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月の心理学 Ⅰ~あなたは自分の心の壁に気付いていますか~

まえがき

やりたい事がわからない、毎日がつまらない、不平不満がある、不安である、憂鬱である、焦燥感がある、イライラする、罪悪感を感じる、自己嫌悪に陥る、などこのような楽しくない感情は「本当のあなたで生きていないですよ」というメッセージなのです。
なぜこのような楽しくない感情が起きるのかというと、本当の自分と、本当でない自分がわからなくなっているからなのです。
月の心理学で言うと、本当でない自分というのは『月星座』の事で、本当の自分というのは『太陽星座』という事になります。
占星術はその人が出生した時の惑星の位置に、どの星座が位置していたのかを示すホロスコープと呼ばれるもので確認する事ができます。例えば、生まれた時の月の位置にかに座があれば、月星座がかに座ということになります。ネット上で無料ホロスコープ作成サイトが多数ありますので、出生年月日と出生時間と生まれた場所がわかれば、誰でも簡単に確認する事ができます。
私たちはほとんどの場合『月星座』が本当の自分だと思って生きています。しかし『月星座』は7歳までの年齢域を表しているので、両親や周りの大人への依存を意味しています。その依存は、その後の人生を生きる上で当たり前の常識として私たちを縛ります。
特に両親から教えられた常識は、そこから外れると自分はダメな人間なのだという思いに容易に陥ります。
楽しくない感情というのは、両親から教えられた常識で生きている自分が、本当の自分の思いなのだと信じているから起きてくるのです。
月の心理学とは『月星座』の意味する『依存』の状態から、『太陽星座』の意味する『自立』へシフトするために必要不可欠なものなのです。
なぜ自立が必要なのかというと、生まれてきたという事は、誰もが成長したい、個性を発揮したいという魂の願望を持っているからです。
それは依存していては決して達成できるものではないのです。私たちは依存という心の壁を壊して、これから個性という無限の世界を楽しんでよいのです。
月の心理学は、占星術師である『マドモアゼル・愛先生』が発見された『月理論』を心理学的な観点で分析しています。『月理論』では主に『欠損』という言葉で『月星座』について表現されていますが、私はこの『欠損』がその人の『依存のパターン』であると理解しています。
『月星座』こそが本当の自分だと強く信じて生きてきた方にとっては、それが『依存のパターン』であり、本当は唯一『欠損』している『幻想』の自分像だという事は、受け入れ難い真実かもしれません。でも少しずつ心を開いて受け入れようとしていくと、気持ちが楽に感じられていくと思います。
多くの方が、自分の『依存のパターン』に気が付く事で心の壁を壊し、本当の自分と対面し、手応えのある人生にシフトするためのお手伝いができたら嬉しく思います。

両親の愛が満たされずに育った人


両親の愛が満たされないで育った子供というのは、例えば、個として扱われなかった、世間の評判が優先であった、気持ちを分かってもらえなかった、役に立たなければと思っていた、甘えられなかった、自分がやりたい事が許されなかった、言いたい事が言えなかった、ひどい場合になると虐待を受けていた、など、このような思いを抱きながら、でも両親のいう事は絶対という依存の中で、自分の気持ちを抑えて成長する事になるのです。
このような孤独で辛い環境で育った子供は、安心できる両親の愛を知らずに成長していきます。それゆえに、早く両親から自立したいと思うのでは?と考えますが、これは逆なのです。
与えられなかった愛は、自分自身で「私は愛が満たされずに育ったのだ」と自覚する事ができるまで無意識に求め続けます。両親に対して、愛を求める形が、反抗的になったり、あるいは離れられなくなったりという形で現れる場合が多く見られます。成長してからは、その対象が恋人や会社、上司、同僚、社会などにも向けられるようになります。
愛が満たされずに育った人は、愛の埋め合わせを『月星座』の性質にこだわる形で表現します。
例えば、月星座がしし座の場合、「私は立派な人間にならなければ」という事にこだわり、これを達成する事で愛の埋め合わせをしようとします。
しかし、立派な人間になるという目標は、本当の自分の思いではないので、達成する事は難しいし、またすごく努力して達成したとしても何の手応えもなく、むしろこれまでの努力が何の意味もなかったという事実に気が付き、愕然としてしまうでしょう。

月星座は依存を意味している


先にも記述しましたが、占星術は月星座が7歳までの年齢域を表しています。これは一人では生きていけない時代です。生きていくためには依存が必要です。そしてとても純粋な思いで生きている時代です。両親を初め、周りの大人に褒められたい、褒めてほしい、受け止めてほしい、許してほしい、愛してほしい、と安心できる居場所を必要としているのです。そのような純粋な思いを抱いている幼少期に、主に両親からの言動や態度、考え方や価値観などを潜在的に自分の価値観として根付かせていくのです。両親から与えられた常識や価値観が、自分の本当の価値観だと思って生きてしまうのです。両親が考える常識に縛られていると、世間体や学歴、就職、結婚、人間関係などありとあらゆる事柄に関連していきます。良い大学に入らなければ良い人生は送れないとか、世間に負け組だと思われるとか、大手の企業に就職して昇格しなければとか、仕事がどんなに辛くても会社をやめるわけにはいかないとか、依存している限り、両親の評価の元に生きているという事になってしまうのです。それが『月星座』の意識で生きているという事なのです。

心理的依存は無意識である


心理的な依存とは、価値観や評価を依存対象に委ねてしまうという事です。つまり心理的な依存が『月星座』という事になります。心理的依存とは、物理的な物や事柄で判断できるものではないのです。
心理的な依存は、無意識において発動しています。
例えば親元を離れて一人で生計を立てて暮らしている人でも、「親に言われたから」という動機であるならば、それは心理的に依存している事になるのです。でも心理的に依存していると気が付かない限り、本人は「自分は自立している」と思っているのでしょう。

自己肯定感や自信を持てない理由


自己肯定感というのは、自分の考えや、価値観で行動して初めて得られるものなのです。それで失敗しても反省する事で自分の力に変えていく事ができます。それを繰り返していく事で自分に自信が持てるようになるのです。自分の考え、価値観で行動してきた結果を自分で受け取る事ができるのですから、自分を信じる事ができるようになるのです。
自己肯定感や自信が持てないという事は、依存心から行動しているからなのです。両親に認められたい、上司に認められたい、世間に立派な人間だと思われたいなど、価値観を他人軸に置いているのです。評価を他人に委ねているのです。ですから失敗すれば人のせいにしたくなる、不平や不満を言いたくなる、成功したとしても感動もないし、手応えもない、それどころか「これまでの努力はなんだったのか?」と虚無感に襲われるかもしれません。
人一倍努力してきた人は、この虚無感に絶望し自死してしまうケースさえあるのです。
自己肯定感や自信を持てない理由もまた、『月星座』の示す依存が根源にあるのです。

依存と自立


心理的に依存している事に気が付く事ができれば、そこから脱却する事ができます。
私たちは何か行動を起こす時、その動機についてあまり考えないのではないでしょうか。自分が「こうしたい、ああしたい」と思う気持ちは、本当に自分が望んでいる事なのでしょうか。学校を選ぶ時や就職を選ぶ時、結婚や住まいを考える時、もっと小さな日常においても、何が食べたいのか、好きな過ごし方は何か、どこに行きたいのか、誰と居たいのか、など自分の価値観で選ぶ事ができているのか、そうしようと思った動機はどこからきているのか、考えてみる必要があると思います。心の奥で無意識に『こうでなければならないからとか、こうあるべきだから』という動機が働いているとしたら、心理的依存からの発露である可能性が高いと思います。無意識でいると、私たちは容易に『こうでなければならない、こうあるべき』という概念に動機を持ってきてしまうのです。一般社会常識に沿った動機が、本当の自分の考えであると思ってしまっているのです。しかし、このまま人生を歩んで行くと必ず壁にぶつかる事になります。本当の自分の考えから行動していないので、「何か違う。こんなはずじゃなかった」という思いになったり、あるいは、「何か違う」と思いながらも「そんなはずはない」と自分に言い聞かせ、一生懸命に取り組んで結果を出したとしても、手応えが感じられないとか、「今までの努力は何だったのか」と絶望してしまうケースもあるでしょう。
行動の動機が自分の考えや価値観から来ていなければ、心理的依存であるという事なのです。つまり『月星座』の人生を歩んでいる事になります。
月星座の人生を歩んでいると必ず壁にぶつかります。「あなたは本当の自分で生きていないですよ」というメッセージなのです。
これが天からのメッセージだと捉え、これまでの人生を振り返り「私は今まで自分の考えや価値観で生きてこなかったのだ」と認める事ができるかどうかが、第一関門なのです。
認めた上で「依存して生きていこう」と自分で決める事ができれば、依存ではなく自立したという事なのです。意識的に自分の価値観で決める事ができたのですから。
自立というのは、自分の考えや価値観、動機で行動するという事なのです。

愛ある家庭で育っても月星座は影響する


『月星座』は誰もが影響を受けるものとして与えられています。両親の愛を感じてのびのびと育った人でも、必ず『月星座』の影響を受けているのです。
両親が良かれと思って褒めてくれた言葉が、『月星座』を本当の自分だと思わせる出来事となっている場合が多いのです。
例えば『月星座』がかに座の人は、「良い母親にならなければ」という思いがあります。しかし『月星座』は『欠損』しているので「良い母親にはなれない」のです。
『月星座』かに座の人は「あなたは面倒見がいいわね」とか「将来は保育士さんになるといいわね」というように両親に褒められて成長していたりするのです。
本当に不思議な事に、両親というのは、『月星座』が本当の自分であると思ってしまうような言葉を投げかけてくるものなのです。視点を変えると、『月星座』は『欠損』として与えられているので、『月星座』に関する言葉などに、事さらに反応し捉えてしまうとも考えられます。

月星座の心理的依存は劣等感となる


『月星座』の表すサインの性質は、本当の自分の性質だと思って成長するのですが、本当は唯一それだけがない性質という事になります。なので、現実としてうまくいかない事が起きてくるのです。「お母さんが褒めてくれたように、私は子供の面倒が得意なはずなのにうまくできない。母親である事が苦痛」と無意識領域では感じていても、お母さんが褒めてくれた自分像を否定するような事は認める事ができないのです。認めるという事は、今までの自分を否定するような、自分の価値を否定するような恐怖が起きてくるからなのです。
その恐怖を払拭するために、「私は良い母親にならなければ」と幼少の頃からの自分像や自分の価値を守るために、「私は良い母親なのだ」という事を証明をしようとしてほとんどの意識を向けてしまうのです。
他の人にとってみたら、「子育てが苦手」という事はただの事実であって、自己嫌悪になったり、罪悪感を感じたりするような問題にはならないのです。
しかし、『月星座』がその人を捕えている限り、正体がわからない不安、焦燥感、イライラ感、罪悪感、自己嫌悪に向かわせるのが『月星座』なのです。
このこだわりというのは、『月星座』からくる心理的依存が劣等感をもたらしているという事になるのです。

誰もが月の眼鏡をかけている


私たちは生涯に渡って月の眼鏡をかけているようなものなのです。『月星座』は取り払う事はできないのです。ただ、意識的に生きている時、つまり自分の考えや価値観で行動している時は『月星座』の効力を消す事ができるという事なのです。
無意識である『月星座』の存在を知らなければ、私たちは月の眼鏡をかけている事にさえ気が付きません。そして月の眼鏡を通して全ての物事を見て、翻弄されているのです。月の眼鏡をかけている事を知ってさえいれば、意識的に眼鏡のレンズを外す事ができるという事なのです。
無意識に戻るとまた月の眼鏡のレンズは自動的にはまるという構造になっているのです。
私たちは生涯、この月の眼鏡をかけて人生を歩んでいくのです。

認知症は月星座の最後の表現


私たちの不調は、心理的にも肉体的にも「何か間違っていますよ」という天からのメッセージなのです。
人によって物理的な現れ方が、心理的なうつ病となって現れたり、肉体で病気を発症したり、様々なケースでメッセージが送られていると思うのです。
認知症は医学的にはっきりとした原因がわかっていませんが、天からのメッセージとして捉えると「不安や孤独や後悔、死への恐怖から逃れたい」という無意識の思いが、その人を守るために認知症という状態を起こして実現させているのではないかと思います。幻想の世界に入れば、現実の恐怖から逃避する事ができるからです。
「何か間違っていますよ。本当のあなたで生きていないですよ。」という天からのメッセージは、『月星座』の意識で生きている時に送られてくるのです。人生の最後まで本当の自分に気が付く事ができず、孤独や後悔や死の恐怖だけが残ってしまった時、『月星座』の存在はその人を認知症という形で救ってくれるのです。
『月星座』は『輪廻の星』とも言われています。この世で本当の自分に気が付く事ができなければ、また再チャレンジという形で地球に輪廻するという事になります。
しかし、それが悪いという事ではなく、私たちは遅かれ早かれ輪廻からの解脱をしていくのです。
地球人だけが輪廻を繰り返す構造になっています。それは地球の衛星である『月』が心理的にも物理的にも影響を与える事で私たちを捉えていると考えています。
先進文明に同時に意識を持っており、また宇宙のシステムやエネルギーの法則の記憶、地球の文明の経過の記憶を持っている『サアラさん』のお話やご著書、また『マドモアゼル・愛先生』が物理的な月の研究をされている方のお話を伺って解釈された月の存在意義などから、月は地球人を輪廻に導く存在として働いているという事が言えるのです。
認知症にはならなかったとしても、年老いた時、本当の自分で生きる事ができなかった人は、どこか虚しさを感じているのではないかと思います。
その中でも「大変な運命で、仕事ばかりの人生だったけど、自分なりにがんばったな」と自分の人生を受け入れる事ができれば、本当の自分と繋がったという事になります。自分の気持ちが一つの感情として受け入れる事ができたのですから、虚しさで終わるのではなくきちんと完結できたという事になるからです。自分の中で完結する事ができたという事は、意識的である事なので、『月星座』に捕らわれる事はないでしょう。

占星術は科学的な学問


占星術はただの占いというように考える方が多いかもしれませんが、輪廻を繰り返す事によって魂の記憶を忘れてしまっている私たち地球人にとって、唯一自分の魂の計画を知る事の出来る手段なのです。
これは、私が『サアラさん』の占星術の動画の講義を購入して受講した際に学んだ事です。
魂の計画が占星術のホロスコープに表されるという事なのです。
では占星術がなぜ科学的な学問であるのかというと、魂の計画というのは、その魂が掲げる目的を果たすための情報、つまり周波数が関係しているからなのです。
情報はエネルギーであり波動なのです。波動は目に見えない素粒子が1秒間に何回振動するかという周波数で表わす事ができます。という事は魂の情報は周波数であると言えるのです。
周波数は私たちの生活の中でも欠かせないものです。テレビやラジオやスマートフォンが代表的なものです。発信された周波数に共鳴する事によってテレビに映像が映りラジオが聞こえ電話が繋がるのです。
それと同じように、私たちは生まれる時に魂という器の中に情報の周波数を発信し、それに共鳴する肉体と一致するという事なのです。
一致する肉体全てに関わる環境が、その魂の周波数と共鳴すると私は理解していますのでもちろん両親をはじめとするあらゆる人間関係、家柄、土地、環境、また一致する肉体の容姿や機能なども完璧に周波数上一致した上で、私たちは人間として存在しているのだと思っています。
そういった観点からしても、『月星座』が表す『依存のパターン』が、両親との関係性を元に築かれているという事は、科学的な理論であると言えると思います。

神田沙也加さんは月星座で力尽きた人


35歳という若さでこの世を去った神田沙也加さん。誰もが知っている有名なご両親の元に生まれ、容姿や才能にも恵まれ、ミュージカル女優として活躍していた真っ最中でした。
死亡された日は、沙也加さんが憧れて目指していたミュージカルの主演舞台の講演中でした。彼女は憧れの夢が実現している最中に亡くなってしまったのです。
普通に考えれば一番幸せな状況ではないかと思われます。しかし彼女は、夢を実現させて気が付いてしまったのです。このミュージカルという舞台が自分の居場所で天職で夢なのだと信じて頑張ってきたのに、実現してみたらそれは違うという真実に気が付いてしまったのです。
彼女は『月星座』で生きてきたのです。有名な両親を持つ娘として、両親の名を傷つけてはいけない、両親の期待に応えたい、でも両親を通さずに一人の人間として見られたい、自分の力で地位を築きたい、自分の実力で成し遂げたいというような、有名人の娘である自分と一人の人間としての価値を認められたい自分との葛藤を抱いて、その葛藤から脱出するために人一倍努力していたのではないかと察します。
しかし、その努力は月星座の努力であり、報われる事はないのです。なぜなら彼女に与えられた運命を努力で変える事はできないからです。努力して両親を変える事はできないのですから。彼女の場合、月星座からの脱出は『自分の運命を受け入れる』という事なのです。この運命に逆らって生きたら、必ず力尽きてしまいます。変えられない運命を自分の努力で変えようとしているのですから。
沙也加さんはやり切ったのだと思います。これさえ達成できれば、自分は有名な両親の娘だと見られなくなる、自分一人の実力だと認めてもらえる、やっと自分の居場所ができると、ずっと信じてものすごい努力を重ねてきたのだと思います。
しかし、達成しても運命は変わらないという真実に気が付いてしまったのです。『月星座』の『幻想』を本当の自分の夢だと信じ、人一倍努力して夢を達成しても『月星座』の意識で行ったことはやはり『幻想』でしかなく、自分の本当にやりたいと思ってやった事ではないので達成しても手ごたえがなく、両親や世間の評価は変わらないという事に気が付いてしまったのです。
なぜこれが月星座なのかというと、やはり心理的に依存の状態だからなのです。両親から離れたい、個人として認められたいと強く望んでいるという事は、両親から離れられないと強く思っているという事にもなるからです。コインの表と裏のような関係になっているのです。月星座から抜け出すためにはこのコインを手放せばよいのです。具体的には『運命を受け入れる』という事になるのです。「私は有名な両親の元に生まれた。だから容姿や才能にも恵まれている。DNAを受け継いでいるのだから当然の事だ。これを誇りにして生きていこう」というように、自分の運命を受け入れて、それを利用する事を許し、誇りに思い生きていくという事で良かったのではないかと思うのです。その上で自分の考えや価値観を持って生きるという事が、彼女にとっての自立であったのではないかと勝手な推測ですが感じているのです。
代々続く家柄に生まれたり、沙也加さんのように有名人の両親の元に生まれる方は、自立という事が本当に厳しい環境にあると思います。
こうあるべき自分と本当の自分が、どんどん乖離してしまいやすいからです。こうあるべき自分が『月星座』で本当の自分が『太陽星座』という事になります。
世間はこうあるべき姿を期待するだろうし、その期待に応える生き方は嫌だと思い反抗精神で、もっともっとと努力する。でもそれは努力すればするほど本当の自分と乖離してしまう。限界まで乖離した時、自分という存在が何者なのか分からなくなり、この現実と自分が一致できる唯一の残された方法が、自死という事になってしまうのです。
自死する人がまじめだったという話をよく耳にしますが、このような間違った努力の結果であると思うのです。
重要な事は、努力をしている時、その動機はどこからきているのかという事なのです。取り返しのつかない乖離を起こす前に、一度自分と向き合って努力の動機について考える事は本当に大切な事だと思います。
神田沙也加さんの死の真実は誰にも分からないけれど、『月星座』の意識を強く受ける境遇であった事は誰にも分かる事実です。沙也加さんの死を「なぜ?」と疑問のまま終わらせたくはありません。推測ではあるけれど、沙也加さんの死だからこそ、世間に訴えかけられる力があると思うからです。

子供への虐待は月星座の連鎖


虐待をしてしまう両親というのは、自分も虐待をされて育ってきたという人が多いのです。両親から虐待をされていたという事は、幼少期に必要な愛を受け取ることなく成長してきたという事になります。必要な愛とは、何をしても許してもらえる存在、何もしなくてもただ存在を受け入れられる、甘えられる、好きな事が言える、好きな事ができる、とういような自分は自分のままでいいのだと自然に感じられる事ではないかと思います。
しかし、虐待をされて育った人は、役に立つ存在でないと認めてもらえない、甘えられない、好きな事が言えない、好きな事ができない、自分のままでは存在価値がない、というような思いを潜在的に植え付けられてしまうのです。
必要な愛を受け取る事なく成長した人は、成人しても無意識に常に愛を求めています。
愛されて成長するという必要な過程を経ていないので、いつまでたっても大人になれない、自己を確立できないという事になります。これが深刻な心理的依存心となるのです。
そのような人が子供を育てるとなった時、自分が愛を満たされていないのに、自分以外の者に愛を与える事などできないのです。自分以外の全ての対象に愛を求めているのですからそれは自分の子供に対しても例外ではないのです。
むしろ自分の所有物のような感覚に陥りやすく、愛されなかったという劣等感の埋め合わせを、一番愛すべき弱い立場の子供に向けてしまうのです。
恐ろしいのは、虐待をしている親は無意識であるという事です。劣等感を埋め合わせるという行為は無意識に、まるで息を吸う感覚で行ってしまうのです。そうせずにはいられないという事なのです。虐待をしている本人はその無意識の正体が分からないのです。虐待をしている事にさえ気が付かない場合もあるのです。
その無意識の正体とは、愛が不足している事による深刻な心理的依存心とそれに伴う劣等感です。この無意識もまた『月星座』がもたらすものなのです。
ほとんどの人がこの虐待の正体である無意識『月星座』を知る事なく、虐待の連鎖を断ち切れずにいるのです。
社会的に虐待の問題は大きく取り上げられていますが、そこで語られている「貧困、孤立、育児疲労」などという原因は全く的外れであると私は思っています。原因は見えない所にあるのです。無意識の表面化したものが問題となって起きているのです。
虐待している両親への対応は、「あなたは愛されずに育ったという事を自覚する事」だと思うのです。そうする事で、本当は愛して欲しかった、愛されたかった、悲しかった、悔しかった、寂しかったなどの幼少の頃の抑圧していた感情を吐き出す糸口となり、最終的には両親を憎んでいるという真実を受け入れる事になると思います。受け入れる事は苦しい事かもしれないけれど、受け入れる事で心理的依存心や劣等感を、無意識に発動する事はなくなるのです。そして虐待をする必要がなくなるのです。

青年期の自死は月星座に追い込まれた結末


会社でのパワーハラスメントにより息子が自死したとして、両親が会社側に損害賠償を求める裁判を起こし、責任追及をするという事件が度々取り上げられています。
確かに不適切な仕事量や仕事内容で、上司からの執拗な圧力もあったのだと思います。その事実を知った両親は本当にいたたまれない気持ちで、会社側に激しい怒りを抱き、悲しみの中で裁判という形に至ったのだと思います。
しかし、会社に行かないという選択ができなかったという事に、息子さんの心の闇を感じるのです。これは心理的依存心が根源にあり、表面化した結果が自死であったという事なのです。
息子さんは、会社に行かなければ両親を悲しませる、心配させる、がっかりさせる、また仕事をきちんとこなさなければ上司に認めてもらえない、自分には価値がないと、潜在的に思っていたのです。つまり評価を依存対象に委ねていたという事になります。
自死した息子さんは会社を辞めたいと思っていたはずです。しかし自分の本当の感情で判断できないのです。自分の感情や考えや価値観で判断してはいけないと思っているのです。
息子さんはとても葛藤があったと思います。会社を辞めたい、でもそれではダメなのだと。であるならこのまま頑張るしかないという考えを繰り返していたのでしょう。頑張り続けて、本当の自分とますます乖離していき、エネルギーを失い自死に至ったのだと思うのです。
両親が会社側に責任追及をしたい気持ちは痛いほど理解できます。しかし、もっと大切な事が根本に隠れているのです。それは無意識という『月星座』の概念に縛られていたという事です。
会社側に責任追及をする前にご夫婦で胸に手を当ててよく考えていただきたいのです。「私たち夫婦は息子の気持ちを分かってあげようとしていただろうか」、「入社してその会社で立派に勤め上げる事が、人として価値ある事なのだ、というような常識を押しつけてはいなかっただろうか」と。
しかし、この無意識という『月星座』が今の教育体制や社会構造を支配し、私たちを言わば洗脳しているような状態ですから、「常識的に考えて何が悪いのか」という思考になるでしょう。
両親だけの問題ではなく、今の社会構造自体が『月星座』に支配されているという事なのです。自分の考えや価値観で生きていく『自立』の人生を歩むことは、今の社会構造の中では生きづらいし、認められにくいし、孤独だし、心もとない事なのです。
しかし、私たちは一人一人誰にも変える事の出来ない個性と、それに伴う可能性を持っているからこそ生まれてくることができたのです。それを全うできずに常識に縛られて苦しみ自死に至るという事は、悲劇であり、もったいないことなのです。
結局最後は皆、死ぬのですから、自分の考えや価値観で人生を歩んで行く方が自然だと思うのです。『月星座』の依存的な価値観で生きても、この先どうなるのかと依存しているゆえに不安を抱きます。『太陽星座』の自立した価値観で生きていこうとすると、今の社会から外れる事になるので不安があります。どちらにしても不安はあるのです。でも『太陽星座』の生き方には不安な中にも創造性がありエネルギーがあります。
私たちはエネルギーがあるから生きているのです。『肉体』と『魂と呼ばれるエネルギー』両方が備わって初めて生きていけるのです。自死するという事は、その人のエネルギーが無くなってしまったという事なのです。
青年期の自死は会社側のパワーハラスメントが原因ではない、それはただのきっかけであって、その人は成長する過程で自死に結び付く種を育てていたのです。
問題は無意識という『月星座』に根源があり、それが表面化したものが問題となって表れているのです。

【プロフィール】
1977年生まれ。月星座かに座。太陽星座魚座。既婚。二児の母。
2010年第一子出産。2013年第二子出産。
第二子出産の半年後うつ病を発症。それをきっかけにスピリチュアルや心理学などを学び始める。介護職を経験。2021年、マドモアゼル・愛先生の『月理論』に出逢い、うつ病の根源を理解した事で約8年に渡るうつ病を克服。それ以降『月理論』を心理的側面から分析し『月の心理学』を考案。
スピリチュアルコーディネーター。自己肯定感カウンセラー。レイキヒーラー。認知症ケア専門士。月のコラム執筆家。

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