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ここは明るすぎて 光が見えない

誰をゆるせばよい?
境界線のあちら側に来た わたしには
もう 振り向けない

このさきへ 一歩という
でも この平穏をなにより愛するの

目を向けられない記憶に
なぜ なに言もなく 過ごせばよいの?

それなのに わたしは愛せなくて
あなたを 愛せなくて
ただ 幼かったわたしを 否定する言葉しか 掛けられない

あなたは わたしであったかもしれないのに
まだ 夜闇の中に いたのかもしれないのに
手を振りきってしまう

歩みを合わせて
境界線の向こうに 連れ戻されないように
息をついて
ここの場所を 失わないように

だから
もう少し 自由な言葉を
わたしのものに できるように
あなたのもとへ 走っていきたい

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