akari

アイスクリームという甘美な響きに惹かれます。

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アイスクリームという甘美な響きに惹かれます。

最近の記事

今日も晴れているから

求めて 手を差し出す いつも風景は同じで 心地よさと 諦念と 踏み出すこわさを 振り払い 朝を迎える 風が吹き 駆けだす もう使わないと 決めた言葉を 頭の中で 繰り返して いつまでも 鳴りつづける 耳を澄ませ 頭を振る つづく つづく ここには いられない それは わかっているの

    • 梅が咲く

      そのさきへ 目を挙げることは こわくて ただ 今をつづけることだけを願い それでも 動き出すときは 廻ってきたと 鼓舞してみたり。 扉を開けた世界は 自由に呼吸をすることができて どこまでも 行ける気がしたんだよ。 言葉の ひとつ ひとつを選んで 伝えるたびに 世界につながれたから。 少し春に近づいて かき氷を食べてみたり そして まだ残る寒さに震えてみたり 今までとは違った言葉を 使いたい、と願う。 明ける朝の つづきゆく日の そのこわさを  私は 忘れない。 この世

      • 計算機をなくす

        いつも 広がる風景は 同じで いつも 使われる言葉は 同じで 記憶が 追いかけてくる 楽に 笑いたいのに ただ ただ 笑顔を繰り返す 手を伸ばせば 届きそうだから 目を挙げ 駆ける つづいてゆく日常が  かつての 色合いを失って 高い空の 清々しい空気の 朝を迎えられない 振り返って 来た道は 彼方に つづいて  もう 見えない どこまで 来たのだろう どこへ 来たのだろう 呪文が解けた そのときを 少し 忘れた 聴こえる音楽に 身体をゆだね 踊るように 歌うよう

        • その歌が聴こえる

          消えていく 時が流れ 確実につかんでいたと思っていたものが 手を離れゆく ただ ただ それを眺め 私は どうすることもできない 見ていた風景を忘れられなくて 描こうとするのに そこへは もう 行けない 失ったものに さよならをして あなたと 手をつなごうとする その温かさに 取り戻し 私 今 この世界に いる 何処へも 行かないで 体温の伝わる手先から あなたを 感じられるように どうしても 逃げられないの 解けない呪文は あなたといるなら こわくない だから ここ

        今日も晴れているから

          ここは明るすぎて 光が見えない

          誰をゆるせばよい? 境界線のあちら側に来た わたしには もう 振り向けない このさきへ 一歩という でも この平穏をなにより愛するの 目を向けられない記憶に なぜ なに言もなく 過ごせばよいの? それなのに わたしは愛せなくて あなたを 愛せなくて ただ 幼かったわたしを 否定する言葉しか 掛けられない あなたは わたしであったかもしれないのに まだ 夜闇の中に いたのかもしれないのに 手を振りきってしまう 歩みを合わせて 境界線の向こうに 連れ戻されないように 息

          ここは明るすぎて 光が見えない

          渋谷で会える気がする

          少し ここに居させて 遠くから あなたを 見ているから 言葉はなくて もう伝わらない 夜空のもと あたたかな灯りに魅かれ それでも 届かない そんなに 私、笑えないから 駆けていた時間を 忘れないように だから ここに居るの 帰りたくない道を 目の前に提示され 私 受け入れられない どうしても 聞こえないから 音の響く部屋で 何度も 何度も あなたを 呼ぶの 吹き抜ける 香りを追って ここまで 来たから 追うほどに 先を行く あなたを  一瞬 見失うほどに  私 会

          渋谷で会える気がする

          ストールを巻いてタラップを降りる

          少し あなたの目を見させて 何も始まらない ただ待ち 過ぎていく 香りが通り過ぎ 思い出す そんなのずるいよ 遠くから 私を 思うと言って でも こんなところまで 来てしまった ただ ただ 繰りかえす それは 波の音 走っていく 車のテールランプ それは カメラをのぞいて 見上げたホテルのイルミネーション 振り向き 確かめ あなたと 手をつなぐ 風景も見えないくらい あなたの声も 聞こえないくらい 何処までも 廻りゆく 季節を 何も 忘れない

          ストールを巻いてタラップを降りる

          刺繡針がみつからない

          光が走る カメラを構える あなたを思う 夜が訪れる 突然の歌い声が聞こえる 車が何台も通り過ぎ、時が廻る それでも 私は 忘れない どうして 消えてしまったのか 会いたい 私ではなくて あなただったこと 隅に追いやられ 必ず 戻ってくる 思い出せない時代の そこで あなたは 笑っている 通りを渡ってしまったあなたに 手を振り あなたに 辿りつけない 声が 聞こえない 私は 叫ぶ 何処へ 行きついたのか それを 教えてほしいのに ナチュラルに 駆けていく 手の届かない 

          刺繡針がみつからない

          使われない言葉

          風が変わり あなたに会いに行く たった1回の時を 私に与えて 同じところをまわり 返して 歩んで もう忘れてしまった道が 消えていかないように どうしても 通りを渡りたい なぜ 行ってしまったの? それは 私では なかったの? 声を響かせて 振り向くあなたの笑顔を 忘れることができない 思った景色  沈んでいく夕日 そこには 何があったの? 問い 問われ 返し もう、あなたはいない

          使われない言葉

          夏をならべる

          風が吹く 風鈴の音が聞こえる 過ぎていく 過ぎていく このきらめきが 永遠につづくように とおく とおく 聞こえる声が 反響して あなたが 聞こえない 私は 届いている? 強い光を 追うように あなたを 追いかける 一瞬 つかまえたと思ったのは 夢だったのかな 終わる夏と 終わらない朝が 順番に やってきて それでも どうしても めぐりあえない 手を伸ばし  それは 幻想で 滴の向こうに 世界が見える 音楽が 何度も再生されて 私 あなたを 何度も 呼び続ける

          夏をならべる

          呼び鈴を鳴らす

          その先へ。 笑顔の向こうへ。 いつか見た日のあなたを留めて 私は目を挙げる。 どうしても聞きたかったから。 電話の声は聞こえなかったけれど 私の祈りは届いたかな。 陽の下で、もう1度見ることは叶わない。 消えてしまった微笑みを手に入れたいけれど。 あなたは先へ行ってしまって 走っても 走っても 追いつけない。 それを忘れないから。 涼やかな部屋であなたを待つ。 だから、記憶して あなたのこころの奥深くに。 ただ1回、あなたに会いたい。

          呼び鈴を鳴らす

          声がきこえない

          手をつないで歩いて 私たちは何処までも行った。 同じ景色を見ていると思っていたけれど あなたの瞳には何が映っていたのだろう? 私、わからなくなってしまったよ。 確実に築き上げたと思ったものが あっという間に手からこぼれ落ちてしまう。 手に入れたと思って この日々を自由に呼吸していたのに 何がわるかったのかな? 明日を迎えることがこわい。 笑い、ただ話をつづけ いつもの時に見えるけれど、もうもどれない。 目を挙げることがこわくて 光を失ってしまった世界を生きていく。 そ

          声がきこえない

          ひまわり

          あなたに会いたい 何処へ行ってしまったの? かえす波 もうもどってこない 道の向こうで あなたは手を振って わたしは 渡れない 陽の光が きらきらして 笑顔が見られなかったんだよ 消えない影を追って ここまで来たけれど まだ 追いつけない 下を向いた横顔がなつかしくて 何度も 何度も 振り返るけれど あなたは いなくて わたしは この世界に ひとり

          ひまわり

          こえがきこえる

          日々が流れていく。 あのとき笑顔で振り向いたあなたは素敵だったんだよ。 あのころのあなたに会えたなら 今でもきっと恋してしまう。 ほら、季節は巡り、こんなによい香りの風が吹いているのに もう、会えない。 どうしてだろう? 恋した気持ちはどこへ行ってしまうの? 2度と戻らない時を懐かしみ 今のあなたをみつめる。 変わらない日常と移ろう気持ちと 何も私には手に入らないけれど でも、変えていくその力を見てきたから。 少しずつ、ゆっくりになって 止まってしまった時計を私はうで

          こえがきこえる

          光の射す角度によって海がきらきらする

          連続をこえて あなたに会いにいく きっと 手を振り返して エレベーターで見かけた笑顔が眩しくて 向こう側に何が見える? 私には 白い鳥が 大空を飛んでいるのしか見えなくて 影を追ってしまう 現実世界と夢が交錯して やはり違う 白昼夢を見て また かえる 目で追い 追いかけ 会えない あなたはいない もう1度だけ 反響し 返ってくる 世界を廻しつづけるために あなたに 会いたい

          光の射す角度によって海がきらきらする

          狐火

          そこにある秘密 私は纏わない 誰も知らない もう 忘れて? だから 追いかける そこへ行くのには もう少し 時間が掛かるから 本を 開き 閉じ また開いて ページを捲る 意志と関係なく 進みゆく 私の手から離れて 空を舞っていく 掴めないで こぼれる そのかけらを 拾って? 行けない 追いつけない 渡ってしまった通りを 振り返り 彼方を見やる 私を 見ないで 笑顔は向けられないから 願う 謳う 届くように 離れた 手を再び繋げるように 駆け出していく 姿を追う こわいけれど