜いてはいけなかったのだ。摂取するものを少しづつアレンジしながら最終的には炭水化物ダイエットはこの時は中止した。そして、朝のコーヒーに入れるスティック砂糖程度は許容することにした。
 あくまで清涼飲料水と缶コーヒーの徹底排除に留め直したことで、適度なバランスが取れたのだ。これが私の糖質削減の適正ラインだった。
 当時担当の心理カウンセラーには「コーヒーに砂糖入れてるようじゃ糖質制限とはいえないわね。」とバッサリ切られてしまったが。

 しかし、たったそれだけでも明らかに体感効果は計り知れず、仕事への集中力や体の内側から感じられるすっきりした軽い感覚は他の何事にも代えがたかったので完璧ではなくてもやる価値は最も大きかった生活習慣の改善であった。
 ペットボトルのコーラやサイダー、缶コーヒーが好きな読者の皆さんはこのnoteを読んでしまった縁と思って、願掛けの甘いモノ断ちをやるつもりか騙されたとでも思って、試しに今週だけでも清涼飲料水を排除してみてはどうだろうか。
 これは検査の数値とかではなく体感で効果を感じることができる項目なので、あまり効果を体感できなければ来週にはやめてしまえばいいのだ。何事も試しにやってみて様子を見てみることが大切である。

<カフェイン削減>…50点
 これはかなりの未達成である。カフェイン依存症は未だに抜けていないかもしれない。
 しかし、糖質削減の一環で一日5本~6本飲んでいた缶コーヒーを排除したことで大幅にカットされたことは確かだ。糖質削減の副産物的な成果として改善策のひとつとして取り上げている。

コーヒーと代替したものはお茶や水だった。お茶を自分で入れるといったようなマメなことができるタイプではないので、会社にある自動販売機の500mlペットボトルのものだ。
 できるだけ意識して麦茶や天然水を選択するように心がけたかったのは確かだ。しかし、やはり緑茶やジャスミン茶を飲んだほうが頭がすっきりとし冴えるのだ。
 一日多いときで2.5リットルから3リットルくらいの水分を摂っていたが半分がカフェインの入った緑茶やジャスミン茶、ウーロン茶が締めていた。因ってこの項目は点数が低い。

<禁酒>…80点
 次に禁酒だが、こればっかりは人生で100点の禁酒期間など作れたことはなかった。しかし背に腹は替えられない所まで追い詰められている。
 そこでとった作戦は休肝日と飲酒日の入れ替えだ。頻度をそのくらい落とすと言うことだ。週5日平均で多いときは週6日バーで飲んでいた。とんでもなくエンゲル係数も高かった。この頻度をひっくり返したのである。

 また、ただ単に週1日~2日まで飲酒日をじっと我慢するというのもなかなか辛い。ついついバーに足を運んでしまうのだ。そこでこの頻度を実現すべく一つのルールを敷いた。
 それは「休日の前夜以外飲酒しない」というルールだ。そもそも出不精な正確なので次が日曜日だからと土曜の夜に繁華街まで足を運ぶほどアクティブな正確ではないのもプラスに働いた。
 結果、金曜の夜か祝日前夜が飲酒日となった。土曜日に繁華街に別件ででかけていて飲んでしまっても、祝日がある週でなければ結局週2日の飲酒日で収まる。睡眠薬とお酒が混ざった影響が平日の出勤日に影響することもない。一石二鳥どころか三鳥くらいの対策だった。

 結局適度に飲んでいるので人付き合いも保たれ、財布には優しい。二ヶ月目には浮いたお金でApple Watchを購入して運動のモチベーションアップにつなげることもできた。
 とはいえ、毎週飲酒日は発生しているので心理カウンセラーの指導は100%履行できているわけではいなかった。自己採点で80点だ。人によってはもっと辛い点数をつける方もいるだろうがその点はご容赦頂きたい。

<瞑想>…50点
 7つの改善策の中でカフェインと並んで達成率が低かった項目である。
 瞑想、苦手である。そんなに長時間じっとしていられないのである。私が行っていたのが大きく二つだが、心理カウンセラーの先生の指導でいうところの頻度には遠く及ばなかった。

 ひとつは日頃から思いついたときや集中力が切れたときにおこなったマイクロ瞑想である。仕事中デスクで座りながら目をつぶって深呼吸で10数える。無心になるとかそんな高等技術は持っていないので黙祷のようなものだった。大体10数えると、もう10数えたくなって、結局20秒程度リセットする為の落ち着きを得ることができた。
 マイクロ瞑想と言えば時々Apple Watchが瞑想しろと言ってくるのでそれにもできるだけ素直に従うようにした。主に抗うつ剤の副作用からくる目眩やニコチンの離脱症状を感じたりした時と、集中力が切れてしまったり、仕事のイライラが沸点に達する直前に行った。
 行ったと言ってもそんなにまめにではない。一日に2度あるかどうかといった程度だ。サボり屋なので。マイクロ瞑想できなかった日も度々である。

 そしてもう一つは週末の教会での瞑想である。一般の読者は「?」が浮かんでしまうだろう。そして私はクリスチャンでも何でも無い。
 一体どういうことかというと、私のウォーキングルートに関係がある。ウォーキングルートに地元の小さな教会があるのだが、私が生まれる前からある教会でステンドグラスが大変綺麗な牧歌的な教会建築なのだ。
 そしてその教会は信徒の方以外でも教会に入ってお祈りができるように聖堂が解放されているのだ。なんと朝6時からである。

 聖堂は静寂が耳をつくような程の都会ではなかなか遭遇できない本物の静寂の空間になっている。地元に根ざした教会であることの公開されている由縁だろう。そして私自身建設業界に身を置く人間であることもあってそういう空間で時間を過ごすことがとても好きなのだ。
 朝6時から解放されている利便性もあって早朝ウォーキングの際は前を通ると必ず教会に立ち寄った。信心深いわけではないが貴重な静寂を与えてくれる事への感謝の寄付も寄付金箱に入れるようにしていた。一般の寄付金は将来の教会改修工事費用に使われるようだ。私の好きなこの教会維持する為に使われるならと喜んで寄付をしていた。

 そしてお祈りと言ってもキリスト教信徒の方の用にお祈りの作法に詳しいわけではない。ステンドグラスから朝日が射す静寂の中、目をつぶって静かに座って思いを巡らせるのである。時間にして大体10分~15分の瞑想と言ったところだった。本当のお祈りは20分~30分は行うらしい。
 もう一つ強調しておきたいお祈りのポイントがある。キリスト教のお祈りは禅宗の瞑想のように心を無にすると言ったようなものではないらしいのだ。自分の内面に向かって思いを巡らし、自分と向き合う思考の時間とするらしいのだ。教会で無料で配られているお祈りの作法が記された小冊子に書いてあった。これを見てなんだか気楽になれたのだ。

 静寂の中で自分に向き合う時間を得る。その為に素晴らしい教会という装置まであって一般開放されている。私の大好きな場所と時間であった。
 現在はコロナの影響もあって協会の解放には制限がかかってしまっていて信徒ではない私はあまり気軽に立ち寄れ無くなってしまったが、またコロナが落ち着いて静寂に包まれた聖堂を訪れる日が来ることを願ってやまない。

 尚、教会という施設は場所によっては一般開放されているところもいくつかあるようだ。皆さんの行きやすいところに教会があったら一般開放されているかどうか一度調べてみるとよいだろう。
 ちなみに私が瞑想していた教会ではないがひとつ好きな教会をここで紹介しておく。カテドラル聖マリア大聖堂だ。丹下健三の設計した教会で江戸川橋駅が最寄り駅になる。
 椿山荘の向かい側と言えば都内にお住まいの方にはわかりやすいだろうか。ここも一般開放されている時間帯もある。都内で教会の静寂を体験できる代表的な場所であろう。一度足を運んでみて欲しい。

<運動>…80点
 運動は他のnoteでも触れているのだが、そもそも運動が大嫌いである。運動を改善策として取り入れたのは最後の最後の最後だ。
 考えてみて欲しい、普通禁煙と運動を迫られたら運動することをとってタバコを吸い続けないだろうか。私は逆だった。運動するくらいならタバコをやめたのである。自分でも感心するほどの運動嫌いだ。心理カウンセラーのウェイトトレーニングの勧めなどもはや論外だった。

 そんな私が運動を始めたのは散歩好きな事が切っ掛けだった。ジョギングは肺が痛くなる。ウェイトトレーニングは筋肉痛になるしジムに通うのも面倒たところがハードルが高い。
 しかし、散歩だけは好きだった。コロナで外出自粛が叫ばれる中、健康を維持するためのウォーキングは推奨されていた。そうウォーキングである。自分の中で散歩は運動にカウントしていなかったのである。しかしウォーキングと呼ぶとなんだか運動しているように聞こえてこないだろうか?

 普段の散歩をちゃんとそれなりの距離のある目的地を決めて往復するようにしてみた。最初は3キロ先の目的地との往復だから6キロのウォーキングである。不眠症を患っていたこともあり朝の目覚めが異常に早かった事を利用し、明け方5時から早朝ウォーキングをしたりしていた。

 そのうち禁酒作戦で浮いたお金で購入したApple Watchを使うことでモチベーションアップにもつながった。
 次第に距離は伸びていき、最後の方は早朝から往復12、3キロ歩くこともある程になっていった。
 さらにはバー通いと喫煙で削減され浮いた可処分所得で高価なウォーキングシューズも買った。膝への負担が軽くなり週末は20キロを超える距離もウォーキング可能となった。(買ったのはトレイルランシューズで有名なHOKA ONE ONEのCLIFTONというランニングシューズである。走りはしないのだが。)
 3万円に迫る程の価格がするのだが、20キロレベルの長距離ウォーキングを始めようという方にはこのくらいのシューズを強くお勧めしたい。衝撃が信じられないくらい吸収され、マラソン並の距離を我々素人が歩いても膝関節や股関節などの疲労による怪我のリスクを下げることに繋がるのだ。

 まずは町内一周3キロ程度でも充分であるのでこのウォーキングという”運動”は皆さんにもお勧めしたい。脳内物質であるセロトニンも分泌されやる気も湧くし午前中の仕事の効率も上がる(気がする)のだ。一説によると20分もウォーキングをすればセロトニンの分泌は始まるらしい。2、3キロも歩けば充分と言うことである。

<達成率>
 さてここまで読んでみて感想はいかがだったろうか。禁煙を除くいずれの改善策も心理カウンセラーの指導するところの100点満点には至っていないのである。
 しかし、冒頭にも書いたようにこれらの改善を以て決意から三ヶ月目の血液検査では全ての項目がオールグリーン、正常値にしっかり収まった。
 更にこれは2年近く前の体験談にはなるのだが禁煙、ウォーキング、清涼飲料水の排除は、その後も欠かさず継続している。7つ取り組んで、成果が出た後も3つの習慣が日常に定着したのだ。これはかなりやってよかったと思えている。

 そしてどの取り組みにも共通している重要なポイントがある。このnoteでもっとも大事な結論とも言えることだ。それは、それぞれが100点ではないのだが、結果的にできませんでしたと言うものではない点である。
 そのレベルの達成ラインを最初からまたは序盤の下方修正で初期段階から設定し、そこを目標に取り組んでいると言う点である。

 最初から100点なんて目指していないのである。越えられるわけがない高いハードルを設定して当たって砕けて挫折しては元も子もない。そうなってしまうリスクを極力排除しようとして編み出した思考法である。
 他人から与えられた物差しで満点をとれずに挫折して成果も得られないのでは意味が無い。自分で自分の物差しを当てながら少しでも成果に繋がり実現可能な自分自身の合格ラインを決めてそこを目指すのである。

 ややもすると詭弁に聞こえるかもしれないが、平均75点を目標とすればこの生活習慣改善プロジェクトの達成率は100%と言うことになるのだ。
 他人の物差しでは満点は全然無いのだが自分の中では合格しており且つ、欲しかった成果を手にしている。
 それで充分なのである。更に言うならば生活習慣というのは少しでも改善すれば、仮に自分の合格ラインに達成しえなかったとしても少しだけやった分はそれなりの効果は出てくるものが多いのである。
 飲酒量を8割削減しようとして5割しか削減できなかったとしても、肝臓の負担は結局半減はしているのである。財布の中身も前月の半分残っているのだ。10キロ歩こうとして4キロしか歩けなくてもセロトニンは分泌されるのだ。
 結局程度は問わないので改善しようとして着手してみれば、実はその時点で半分は成功しているも同然なのである。多かれ少なかれ何かしら前進するのだから。
 小さな一歩でも放り出さないで済む水準で継続すればいいのだ。10キロが無理だとわかれば次の日は目標を思い切って5キロに下方修正して望めばいい。その日も最後の1キロを頑張れなかったとしても達成率は40%から80%に倍増である。達成率さえ高く保てれば、モチベーションが切れずに自分に合った継続が可能だ。

<最後に>
 生活習慣改善とは多くの場合誰かから指導されたりと、外部からの圧力で渋々やらざるを得なくなるものである。そして、やらされている状態100%のまま他人の物差しの満点を強要されて取り組んでも続かないのは当然のことなのだ。
 続かなくて当然の取り組みに人に言われながら当たって砕け続けることはもうやめよう。自分の体を自分の考える適正状態に、自分のできる範囲で保つ為の生活習慣改善に取り組もう。だれでもない、自分の人生のクオリティーをより良くする為にやるのだから。

 ここまでこの長文を読んで下さった読者の方々に感謝の念を込めつつ、皆様の健康的な未来を祈る。 

終わり

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