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仕事終わりのパートナーから「頭が痛い」と連絡があった。

5/21。

5:30起床。

天気は曇り。


1.錆び付いた車輪 悲鳴を上げ

ので、電話を切った後、すぐに近所のドラッグストアへ自転車を走らせた。昨日の夕方のことだ。


パートナーが体調を崩すのは、珍しい。少なくとも、週三で床に伏している僕に比べたら、よっぽど。


パートナーの職場は、うちから片道1時間以上もある。だから、仕事が終わったときには、いつも連絡をくれる。


そのとき、僕がグロッキーになっていたら、帰りがけにスーパーに寄るのが常だった。僕の大好きなジョア(マスカット味)や食べられそうな惣菜を見つくろって、買って来てくれる。


今度は、僕の番だ。そう思った。車はないから、君を迎えに行くことはできないけど、せめて僕にできることをしておくよ。


パートナーのことを考えたときだけ、僕は世界一タフになれるのだった。

2.「もうちょっと、あと少し」

頭痛といえば、バファリンだろ。と思ったけど、よくよく考えたら、いつもうちにあるのはEVEの方だった。奮発して、早めに効きそうなクイックの方にした。


あとは……水分だな。僕はイオンウォーター派だけど、パートナーはソルティライチ派だ。最近、ヤクルトもお気に入りみたいだし、買っておこう。それに、食欲がなくても食べられそうな果物の缶づめを……。


たぶん、買いすぎた。とはいえ、その日の内に「全部飲め」とか「全部食え」ってわけじゃないから、まあいいかと思った。この中に、手が付けられそうなものが一つでもあれば、それでいいんだ。


良い買い物をした。自分でもそう思った。誰かのことを考えながらする買い物は、全部良い買い物になる。

3.「世界中に二人だけみたいだね」

あなたは私に言葉を与えてくれた 私のお母さんでお姫様
だから
なんでもかんでもしてあげたいの
ずっと一緒にいてほしいの
ただお姫様でいてくれたらそれでいいよ

――ルネッサンス吉田『ひもとくはな』「#3 CRAZY DAYS CRAZY FEELING」より引用

そしてこの件は、帰宅したパートナーの「頭痛治った!」のひとことで終幕となるのだが。治ってよかった。というか、無事に帰ってきてよかった。本当に……。


こいつめこいつめ、とパートナーの頭をわしゃわしゃしながら、前日に義理のおばあさんが作ってくれたハンバーグを、二人で食べたのだった。


今回は何ともなくてよかったけど。何ともあったときも、僕がそばにいるから大丈夫。そういえるような人間でありたい。


君は、僕のお姫様だから。




「僕だけが、鳴いている」


これは、僕と、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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