前略 雨の檻から、
6/30。
5:00起床。
天気は雨。
*
雨が止んでしまった。……「止んでしまった」なんていい方も、おかしいけど。なぜか、僕はがっかりしている。……何でだろうね。
どこにも行きたくない気もするし、どこかに行きたい気もする。僕は、常に矛盾している。「生きたい」と「死にたい」を同時に思っているように。
逃げたいな。どこでもいいから。……いや、どこでもよくはないな。そうだな……。誰にも見つからないところへ。誰にも見つけられないところへ。僕は……。
……ああ、そうか。「雨が降り続ければ、誰にも見つからない」。そう思っていたんだ、僕は。そんなこと、あるはずないのに。……でも、降っていてほしいな。ただの気休めだけど……。
僕は、何に怯えているんだろう? ……何に? ……ううん。誰に怯えているんだろう? 僕は、誰に見つけられたくないんだろう?
……全人類? それは、いい過ぎか……。誰にも見つからないのも、それはそれで辛い。……面倒な奴だな。自分でも思うよ。
僕は、疲弊している。雨の檻に、籠っていたいと思っている。人のノイズは苦手だけど、雨のノイズは僕を癒してくれるから……。うるさいのは厭だけど、完全な静寂は不安の元になる。
……あ。また、降り始めた。空は明るいのに。なんだか、妙な気分になる。……雨よ降れ降れ、もっと降れ。せめて、今日だけは……。今日だけじゃないくてもいいけど。
……と書いている間に、もう止んじゃったよ。よくわかんない天気だな……。というか、いじわるだな……。監視されてるの? 僕。(もちろん、冗談ですよ。)
まあ、曇りでもいいんだけどね。……いや、よくなかったわ。低気圧だと、調子が悪くなるわ。頭痛するし……。まったく、厄介だな。僕は、雨も曇りも好きなのに。あっちからは、嫌われているなんて……。
……んん、戯言ばかりでごめんね。でも、日記ってそういうもんかな……。生産性がないからこそ、日記なのかな……。そもそも、生産性って何だっけ。僕は、そんなものを求めて……なかったな。じゃあ、何も問題ないな。
そこの君。
今日は、傘が必要だよ。忘れないでね。……なんて、僕にいわれるまでもないかな。
檻の中にいる僕より。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
僕と、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。
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