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タリバンと”肘タッチ”!?

あれ、最近どっかで見たような? 中国の王毅外相がカタールで、タリバンの暫定副首相バラダル師と会談。今回は笑顔の「肘タッチ」写真付き!(バラダル師はマスクせず)


デジャブ感というのは、タリバンのカブール制圧直前の今年7月、バラダル師らタリバンの幹部たちが中国・天津を訪れて王毅外相と面会した時の写真だ。ずらっと横一列に並ぶタリバンと王毅外相らの集合写真は、強烈な印象だった。それとまた同じような写真だったからだ。


あれから3ヶ月での再会。中国が、米国なき後のアフガニスタンへの影響力を世界に見せつけようとした形だ。
(中国外交部の発表)↓

「環球時報」の記事では・・・

中方在打问题上的表比此前天津会晤更一步,而塔利班也作出更明确承诺 (中国側は”東トルキスタン・イスラム運動”を撲滅する問題で、この前の天津会談よりもさらに一歩踏み込んだ態度を示し、タリバン側もさらに明確に受け入れる姿勢を示した)

新疆ウイグル自治区の独立を主張する「東トルキスタン・イスラム運動」など”テロ組織”と一切関係しないことを条件に、支援をするというもの。中国にとっては、まずそれが第一。そして・・・

中、俄等地区国家与美国等西方国家衡量准不同,前者的共同求是阿富汗的和平、安全、定,而后者始称阿富汗没有履行反恐、包容和保护妇女权利的承(中国、ロシアなどこの地域の国々と米国など西側諸国の見方は違う。前者が求めるのはアフガニスタンの和平、安全、安定であるのに対して、後者は、アフガニスタンはテロ防止、女性や子供の権利の保護などをやっていない、などとずっと言うばっかりだ。)

やはり、特にアメリカを意識したアピールだ。

こういうニュースが出ると、必ず「やっぱり、かの国のやることは・・・」という、政治色の濃い批判や論調が激しく噴出する。

しかしここでは、多角的に冷静に見てみたい。

実際にアフガニスタン現地に行き、知り合いがいる、という個人的な観点。
人権の観点。援助の観点。そしてこのような外交の観点。
その背景にある宗教的な観点や、軍事、テロ防止、さらに、鉱山開発など経済的な観点、などなど。

一言では、語れない。
ただ、イギリスにせよ、ソ連にせよ、アメリカにせよ、中国にせよ・・やっぱり、また大国だ。

大国に翻弄されるアフガンの人たち。現地の知り合いの人たちの顔を思い浮かべながら、やるせなく思う。

🌟 英語・中国語同時学習!🌟

◆ タリバン
(英) Taliban  
(中) 塔利班 (tǎlìbān ターリーバン)
Taliban は、一般的に”複数形扱い”します。
なので、例えば、the Taliban says..ではなく、the Taliban say..となります。

◆ バラダル師
(英)Mullah Abdul Ghani Baradar
(中)巴拉达尔 (bālādáěr バラダアーる)
Mullahは、イスラム教指導者の敬称のため、つけない英語メディアも。

◆カタール ドーハ
(英) Qatar  Doha
(中)卡塔尔 (kǎtāěr カタアーる)多哈(duōhā ドゥオハー) 

◆東トルキスタン・イスラム運動
(英)Eat Turkestan independence movement
(中)东突伊斯兰运动(dōngtū yīsilán yùndòng ドォントゥー・イースーラン・ユンドォン 略して“东伊运” ドォン・イー・ユン)

きょうも最後までお読みいただき、ありがとうございました。

AJ 😀

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