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「あなたが思うほどあなたは悪くない」って、本当かな。

7/22。

5:28起床。

天気は曇り。


あなたが思うほどあなたは悪くない
誰かのせいってこともきっとある

――米津玄師『WOODEN DOLL』より引用

どんなときでも、どんな理由でも、何かあれば、悪いのは僕の方だと思っている。


何がいいたいかといえば、パートナーとケンカしたってこと。


僕らはとても仲よしだけど、時々ケンカもする。……世間一般でいうところのケンカじゃないかもしれないけど。


僕は怒るけど、パートナーは怒らない。そんなの、ケンカと呼べないよな。……それもちょっと違うか。僕の方も、「怒る」というより「気がふれる」といった方が正しい。


たしかに、「気がふれた」きっかけはパートナーだったかもしれない。でも、それはあくまできっかけにすぎない。それまで、僕の中で溜まりに溜まっていた何かが、運悪くその瞬間に爆発してしまったんだ。


きっかけとか、ケンカの概要とか、そういうのはさておき、「気がふれた」後はこんな感じだった。


僕は、怒りとかそういうのとは別の、よくわからない感情で、無性にものを投げたくなった。


僕は、本当に怒っていなかったと思う。純粋に投てきを楽しんでいたんだと思う。投てきするモノと場所が、明らかにおかしかったけど。


途中で寝室にいたパートナーが出てきて、ストップをかけた。僕を必死に抱きしめているパートナーが、何かいっている。耳にイヤホンを突っ込んで、大音量でSpotifyを流している僕に、その声は届かない。


僕はまだ、投てきがしたかった。けれど、パートナーはそれを止めさせようと僕の腕を掴んだ。(当然のことだが。)そのときだった。


僕は、掴まれたその腕が痛くて、奇声を上げながら外へ飛び出してしまった。靴も履かず、イヤホンは耳に突っ込んだまま。


自分がどういう状態なのか、どういう状況なのか、何もわからなかった。裸足の上、足元のおぼつかない僕に、誰も声をかけない。もううちに帰れないと思っていた。僕はなぜか、心優しい薬剤師さんのいる薬局を目指した。


『あなたが思うほどあなたは悪くない』


大好きな歌詞が、頭を何度もよぎった。


本当に? 僕は思った。


いついかなるときも、「お前が悪い」と両親に罵られてきた僕でも? 今頃パートナーを泣かしている僕でも? 本当に悪くない?


一時間以上かけて辿り着いた薬局で、僕は薬剤師さんを通じてパートナーに電話してもらい、迎えに来てくれることになった。


パートナーは全く怒っていなかった。
いつものように、僕を心配するだけだった。

自分嫌いのあなたのことを 愛する僕も嫌いなの?

――米津玄師『WOODEN DOLL』より引用

どんなときでも、どんな理由でも、何かあれば、悪いのは僕の方だと思っている。


でもそれは、僕を大切に思ってくれているパートナーを、貶めることになるのかな。


じゃあ、変わらなきゃ。


パートナーを好きでいられるように、自分のことも好きにならなきゃ。そう思った。

WOODEN DOLL/米津玄師(2014年)





「僕だけが、鳴いている」


これは、
僕と、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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