ハード(モノづくり)だけでは勝てない現代!AI、IoTで中韓台に勝利せよ!

IBM、NEC、富士通などは、かつてはパソコンで圧倒的な競争力があった。しかし、敗北し、3社とも今はレノボに事業譲渡している(NECブランドのパソコンもあるが、レノボが製造しているはずだ)。

なぜ、こうなったか?それは、パソコンを制御するOS(オペレーティングシステム)でMicrosoftに敗北したからだ。また、CPUなど半導体はインテルが勝利した。パソコンの組み立ては、中国など低コストの国のほうが良くなった。ソフトとデバイスで敗北したのだ。

同じようなことが、自動車でも起きるのではないかと危惧されている。これから、自動運転や、省エネのための制御ソフトでGoogleなどが覇権を握り、AI半導体もエヌビディアが勝利すれば(実は、自動車にはかなりの数の半導体が搭載されている)、トヨタなどはモノだけつくる下請けとなってしまう。BYDもソフトは大したことがないので、同じ運命だろう。今まではデザインなども自動車の付加価値だったが、そこで勝負できるのは高級車だけになるかもしれない。

ソフトの価値でも勝負できる企業が、日本に無いわけではない。日立製作所は、ルマーダというブランドでIoT基盤を構築した。これで、鉄道や送配電をコントロールするビジネスを拡大させるつもりだろう。三菱電機も、やや日立の後追いには見えるが、IR説明会でセレンディというデータ基盤を披露した。富士フイルムも、医療用内視鏡にAIを組み込み、癌などを瞬時に判別できる仕組みを開発した。いかに熟練の医師といえども、疲れていたりすると集中力が切れて病変箇所を見落とすかもしれない。それを富士フイルムはサポートするのだ。

ただ、富士フイルムに注文をつけるならば、なぜ、医療用機器ではAIを使うのに、他の事業領域に横展開していないのか?ということだ。例えば、同社の複合機でスキャンした時に文字が見えにくいと判断すればスキャナーがAIで文字を鮮明化したり。さらには、読み取った文字をOCR技術でWordにしたり、AIで要約したり、素人にもわかりやすく説明したり。色々やり方はあるはずだ。OpenAIやGoogleと組んでも良いかもしれない。

とにかく、モノだけではなく、ソフトと両にらみの戦略を遂行するべきだ。

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