sainokuniの酒旅路~番外編~前編
【 人と酒に会いに行く連泊旅】
いつも読んで頂きありがとうございます。
2023年10月17日から連泊で西日本周辺をぐるっと回ります。
16連泊なんて人生初めてですわ。
夫と交代しながら車を運転して各地を回っていきます。
そもそも、何故そんなことをやろうと思ったのか。
理由はキチンとありましてよ。
今年、福島県の会津地方に移住します。
8月に内定通知を頂いた日にnoteを綴りました通り。
福島県の会津ってどこやねん?ってなる方もいらっしゃるかと思いますが、福島県の山奥です。福島県の郡山駅から磐越西線で1時間半弱。
東京都で言ったら拝島、埼玉県で言ったら秩父みたいなポジション。会津地方は冬季、雪がモリモリに降る地域だから外に出づらくなるし。
あっちに住んだら関東から西…行く機会減りそうだな。幸い有休中で時間もあるし、今行っちゃおうかな。
うん。行っちゃおう。
お世話になっているXのフォロワーさん達にも会いに行っちゃおう。
計画を思い付いたのは2023年6月。すぐに旅行のプランを立てた。
この時は前職の退社が早まるなんて思いもしていなかったし冬に回ることになるんだろうなと思っていたけれど、予想外にも退社が早まり、なんとベストな気候の10月中旬スタートに設定することに。
あの人にも会いたいし、この土地をもう1回訪れたい。いっぱい考えたらキリがなかったので、とりあえず地域は絞る。九州は遠くなりすぎてしまうので除外。
色々考えた結果、なんと2週間強の16連泊。
体調管理…気を付けよう。風邪ひくとかコロナは勿論、お酒の影響で運転出来ないとかなったら洒落にならん。
今回のnoteは1日目、衝撃的だった宿の記録をあげる為にだけ書きます。(おい)
【1日目①】
吟醸王国 静岡県で食す推しの鰻
17日6時に起きて7時前に埼玉県某所を出発。
前日の夜に荷物の運び出しは殆ど終わっていて、家事の残りを片付けておりました。笑
環八通りの渋滞に悶々としながら東名高速。
高速を下りて三島へ。
年1くらいで行っていた静岡県の大好きな観光地。
この三島という地に私の推しの鰻屋さんがある。
お店の窓の隙間からモクモクと炭で鰻を焼いているであろう煙が…。開店前から食欲をそそられる。入店する際には高い確率で並びますが、詳細は後で。
周りのお客さんが高い確率で注文していたサイドメニュー。甘めのだし巻き玉子に、これまた甘めのタレでほんの少しだけ味付けしてある鰻の身。大根おろしで味変して苦味を足すのもまた良い。
鰻の身はふっくらしていてはしっこはカリカリに焼いてある。炭焼きで香ばしさが増している。ご飯は鰻としっかり同じ温度。
タレがまばらに散っているので、くどく感じない。山椒をかけて味を変えても山椒の味が繊細に感じられる。タレが濃すぎないのがポイントなのかも。
三島に行ったら必ず桜家に行くのはルーティン。
何度食べてもここの鰻は美味しい。新幹線で日帰りして食べていた時もあったくらい。笑
先ほど述べた入店について。私は10時すぎに行って直接凸は1番のりだったけれど、電話予約の人がいて37番目。レシートが渡されてスタッフさんから指定の時間に帰ってくるように言われました。ちなみに開店時間は11時。
みんな桜家の鰻大好きなんだね。気持ち、めっちゃ分かる。笑
37番目とは言えど100席あって店内はとても広く、いつもに比べてお客さんが少なかったので開店時間には入店。
車なので飲めずに終わったが、日本酒は磯自慢、初亀、國香、越乃景虎、都願が置いてあった。前者3つは静岡県のお酒で後者2つは新潟県のお酒だ。
静岡県は吟醸王国と言われており、メロンやバナナ系の香りがする吟醸酒が造りとして特徴的である。富士山の標高が高い為に河川までの距離が短く、水は軟水。軟水仕込みの吟醸酒はなめらかで香り高い。
初めて初亀の吟醸酒を飲んだ時は衝撃的だった。
見つけたら是非、読者の皆さまにも飲んで頂きたい。
初亀醸造は静岡県で一番歴史のある酒蔵です。
桜家の鰻を食べたい方へHPを添付します。
推しの鰻を食した後は三嶋大社へ散歩。
三嶋大社へお参りに行った帰りは飲めなかった鬱憤を晴らすために酒屋へ寄り道。
楽寿園から湧き出た水が川になったのが源兵衛川。夏季に地元の子供たちが水遊びしていてお散歩も出来るので三島に行く時は絶対寄る。
源兵衛川を散歩して、内藤酒店さんに置いてあった観光パンフレットで知った清住緑地へ立ち寄ることに。
車で行く場合、清住緑地の隣の丸池公園の駐車場に停めます。この丸池公園も湧き水で成り立っている池。三島という土地がどれだけ豊富な水が湧いているのかというのを実感出来る。
柿田川公園も好きだけれど、清住緑地の湧き水も良いなぁ。勢いよく出てくる湧き水に圧倒された。
ずっと見ていられるし癒される公園でした。三島ちょくちょく通っていたのに初めて知った。しばらく三島には来れなくなるだろうから訪問出来て良かった。
【1日目②】
速醸の発祥地 愛知県で楽しむ薬膳宿
そして、本日の宿泊処は三島から車をさらに走らせて3時間程。あの速醸を開発した江田鎌次郎技師で有名な愛知県へ突入(マニアック)
蓬莱泉を醸している関谷酒造からほど近い山奥の宿。
何故ここにしたのかというと、こちらの宿は漢方薬膳懐石という珍しい懐石料理を売りにしているお宿さんなのです。職業柄、これは見逃せない。漢方は苦手分野ですけど。そして、温泉の源泉掛け流しの宿。
左上から時計回りに霊芝(レイシ)、枸杞(クコ)、白人参(シロニンジン)、麦門冬(バクモントウ)の4種。
霊芝が苦くて驚いた。木みたいな食感で歯で噛むと苦味がじわじわ出てくる。唯一食べないで、残してくださいねと言われた。
麦門冬は見た目はミルワームみたいなのに食感は辣韮みたいなセロリみたいな、シャキシャキ感があって意外だった。
豚肉のソーセージを使った前菜。下にはレタスを敷き詰めている。生臭くなくどちらかというと生ハムのような印象。
海藻みたいな黒いものは髪菜(ファーサイ)といってモンゴルの薬草だそう。卵白と葱も入ったトロミと旨味が閉じ込められたスープ。ごま油の香りが食欲をそそる。
海老の器で運ばれてきた品。海老の香ばしさを揚げて強調。少し甘酸っぱい紅花入りのソースで。海老マヨとか海老チリとはまた異なる魅力。八宝菜みたいな味付けに近い。
衣をまとった白身魚に黄耆の甘味がジワーッとくる。甘味のあるゴボウのよう。歯ごたえ部門で天麻も応戦。こちらは人参みたい。白身魚の餡掛けを思い出した。
豆豉とは大豆を発酵して乾燥させたもの。味噌みたいなコクと旨味が凄い。こんなに美味しい麻婆豆腐を初めて食べた。オカズというよりオツマミ。紹興酒が尽きて追加注文。笑
羅漢果と陳皮を使用した煮込み。食用の菊を散らして食べてくださいねー!と言われて女将さんのアドバイスに従う。印象で言うと牛肉の味醂フルーツ煮込みのような。菊を散らして食べると薬味のようなアクセントが入って、葱を散らして食べるのと似ていると感じた。
左から山楂子、紅花、楊梅を浸けこんだお酒。
これ飲み放題になると2500円とか鬼。今回は飲み放題にしてませんよ。
山楂子はフルーティでサクランボのような味。紅花は香りは穏やか、リンゴのような後味。楊梅は梅酒のような味であった。
真珠の粉を使用している。卵白にしては固体物のような食感があると感じたのはこの真珠の粉が影響している気がする。貝柱の旨味がうまく出ていた一品。
麦門冬のエキスで餡掛けを作っている。甘味がほんのりあって麦門冬だよなと頷ける納得の味。旨味もあるけれど、どちらかと言うと甘味が主役。両サイドの茶色の物体は甘草の花。甘味があり、干瓢のような食感。
トシシとはゴマのような漢方。香ばしさと旨味が炊き込みご飯に反映されているよう。烏骨鶏のスープはスパイシーなラーメンスープのベースみたいで凄く美味しい。二日酔いの後に飲んだら救われる味がする。笑
菊芋の味噌漬けはコレステロールを下げてくれるだとか。
驚いたのが羅漢果のお茶。甘い紅茶のような味でクセになりそう。
きくらげでデザートとは?となったけれど、フルーツポンチみたい。きくらげはプルプルで西瓜のような甘いシロップにしっかり馴染んでいる。棗の種がしっかり抜いてあるのがとても嬉しい。
たんぽぽコーヒーは初めて。コーヒー特有の苦味がない甘く香ばしい液体だった。ご本家のコーヒーよりもこっちの方が好きかもしれない。
温泉も源泉掛け流しで露天風呂と内風呂で貸し切り交代です。最高でした。女将さんが薬膳料理を1つ1つ丁寧に説明してくれたのが印象的だったなぁ。
ちなみに日本酒メニューはやはり蓬莱泉が載ってました。さすがご本家。
中国に旅行へ行ったことがある夫曰く、あれは日本だから器やお酒にこだわりがあって丁寧に楽しめるサービスなんだよ、と言われました。
個人的に薬膳はクセがあって食べづらそうと思っていたけれど、美味しかったし大満足。初体験がこちらの宿で良かった。ご興味沸いた方へHPを添付しておきます。
明日は東海の大都会へ繰り出します。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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