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君の「死にたい」は、ホンモノ? それとも、

7/19。

5:00起床。

天気は晴れ。





「ウェルテル効果」


を恐れている僕は、しばらくSNSから離れることにした。


全く見ないわけではないけど、少なくとも、TLを隅々まで追うことは、止めようと思う。ただでさえ、気が滅入るようなニュースばかり、目に付くようになったんだ。これ以上、自分を追いつめたくはない。


有名人が亡くなることは、マスメディアにとっては珍しいことじゃない。亡くなった当人を偲ぶコメントを取り上げることが、主な仕事になっている。でも、病死でも事故死でもなく、自殺ともなれば、話は別だ。


「どうして自殺を選んだのか」「人間関係に問題があったのか」。きっとこれから、根掘り葉掘り調べることになるだろう。遺族がそれを拒んだとしても。


(そもそも、亡くなったのは事実としても、死因が自殺だったことを公表してよかったんだろうか?)


当分、『彼』の名前は、Twitterのトレンドを陣取ることになるだろう。Googleのトップページも、おすすめ記事として、『彼』の関連記事をしつこく取り上げることになるだろう。


放っておいてくれないかな、と思う。僕のことを。『彼』のことを。



『彼』は有名人である前に、一人の人間だった。そのフィルターを外して、『彼』を見る人間は、果たしてどれくらいいるんだろう。


「自殺するくらいなら、引退すればよかったのに」


そんなコメントをした人は――自分の尺度で他人を計る人は、どれくらいいるんだろう。


そして、『彼』の死因が自殺だと報道されてしまった今、自らの自殺衝動を刺激されてしまった人は、どれくらいいるんだろう。


ダメだよ。


僕は思う。


自殺が悪いことだとは、決していえない。でも、君の「死にたい」は、今までもあったの? それとも、今回のことで引き起こされたの? もし後者なら、ダメだよ。君の「死にたい」は、君の本音じゃないかもしれないから。


「ウェルテル効果」


僕は、ウェルテルじゃない。相地だよ。それは、本名ではないけど。でも、そんなことは問題じゃないんだ。僕は、ウェルテルじゃない。


だから、『彼』の死に、誘われるわけにはいかないんだ。ニセモノの「死にたい」を抱えるわけにはいかないんだ。


『彼』の冥福を祈る。そして、僕は今日を生きる。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
僕と、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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