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#読書感想文
鎌田浩毅『100年無敵の勉強法』
京大の鎌田先生のちくまQブックス。
鎌田先生に興味があって読んだはずですが…
ちょっと思ってたのと違いました。
効率とか受験の戦略とか、かなり10代向けの内容。
資格の勉強とか夜学とか、これから何か学ぶとして…、という関心で手に取ったものと思われます(予定はない)。
印象に残ったところは
・AI時代に何を学ぶか
・学んだことを社会に還元する段階が1番面白い
ときどき、行き詰まったら読み返す
平井大橋『ダイヤモンドの功罪6』
今回も面白かったです。
背表紙に引用されてる台詞、ここが今回のハイライトです。
うるうるきました。
世界一でも、そうじゃなくても。
U20が世界一になりかけたときや、
クラブワールドカップでレアルマドリードと対戦したとき、
世界一にはなれなかった二試合を思い出しました。
2016年のときは、すごい!感動した!おめでとう!誇らしい!の嵐がSNSを駆け巡り(南米からヨーロッパから、日本のあちこちか
佐藤友則『本屋で待つ』
冒頭からリズムよく読めて一気読み。
何もしていなかった大学生のころ、
仕事が面白くて仕事ばかりしてた頃、
ビジネスの拡大。
人と同じことをせず、
本当に求められていることをすることで道が見えてくる。
人を育てること、人を待つこと。
この時期に読んだことは意味があるのかな。
宇佐美りん『推し、燃ゆ』
オビに「TikTok世代のキャッチャー・イン・ザ・ライ」とあったけどその趣きある。
明るい話ではない。
引用は気になった表現。
そういうまぶしさってある。
生きているだけでいつも大変。
2020年刊行、文庫は2023年7月発売。
アイドル文化にあまり興味はないけど、何だか手にとってしまった。
人生最大の推しについてちょっと考えたりしながら。
人生最大の推しを推してたのはいつか?というと、ものす
三田誠広『源氏物語を反体制文学として読んでみる』
集英社新書、2018年の本。
Kindleで。
6年前の本なので大河ドラマ商品ではないと思われますが、2人のキャラクター(優しいボンボンとちょっとめんどくさい賢い女性)や、ふたりが恋愛関係にあったとの推測など、かなり大河ドラマ「光る君へ」に沿っています。
ドラマを楽しく観ている方は楽しめるはず。
反体制文学とは何ぞや、というと、
摂関政治が体制なら、親政が反体制。
光源氏は天皇の子どもで、藤
イザベラ・ディオニシオ『悩んでもがいて、作家になった彼女たち』
与謝野晶子、宇野千代…
濃い〜な。
恋愛への情熱が。
と思うのは最初の章が「恋愛マスターたちの文学」だからか。
イザベラは凡人代表というスタンスでその濃さを我々と一緒に楽しんでくれます。
そう、気づいたんです。
源氏物語のおもしろさがいまいちわからないけど、そもそも私の好きな物語って、恋愛濃度低めのものが圧倒的に多い、ということに。
・中脇初枝『きみはいい子』
・梨木香歩『村田エフェンディ滞
梨木香歩『ほんとうのリーダーのみつけかた』
コミュニケーションって難しいなぁ!
って思うけど、だからといってやめてはいけないということか。
発言で場をまとめたりすることに長けてはいないけど、その方面では、勝てないというだけ。全面的に敗れているわけではない。
その得意でなさを直視して、少しずつましにしていくのだ、ということかな。
桐野夏生『燕は戻ってこない』
経済的理由から代理出産を受け入れる女性と、依頼する側の夫婦+夫の母の物語。
どちらかというと代理出産してあげる側のリキの立場で読みました。が、ごく少数ではありましょうが依頼を検討せざるをえないほど、追い詰められている発注側の女性もいるのでしょうね。
その目線で読むと、生まれたあとの引き渡し拒否の可能性など契約違反についてのリスクがあれこれと描かれています。
例えば発注者は夫婦ですが死別や離別
小林百合子 野川かさね『山小屋の灯』
写真は野川かさねさん。
繊細で、住民視点のような「本当らしさ」があって、温度や湿度が迫ってくるような現実らしさもあって。
対して小林さんの文章からは、人との距離や山に登るときの心のなか、人間らしさが伝わってきて。
山小屋というと奥多摩のバンガローぐらいしかイメージがなかったのですが、こんな世界があるんだなぁ!と思いました。
二本松から行く「くろがね山荘」が印象に残っています。
山、行ってみた
万城目学『八月の御所グラウンド』
五山送り火が、クライマックスで使われています。
思えばTVシリーズの「京都人の密かな愉しみ」でもそうでした。
とても重いエピソードと絡められてた。
鷲田清一『京都の平熱』と同時に読んでいたので、「大に点を打って犬にして市民の怒りを買った学生」のことがどうしても思い出されます。
(市民でないので、おもしろいと思ってしまいました…)
そんな「犬文字焼き」が頭をよぎっても、それでも夜の場面にはジー
『ワンライフ ミーガン・ラピノー自伝』
世界一になったアスリートなのに、
こんなに共感できるのはなぜだろう。
私を含めたみんなのためにたたかっているからだろうか。
2011年ワールドカップ決勝での「人生最高の」クロスボールを覚えている人も多いはず。
その後のロンドン五輪で優勝し、2015年のカナダW杯も優勝。2019年は、ワールドカップを連覇。
強く、魅力的なアメリカ女子代表の主力として活躍した選手の、少女時代から家族の話、プロとし
アビー・ワンバック『わたしはオオカミ』
綾瀬川くん(ダイヤモンドの功罪)を経たいまとなっては、衝撃のセンテンス
「わたしの能力がほかの選手を傷つけてしまわないよう、75パーセントの力でプレーしていた」
世界一になるようなチームの選手でも、そういうことってあるんですね。
アビーの口から語られるとは。
能力ない人も傷つきまくると思うのですが、誰よりも能力ある人もまた、そうなのか…。
アビーがそこから脱却したエピソードが興味深いです。