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not music but music

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音楽を周辺から見てみよう。音楽にこだわり過ぎなくても良いかもしれない。音楽は好きだけど、時々嫌いになりそうになる。いや、もう少し音楽を広くしよう。そういう集合体を作りたくて、この…
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ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話⑤

ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話⑤

どーも、kthn.です。この連載はStripelessレーベルの旗手、"しま"氏が監修されたボーカロイド本を特集しております。
ナンバリングは⑤と符ってありますが、記事は4冊目の紹介と相成ります。
よろしければ前回の記事なども合わせて一読頂けると幸いです。

今回、冒頭から湿っぽい話で申し訳ないのですが、前回のガイド本(2018)の頒布時期にボーカロイド界隈にとっても、そして自分にとっても不幸な激

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ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話④

ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話④

どーも、kthn.です。この連載はしま"氏監修のボーカロイド本を紹介しておりまして、ナンバリングは④と符ってありますが、通算3冊目の紹介と相成ります。
よろしければ前回の記事なども合わせて一読頂けると幸いです。

ボカロカルチャーの座右に冠する書物、と言っても良い程の貴重な資料やインタビューを纏めた偉大なる前2冊がドロップされ、一年が過ぎた頃。
自分の周囲でも「初音ミク記事も10周年ブーストが尽き

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ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話③

ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話③

どーも、kthn.です。この連載は"しま"氏監修のボーカロイド本を特集しております。

前回、資料としてかなり優秀なボーカロイド本を編纂してしまったしま氏。
そのボーカロイド文化に対する多大なる愛情と知識、そして情熱の結果が翌年に又してもP-ヴァインからボーカロイド本を出版…という形で結実してしまう(笑)。

その結果がコチラ。

・ボーカロイド音楽の世界 2017
前回のしま氏監修の著書「別冊e

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ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話②

ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話②

どーも、kthn.です。おかわり!!

…は?何言ってんのお前??とか言うとるヤツ。
さては前回の記事読んどらんなぁ!!

…という訳で今回は②です。前回の続きから始まります。
では気を取り直して…おかわり!!

・Chapter 2の見所

この章では「初音ミクを使った楽曲そのもの」に焦点を当てて構成されているカタログがクオリティが高くて…と紹介しようと思っていたのだが。

正直内容がぶ厚くなり

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ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話①

ボーカロイドを"読む"~しま氏監修のボーカロイドガイド本をみんなに紹介してみよう、の話①

どーも、kthn.です。突然ですが、音楽ファンなら泣く子も黙る音楽雑誌と言えば…そう、ele-king(Pヴァイン発行)ですね(強引な入り)!!

※早速ですがele-kingはサイト運営もしとるのでそちらのリンクを貼っておきます。これ見て泣く子は黙れ!!

そのele-king発行の刊行物を読んでいると、時たま別冊本にも辿り着く訳ですが、なんとその中にはボーカロイドを紹介している本なんて物も存在

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そろそろ「not music but music」も記事が祝!100本を迎えるのでこのマガジンの紹介記事っぽいのを書いてみた、の話

そろそろ「not music but music」も記事が祝!100本を迎えるのでこのマガジンの紹介記事っぽいのを書いてみた、の話

どーも、kthn.です。突然ですが、実はタイトルの通り、この令和を象徴する(?)時代の最先端を行く(??)noteで絶賛掲載中の個性的な面々が織り成すマガジン、

「not music but music」の記事の総数が100の大台を向かえます。そこで今回は過去の「not music but music」に掲載された記事をkthn.が(個人的)オススメ記事を独自にピックアップ。
「not musi

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米津玄師『STRAY SHEEP』発売前に起きた数時間の「空白の迷える羊」の話

米津玄師『STRAY SHEEP』発売前に起きた数時間の「空白の迷える羊」の話

どーも、kthn.です。米津玄師『STRAY SHEEP』、良いねー。
kthnんとこにも届いたので堪能します。
(この記事は米津玄師さんが通算5枚目のアルバム『STRAY SHEEP』が発売されたタイミングで書かれています。)

さて、この『STRAY SHEEP』の発売日は2020年8月5日。そこから遡ること約一ヶ月前、2020年7月10日に米津玄師YouTubeチャンネルにてとある"空白の羊

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑨ 後

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑨ 後

続きものですが分割しても読めます。前半はこちら。

後半です。

打たれた楔、その背景にあるもの
・レコード会社含め音楽業界のビジネス戦略

長らく書いてきた項でも少々触れてきたが、もう端的に言うと日本のビジネススタイル…というか処世術そのものである。
「このやり方が売れるのだからウチも」という方針はご多分に漏れず、物真似が音楽市場を動かしてきた…という論の一端はこれである。
一種軽薄にも思え

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑨ 前

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑨ 前

前略。今回はロックの項になります。

では、続けます。

ロックの海外と日本の流れ(戦後~'80年代辺りまで)

その様は正にJポップのキメラ化とも相対されがちなのだが、それに関しては後述(※⑨ 後でさらっと触ります)。そして

…ここで一旦区切ります。多分この辺りからJポップの潮流へと繋がります。

そしてこの日本語ロックを皮切りに従来のロック路線とはまた違う、新たなロックの独自路線が展開され

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑧

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑧

お時間ございましたらお付き合い下さい。
こちらが前回です。

昔、市民劇団に在籍していた頃の劇団長から興味深い話を聞いたことがある。
何でもその昔に海岸に流れ着いた太鼓を見よう見真似で叩いたことにより、市井の民に広まっていったことが一般における日本の音楽のルーツ(それまでの音楽は祭礼や神事、儀式など)とされる研究を劇団長の友人の民俗学者が研究しているとのこと(自分は優等生ではなかったので話はう

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑦

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑦

お時間ございましたらお付き合い下さい。

Jポップの正体
日本という国はことサブカルチャーという場面において、とても贅沢に事を運べる土壌であると実感する。
こと今まで論じてきた[音楽]に対してもそれは同様に作用する。
日本人の奏でる音楽として、今一度、[Jポップ]という音楽を考える。
果たしてJポップとは何なのか?
それに対する答え合わせとして語源としてのJポップの歴史ををWikipedia

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑥

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑥

こちらは前回です。乱筆乱文ですがよろしくお願いいたします。

複雑化する立場③
ジャンルとしてはマイナーな部類でありながら、その立ち位置を変えずに話題や頂点をさらっていく音楽ジャンルも存在する。その内の一つとして今回はゲームミュージックについて考えていこうと思う。(ゲームと音楽主体の主題で話を進めていきますが今回はFM音源等の話は外します。念のため。)

特殊オブ特殊な世界 一般的に言われるサウ

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑤

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ⑤

こちらは前回です。乱筆乱文ですがよろしくお願いいたします。

複雑化する立場②
最近「音楽何聴いているの?」という質問に上手く正確に答えられる人は果たしてどれぐらいいるのだろうか…という書き出しは前回にも行ったが、最近特に目立って増えているのは 「アニソン(アニメソング)聴いてます!!」という声である。
特殊性の強いカテゴリーではあるが、近年では避けては通れぬ重要なトピックの一つでもあると思う

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多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ④

多様性の中で生きる僕らの音楽のスゝメ④

こちらは前回です。乱筆乱文ですがよろしくお願いいたします。

複雑化する立場① 最近「音楽何聴いているの?」という質問に上手く正確に答えられる人は果たしてどれぐらいいるのだろうか。今日も日々誰かの手によって新しい音楽は大量に作り続けられている。その潮流の一つとしてデスクトップミュージック(以下、DTM)が挙げられる。

DTMの普及は音楽制作者を爆発的に増やした。その普及に一役も二役も買ってい

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