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翠と蚯蚓 |詩集

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「翠と蚯蚓」 中身は在学中から社会人2年目の間につくったものです。 どうか、よろしくお願いします。
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花と瘡蓋

僕という現象は
ある種の有機化合物とひらひらと飛び交う花粉の
ひとつの赤い火花であります
(透明に邂逅した本質の副産物)

サクラメント

サクラメントの中に、君がいる。

真っ白な紙を1ページ、丁寧に捲ると、微笑みながら手を重ねてくれる。

サクラメントの中に、西を詠む。

あなたのreverberationを曇りなき鼓膜で受け取り、小川の流れる起伏のように、贖罪を与えてくれる。

サクラメントの中に、息がある。

龍の息吹はきっかけだけを傾ける。賑々しくて、姦しい。赤く染まった右頬を伝っていく。

傾倒し 例用し 正当し 
全様に

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パントマイムとそのときの奥歯

逃げられないかもしれない
僕の足はすくんだ

逃げられないかもしれない
僕の鼓動は速くなった

トクトクトクトクトクトクトクトク
トクトクトクトクトクトクトクトク

未開の恐怖とどうしようもない理想が
僕の全身を循環する

トクトクトクトクトクトクトクトク
トクトクトクトクトクトクトクトク

それでも呼吸は止まらない
それでも心音は続いている

0.3秒前に吸った酸素が奥歯に届けられた

無機物に

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 zakzak zakzak zakzak zakzak…。

 穴を掘り生活する炭鉱作業員は、自身の内にempty arkを探す。いつ己の身に災難が降りかかるやも知れず、いや知っていても恐れず、只々empty arkを探している。

 心情とは無機的且つ関数のようである。何かが起これば何かが一つ出てくる。余白が存在しない。因果で結ばれた関係性を心地よいと感じていた。

 炭鉱作業員は只々、探して

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紫電改 第四稿

モラトリアムが火花、閃光であることを誰も教えてくれなかった

大水と、強風を抜けた先に待つものはなにか
デブリと一筋に揺蕩う過去
empty(husk)をそれが押し固めている

いくつかの両義性
陰惨と赤は混ざることなく
肺を起点として循環していく 

幻影肢が進む

舌が回る
虚構とアフォリズム
ぺたぺたとリンパ腺に貼られていく

げんえいしが進む

成りたくない者、失いたくない費途
さいわいを

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