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*一粒万倍・誰もが豊かになれるもの
畑の作物の収穫よりも、種を採ることを優先してきた。
おかしな人だと思われるかもしれないが、
なぜだかそうしてしまうのだ。
種がないと、次がない。
なければ買えばいい。売っているのだから。
それもちゃんと分かっちゃいるけど、辞められない。
自分でも呆れるのだけれど、性というのはこのことか・・と諦めている。
けれど、お陰で大種持ちになった私は有り余るほどの種を持ち、
それを畑に花咲か爺さんのごとく蒔き散らかすのだ!
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しかし実際そんなにたくさんの種があったところで、
使い切ることもできず、古い種は処分することになる。
だからやっぱり、有り余る種は周りの誰かと分け分け、
持ち寄り種パーティーなんていいのではないだろうか?
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黒種ケンタッキーインゲン
鈴成りインゲン
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植物はなんで、こんなにたくさんの種を作るのか?
もともと野生で生きてきた植物にとって、
自然界で種を残し、子孫を繁栄させるにはなかなか厳しい世界であって、
寒さや暑さ、長雨や日照り、
虫に食べられたりと様々な苦境を乗り越える必要がある。
まぁそんな苦境を乗り越えてきたからこそ、植物は強くなったのだが。
それでも生き残る種は少ないから、あんなにたくさんの種が必要なのだ。
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種にはそれぞれに種子寿命というものがある。
保管状態にもよるけれど、
一年でダメになるものもあれば、5~6年生きるものもある。
もし、栽培に失敗して、種を採り損なったり、
虫に食べられてしまったり、採り遅れてしまったりしたとしても、
昨年の種が使えることもあるから、
一年で捨ててしまうなんてことはせず、大事に冷蔵庫で保管する。
種をきちんと保管できているならば、
今年は種取りをお休みすることもできる。
野菜の種はもう野生ではないから、
人が管理してあげる必要があって、こぼれ種で育つ子は少ない。
種を採って、保管して、また蒔いて・・と
少々手間はかかるけれど、可愛いわが子であり、
我が命の素でもあり、豊かな日々の素でもあるから、
惜しまずにゆっくり時間をかけていきたいと思うのだ。
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