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2022年11月末、今季序盤の京都について、一バスケファンとして感じてること。【Bリーグ】

 プロローグ

 限られた時間で、一気にひたすらに書き殴る。
 だけど、いま感じてる「ありのままの想い」を、ここに遺したい。
 本当ならば、できれば「11月の長期休暇期間中」に書きたかったけど、11月上旬に体調を崩した時期があって、それで「限られた時間で書く」結果になってしまいました。
 (「長期休暇期間」とは、いわゆる「バイウィーク」のこと。どうしても自分は未だにこの「バイウィーク」という表現がすとんと落ちなくて、自分の中では「代表休暇期間」の方が、よりすとんと落ちるので、落としどころ的にこの表現にしています。)

 代表休暇期間中で、Bリーグの再開までに書き上げたい優先順位を考えたときに、実は別テーマでより優先順位が高いのがあって。



 いまリンク添付させて頂いた、「2022年秋、日本バスケ界の改善案。」のテーマのnote記事、これの完成が結局は「11月19日土曜日」、いわば北海道戦の直前になって。




 今回の記事執筆にあたり、参考資料としての関係note記事です。
 自分は関西在住で、特に「京都」「大阪」を重点的に観ていますけど、今季は「京都」にほぼ完全に重きを置いて観ています。


 【今季の選手編成から見る「プラス要素」「不安要素」】
 ◎明確にした「カルチャーの再構築」。強い覚悟が伝わる
 (渡邉GM曰く「今季は『土台作りの年』」とのこと)
 ◎久保田を軸にしたチーム作りか。昨季は終盤に大きな成長を
 (リングへの意識を高めれば「オールスター級」を狙える素材)
 ◎外国人、アジア枠は「質の高い選手」を揃えた感が
 (特にディアロ、ライトは「ガチの大物」。有力球団と渡り合えそう)
 △久保田・満田以外は未知数。よくも悪くも「予測不可能」
 (モーア、青木、小西は「使い続ければ伸びるかも」と期待したいが)
 △TJロールは「カナダのギブス」になり得るか
 (どうやらPF起用の方向。「新体制発表会」で、ウイングスパン[腕の長さ]が印象的ではあったが)
 △「志向するスタイル」は?PSMも公開練習もゼロで開幕へ
 (選手の顔触れやキングスAC時代を踏まえると、「速いバスケ」か?
 非公開での練習試合は4試合しているが)
 △「精神的支柱」は誰が務める?永吉の退団の影響は?
 (一バスケファンとしては、実はこれが「最大の不安要素」。
 永吉は「第4のビッグマン」としても重要戦力であったと映るけど…)


 10月1日のnote記事、「2022-2023開幕直前展望(その5。西地区編)」で、京都を取り上げたときの自分の「今季の選手編成から見る『プラス要素』『不安要素』」です。これが今回の記事の、いわば「たたき台」になります。

 では、本題へと進めます。


 「同じ方向を向けている」「雰囲気がよい」ことは大きなプラス。その一方で「選手層の薄さ」等、少なからず脆さも。


 今回の記事の執筆時点で、今季(2022-2023)のB1リーグ、「13試合」が終了しました(全60試合)。およそ「20%強」の経過になります。
 現時点では「6勝7敗」。これをどうとらえるかですけど、自分は、下記のような感じで解釈しています。


 【今季序盤(11月29日時点[13試合経過])の京都、自分(愛球人)の解釈。】
 (1)◎最大の収穫は、選手・スタッフの全員が「同じ方向を向けている」ことが伝わること。「雰囲気はよい」「目指す方向性は間違っていない」という意識の共有はできている感じで、その意味で「見た目の成績以上に前向きな感覚」を持てている。
 (昨季はある種の「悲壮感」が拭えない雰囲気だったけど、今季は「目指している方向性の共有」はできているように映り、見た目の成績よりも「悲観する必要はない」感じと解釈できる。
 11月15日火曜日の公開練習、自分も参加させて頂きましたけど、「同じ方向を向けている、雰囲気はとても良好」なことが伝わり、「どこかで壁にぶつかる(連敗リスク)場面は恐らくあるだろうけど、それが来ても乗り越えることはできるだろう」と解釈できる。)

 (2)◎「6勝7敗」だけど、開幕前の評価は「勝率3割台の確保」(18勝以上)が目安の目標ラインといわれていた、しかも開幕4試合は御世辞にもよい内容とはいえなかった、それを考えるとそこからの9試合で「6勝3敗」で内容的にも大きく良化で、「光は感じられる」。
 (相手関係の考慮は必要だけど、長いリーグ戦、しかも「スタイル構築1年目」であるいまの京都の立場に立てば、「勝てる試合を着実に勝つ」こと自体に意味がある訳で、新潟・北海道との4試合を「4勝0敗」でいけた[しかも、やりたいバスケがほぼできていた]、これはとても大きい。)

 (3)◎「プラスの転機」になったのは、10月15日・10月16日の三河との2連戦(5,6試合目)。「1勝1敗」という結果もだけど、「ライト・水野・小西の活用法」の目途をここでつけられたこと、「速いバスケ」という目指す方向性に一定の自信を持てたことで、「戦い方の軸」を持てたことは精神的に大きかったのでは。
 (特に16日の試合の「76-63」、鮮やかな逆転勝利ということもだけど、相手の一瞬の隙を一気に捉えられたことは「チームとしての大きな成長」を感じた。水野・小西に一定の目途を立てられたこともだけど、ライト・ディアロが自信を持てたことは特に大きかった感が。)

 (4)◎久保田・ユトフは、昨季より確実にとても輝けてる!久保田は一気に「オールスター級」に到達の感があるし、ユトフは昨季のハーパー以上にまさしく「絶対エース」といえる安心感がある。この2人に加えてライトを含めて「ビッグ3」がいることは大きなプラスかと。
 (正直、開幕前は自分は久保田をまだ信頼できていなかったけど、いまは完全に久保田を、大阪でいう合田・橋本と同等以上の存在で解釈できている。「リーグ推薦orプラスワンでのオールスター出場」に値すると自信を持って推せる。
 ユトフは正直、昨季[三河に所属]はBリーグのリズム自体に馴染めていなかった感があったが、むしろ日本を気に入っていたことを含めて、「輝ける場所」に出会えたといえる、ポジションは異なるけど、ユトフは「京都版のビュフォード、ニュービル」であると。攻撃面は勿論だけど、守備面でもとても効いていることが、ハーパーとの相違点。自分は実は「ハーパーの不在が寂しい」感じだったけど、いまはもう「ハーパーと別れて、ユトフを獲ったことは間違ってなかった」と自信を持てている。)

 (5)◎今季の京都は、精神的支柱の不在がずっと不安だったけど、「ユトフ、ライト、満田」と「お兄さん的存在が3人」いて、「ディアロ、小西」と「盛り上げ役が2人」いて、チームケミストリーの構築に大きな役割を果たしている。通訳兼務?の役割である「トビン、青木」も、「心を一つにするためのクッション的役割」として存在意義がある感が。
 (個人的には、経験ある日本人選手が1人はいて欲しかった想いは変わっていないけど、公開練習をも踏まえていまは「これはこれでありかなと」と思えるようになっている。現チームは、いわば「個性豊か」な感じになっていて、それが明るい雰囲気の原動力といえる感が。)

 (6)△(ある程度覚悟してはいたが、)「選手層の薄さ」。「久保田、満田、外国人/アジア枠」の6人以外で、「目途が立つ選手」が1人でも多くが今季の大きなテーマだけど、いまの段階では「水野、小西」の「2人」しか◎印を点灯できていない。それどころか、個人的には「シーズン終了を待たずにB2球団へのレンタル移籍を検討した方がよい」選手が複数人の現況(名指しは避けますが)。
 (覚悟してるつもりだったとはいえ、「選手層の薄さ」に天を仰ぐ感は拭えない。若手枠[小澤もここにカウントする]の中で及第点以上は、積極性が伝わる水野と、守備面・エナジーで計算できる小西[攻撃面は目を瞑ろう]の2人だけである。モーアは負傷離脱期間が長かったが、昨季の大阪時代を考えると、潜在能力的には一定のパフォは見込みたいが。
 大切なことは、持っている長所を表現できるかだけど、例えば11月27日の宇都宮戦の「2Q,7:06」の「ディアロ→小澤」のときのように、「ファストブレイクでドフリーを創出→イージーレイアップ失敗」という凡ミスは、特に印象度が落ちてしまいます。)

 (7)△明らかに弱点になっているのが「FT試投数の少なさ」(試投数140は、リーグ平均より「90本」、ワースト2の仙台より「54本」も少ない、「ダントツのワースト1」)。恐らくだけど「リングアタックができていない」ことが読み取れる感じか?
 (FT試投数は「久保田37、ユトフ22、ディアロ22」。特にビッグマンのFT奪取数が少ないことは、正直気に掛かる[他球団のビッグマンのFT試投数は「40~50」。得点チャンスを「2~3得点分」損している計算だが…。)


 「今季序盤、ここまで読み取れる特徴」ということで、既に長々と綴る感じになってしまっていますけど、

 ◎「志向するスタイルの明確性(=速いバスケ。また、「ユトフ・ライトのためのセットオフェンス」のバリエーションも徐々に進んできてる感が)」「同じ方向を向けている」「軸となる選手の確立」
 △「選手層の薄さ」「FT試投数の少なさ」

 正直、特徴・傾向ははっきりと現れています。
 (個人的には、スティール数の少なさ[83本、リーグ16位。昨季よりはよいが、リーグ平均を下回る]も不満ではあるけど、これは今季の選手編成上ある程度は想定できていたので、不満点にカウントしていません。)


 で、実は、今季の京都は「速いバスケ」という「志向するスタイル」が確立できつつあることが大きな収穫であると述べてますけど、「速攻からの得点」、これは「Fast Break Point」で「FBP」というのですけど、この「速攻からの得点」の意味である「平均FBP」が「10.6」で「リーグ16位」と、実はリーグ平均を下回る感じでいます。
 「スタイル構築1年目」で、しかも今季の京都は選手編成自体がいわば「粗削り」の感じですので、ある程度は覚悟の上ではありますけど、「あまり前向きなこととは言えない」という解釈もできます。


 【「速いバスケ」を志向する球団の、主な「平均FBP」。】
 京都(10.6。16位)

 北海道(16.6。2位) 秋田(12.8。8位)
 茨城(12.5。9位) 群馬(16.2。3位)
 SR渋谷(11.1。14位) 横浜BC(13.1。7位)
 三遠(14.8。4位) FE名古屋(13.2。6位)
 名古屋D(19.5。1位) 滋賀(10.7。15位)
 大阪(11.9。10位) 島根(10.1。18位)
 広島(11.6。12位)


 そう、「志向するスタイル」は、大枠としてはいまの方向性でよいと思うのです(正直、自分が「速いバスケ」がより好みであることもありますが)。ですけど一方で、「速いバスケ」の精度は高くはない




 今回、特に用いているメインの参考資料は、「ひろたかさん」の「Bリーグスタッツ・ギャラリー」さんです。
 また、もう1つの参考資料として、「Bリーグ好き勝手」さんも用いさせて頂いています。


 「選手層の薄さ」(「速いバスケ」に合ってはいるだろうけど、技術レベル的に「B1レベル」に到達できていない選手が恐らく複数人いること。)
 「スティール数がリーグ平均以下」(やはり1人は、「DF特化型」の日本人選手を入れて欲しかった。これは「ターンオーバーからの得点」[15.1。リーグ12位。ぎりぎりでリーグ平均]をも含めて、はっきりと数字で影響として出ている。)


 「速いバスケ」なのに「平均FBPの少なさ」という矛盾が生じている原因は、恐らくですけど自分はこの「選手層の薄さ」「スティール数の少なさ」と解釈しています。「スティール数」について、能力的なことはある程度は仕方ないとしても、「意識をより高めることはできる」と自分は考えるのです。


 それにしても、自分は「正直、技術論には疎い」感じですけど、
 「特にユトフ、ディアロがFT試投数を増やすには、どのようなプレーを増やせばできるだろうか?」
 これを特に考えさせられます。要は「ファウルをもらうプレー」になる訳ですけど。

 そういえば、いわれてみれば、今季の京都は「ポストアップ」の頻度が少ない?という印象があります。自分はこれまで、「Bリーグはポストアップに依存しすぎている、それが気に入らない」とはっきり述べてきましたけど、「ポストアップ」自体は一つの戦術として有意義ではある訳で、バスケの奥深さを改めてとても考えさせられます。


 で、今季の京都の選手編成は、「渡邉GMが、ラナHCの意向を最大限に反映させながら選手編成を進めている感じ」と伺っていました。とはいえ、外国人選手/アジア枠の編成は、実は自分は「当初は違和感がない訳ではなかった」感じでした。
 ですけど、11月26日・11月27日に、アウェーでの宇都宮戦で、2試合共にバスケットLIVEで視聴させて頂きましたけど、青木崇さんの解説が、とても分かりやすくて、その中で今季の京都の外国人選手のバックグラウンドにも言及されていました(有難うございます、とても助かります)。


 【今季の京都の4人の「外国人/アジア枠」は、いずれもラナHCと「つながり」があったということについて。】
 ディアロ、ユトフ(ラナHCはかつて「ナイキフープサミット」という、高校生世代の有望トップ選手の登竜門的存在の指導責任者を務めたことがあったとのことだが、当時このサミットに参加経験があった。)

 ライト(ライト自身は「カナダ系のフィリピン人」で、育ちはカナダ。高校時代にライトのライバル的な高校のHCがラナHCであり、そのときからライトを高く評価していたとのこと。ライト自身もいつか日本でプレーしたいと漠然と抱いていたとのことだが、実現したのはラナHCの存在が大きな一つであったという。)

 TJロール(ライトと同様に、ラナHCの「カナダ人脈」から。カナダ人で、今夏まではカナダの国内リーグでプレーしていた。)





 英語がとても苦手ですので、そんな自分がとても悔しいですけど、日本人選手が参加してきているのが、
 「Basketball Without Borders Asia」(BWB Asia)
 です。いまリンク添付させて頂いたように、

 2019年(平下愛佳、林真帆、小川敦也、脇真大など8人)
 2022年(森岡ほのか、福王玲奈、ジェイコブズ晶、川島悠翔など7人)

 と、この「BWB Asia」に参加できる選手は、それこそ「トップ選手中のトップ選手」であることが伺えます
 社会貢献・勉学の世界での高校生年代だと、「日本の次世代リーダー養成塾」「MY PROJECT AWARD」などが挙げられますけど、そのバスケットボール版といえるでしょう。


 ですけど、「ナイキフープサミット」は、「BWB Asia」よりもさらに上のステージであるとのことです。そこに参加していたユトフ、ディアロは、「選ばれし有望株であった」ことが伺えます。
 いま、Bリーグの有力外国人選手で君臨する、「ビュフォード(島根)、ニック・ケイ(島根)、ニュービル(大阪)」でさえも到達できなかったNBAはどれほどすごい世界なのか(ユトフ、ディアロはいずれも「NBA経験者」である)、ということが改めて伺えます。


 正直に述べれば、外国人/アジア枠の4人のここまでの自分の解釈は、自分としては下記の感じになります。


 ユトフ(「絶対エース」。オールスターに選出されて欲しい!柔らかいし、いつだって全力姿勢で、ビッグマンとは思えないシュートレンジが特に大きな魅力。ハエ叩きの如きブロック・スティールも特徴的で、特にブロック数「30」は2位に7本差をつけて早くも独走の気配が。)

 ディアロ(期待値が大きくて、それを考慮すると評価は分かれるかもだけど、「ほぼ平均ダブルダブル」ではある訳で、日本に馴染もうとする姿勢をも含めて、「Great」評価を与えてよいのではと。
 ただ、試合によって波の激しさがあり、宇都宮戦ではスコットに苦しめられた感がある。本質的には守備型であることも特徴。ダンクが魅力で速攻の先頭になれるので、「癖のあるヒサタケ」と解釈すればよいかも。)


 TJロール(さあここから本領発揮だという矢先の負傷離脱で、現状では「評価保留」が正直な感じ。ただ、負傷離脱前でも「アクセントとしては機能できてはいた」。リングアタックが特に魅力的で、復帰が叶えば、チームの大きな課題である「FT試投数の増加」の一助になり得るかも。
 カナダ時代は「ポイントフォワード」でもあったとのことで、復帰後はそのようなプレーの積極的披露にも期待したい。)


 ライト(三河との2連戦が転機になったのか、そこからは「さすがはフィリピン代表で長く主力を務めてきた」ことを証明している。
 「PG/SG/SFのいずれでも対応可能」であることが来日時の売りであったけど、プレーの引き出しが多く、特に守備面で効いている。バスケIQが高く、アンセルフィッシュなのがよい。
 「2ガード戦術」を今季の京都は多用しているけど、これは「ライトを最大級に活かす」ことが大きな一つとしてあるのかなと。
 ちなみに青木崇さん曰く「アジア枠ではなくて、普通の外国人枠に値する、例えばジャニング[川崎]と同等以上ですよ」と仰ってたけど、「言い得て妙」と思います。「若手の手本」としても「生きた教材」といえる意味でも。)


 いま、少し言及させて頂きましたけど、今季の京都の「戦術的な特徴」として、「2ガード戦術」が挙げられます。これは状況に応じて

 「2ガード+SF+2ビッグマン」
 (基本型はこれ。勿論、クラシックな「1-2-2」を用いることも。)
 「2ガード+SF/PF+センター」
 (「TJロール、モーア起用時」はむしろこのイメージ。)

 これを使い分けてる感じかな?ですけど、三河戦が転機になったというのは、「2ガード戦術」をむしろ基本戦術にして、それが「いける」という目途が立った試合だからとも感じるんですよね(2ガード戦術は「攻撃時の場合」であって、例えば攻撃時は「ライトが2ガードの一角、小西はSF的にコーナー待機orリングアタック」なのが、守備時は「ライトがナチュラルポジションであるSF的な感じで小西がSG」という感じだったりしますが)。
 その一方で、特に若手選手は「2ガード戦術」に対応(アジャスト)できているのが「水野、小西」くらいであると映る(トビンは攻撃面は酷いが、戦術理解面及び守備面では及第点は与えてよい感じではありますが)。特に小澤が対応できれば、より有難い感じではあるのですけど…。



 いま、リンク添付の1つ目が「京都の選手の今季スタッツ」、2つ目が「B1の全24球団のチームとしての今季スタッツ」として、それぞれリンク添付させて頂いていますけど、今季の京都、「チーム合計EFF」が「982」で「リーグ22位(ワースト3)」です(ちなみにそれより下は滋賀、新潟)。
 これも「選手層の薄さ」を顕著に示しているといえます。で、「チーム合計EFF」は「チーム勝敗」とある程度の相関関係がある感じですけど(EFFは大きな補正がないので、野球のWARよりも「チーム勝敗とのより明確な相関関係」があるといえるので)、そう考えると、今季の京都は「見た目のチーム力」よりも「実際の勝利数を積み上げられている」ことが伺えます。

 ただ、名指しは避けますが、個人的には「シーズン終了を待たずにB2球団へのレンタル移籍を検討した方がよい」選手が複数人の現況であることは、正直とても気に掛かります(本音が許されるならば、かなり辛辣な表現になってしまうとも、申し添えておきます)。



 で、11月6日日曜日に、ディアロが主宰した、小学5,6年生への「バスケットボールクリニック」(大塚製薬の協賛。ユトフ、ライト、トビンも参加)が開催されましたけど、一人の人間、一人のバスケットボールファンとしては、このバスケットボールクリニックが、今季の京都で最も嬉しい話題です
 ディアロのナイスガイぶりは勿論ですけど、今回のディアロのバスケットボールクリニックに参加した一人でも多くの子どもが、その内面をより素敵な感じにできて、それを通して「誰かの役に立ちたい」とか「バスケットボールに携わりたい」という想いを持てる感じへと成長できたら、自分としてはそれがとても嬉しいです、と正直強く感じます。
 そして、このディアロのバスケットボールクリニック、これからも何回も開催が叶う感じであって欲しいと強く願いますし、ディアロやユトフ、ライトには、1年でも長くBリーグでプレーして欲しい(それが京都で1年でも長くならばもっと嬉しい)、このバスケットボールクリニックで、特にそう強く感じます。


 年内の残り試合である8~13試合は、「一つの試練のステージ」になるだろう、ここの「乗り越え方」は「チーム力を試されるとき」ともいえる。



 いま、「13試合目」までが経過しました。で、年内の試合は「14~26試合目」の「13試合」があります。日程を下記に示します。


 11月30日(広島[H])(☆)
 12月3日(信州[H])
 12月4日(信州[H])
 12月10日(A東京[A])(☆)
 12月11日(A東京[A])(☆)
 12月14日(琉球[A])(☆)
 12月17日(三遠[H])
 12月18日(三遠[H])

 12月24日(富山[A])(★)
 12月25日(富山[A])(★)
 12月28日(滋賀[A])(★)
 12月30日(川崎[A])(☆)
 12月31日(川崎[A])(☆)

 (☆)は「CSレベルの球団」との試合。
 (★)は「特に絶対に確実に勝利したい位置付け」の試合。


 いま、意識的に「12月18日の三遠戦」と「12月24日の富山戦」の間に1つスペースを空けていますが、これは「2つの意味」があります。


 (1)「特別指定選手の入団の解禁ができるから。」
 (「若手の育成」という球団方針に加えて、想像以上の「選手層の薄さ」を考慮すると、1人~2人の「大学4年生の入団」は「mustレベル」と映る。
 具体的な理想ターゲットは「飯尾[日本大学。PG/SG。大阪出身だが洛南出身で京都に縁があり、「2ガード戦術」にドンピシャ]」及び「松崎[東海大学。SF。オールラウンダーで、東海大学ではPG~PFに幅広く対応。SF的な日本人選手は現有戦力で大きな弱点なのでよりニーズが大きい]」。)

 (2)「久保田の負傷の回復時期。IL入りを回避ということは『年内復帰を目指す』意味といってよい訳で、そうなると恐らく12月24日の富山戦が復帰のターゲットラインと想像?だから。」
 (正直、11月19日の北海道戦から、右肩の負傷を「騙し騙し」押し隠してプレーの感があった。11月27日の宇都宮戦で、負傷を爆発させてしまった感で、恐らく数試合の欠場は覚悟になるだろう。
 「負傷をしっかり治すことが、いまは特に大切」と考えるけど、久保田が不在の期間中は「チーム力の低下を覚悟」になる、しかし「若手にはチャンスである訳で、それを仕留める選手が出ればチーム力の向上になる」が。)


 最も楽観的な解釈としても、久保田の欠場試合数は、12月18日の三遠戦までとカウントして「8試合」。正直自分は、「年内いっぱいの不在は覚悟かもなあ」と解釈してます。
 で、12月24日の富山戦で復帰できると仮定して、そこから「5試合」ですけど、この5試合は「全試合がアウェーでの試合」です。その一方で、確実に勝利を叶えたい「富山戦が2試合、滋賀戦が1試合」あります。
 この3試合は確実に勝利したいですし、特に12月28日の滋賀戦は「京滋ダービー」でもありますので、「特にとても大切な試合」と映ります



 少し話を脱線させますと、実は今季2試合目の生観戦として、
 「10月22日土曜日、京都vs新潟」
 を生観戦させて頂きました。この試合を選んだのは、日程的なこともですけど、

 「新潟相手に確実に勝利できるか。勝利が叶えば大きな自信になり得る。」
 「新潟の正PGである澁田には、もともと興味があった、向上心に満ちる選手だなあと。だから一度、生で観たかった。」
 「今季の開幕戦である『vs仙台』は、内容・結果共に正直酷かった。だけど一方で『同じ方向を向こうという強い気持ち』が伝わり、特に久保田は『今季はMIP、いけるんじゃないか』と強く感じられたから。」

 この2つが大きな理由でした。尤もBリーグは現行制度では「MIP」は存在していませんけど(個人的にはBリーグに「MIP」を創設して欲しいと強く思ってます。ちなみにNBAには「MIP」があります)。
 で、この日は実は「大阪vs三遠」も組まれていて、この試合にも強い興味があったので、どちらを選択しようかと開幕戦(京都vs仙台)の生観戦の時点では判断を保留していましたけど、「今季の京都は、その成長の記録を、一バスケファンとして心に焼き付けようと強く思えるから」の判断で、「京都vs新潟」を選択しました。


 で、久保田と澁田、両チームの正PGに特に注目して見てました。
 久保田の今季の輝きは、もはや「言わずもがな」ですけど、それに対して澁田は、
 「正直、技術的には粗削りだけど、その『ハートの強さ』に惹かれる。」
 と。で、実際に試合前練習を見ると、地道な基礎練習は勿論ですけど(いわゆる「リズムトレーニング」を、遠藤善と共に個別で取り組んでいた)、特にシュート練習です。

 この試合前練習で、澁田は、まず「ハイポスト」(いわゆる「FTライン」)からシュート練習を始めて、次いで「ミドルレンジ」、その上で「3Pレンジ」へとシュート練習を進めていった感じで。
 そう、徐々にシュートレンジを拡げていく。そこに「意図」を感じたんですよね。それに澁田の場合、「技術的に粗削り」と述べましたけど、この澁田の魅力として「ピック&ロール」「ドライブ」がありますけど、その一方で「3Pシュート」は「あまり得意とは言えない」現況があった(特に成功率で。試投比率は40%を超えているが、成功率は30%台半ばあたり)。
 ですので、自分の課題がよくわかっている。「課題を克服したい、もっとうまくなりたい」、それがとても伝わるんですよね。

 今回の生観戦の以前から(これは『ダブドリ vol.13』をも含めてですけど)、澁田は「将来、スキルコーチとかに向いていそう」と感じていましたけど、この感覚は今回の生観戦を通して、より強くなりました、そう、「バスケに対する姿勢」こそが、澁田の最大の魅力といえるのではと。



 結果は「95-77、京都の勝利」。終始、京都が主導権で、「ディアロが12ダンク(公式記録は9ダンク)を含む30得点の大爆発」をはじめ、「ユトフが『18得点、11リバウンド、4ブロック』」「ライトが『16得点(3P[4/11]、5アシスト』」「久保田が『12得点、10アシスト』」と、主力が躍動。
 若手では、水野が「10得点、6アシスト」、小西が「5得点、2スティール」(数字以上にエナジーをがっつり注入していた!)、トビンは守備面でハッスルで爪痕を残して、京都目線ではとても収穫の多い試合でした。
 はっきり述べれば、「観ていて、スカッとした」、いわば「とても心地よい試合」でした。「志向するスタイルが『速いバスケ』であり、その方向性が間違っていないことを存分に証明できた」試合であることをも含めて。


 で、正PG対決は、結論から述べれば「久保田の完勝」。
 その一方で澁田は「1Qからファウルトラブルに苦しみ、最終的に5ファウルで退場、攻撃面でも『3得点、0アシスト』で、やることがとにかく空回り状態」でした。
 5ファウルでの退場でベンチに下がるとき、とても悔しそうなのが伝わりましたけど、でも「これもバスケ」です。

 それに、今季を通しての成績・内容でも、
 久保田(昨季は有望株の立ち位置だったのが、今季は完全に「オールスター級の有力PG」へと飛躍。守備面でも大きく成長を含めて、ベンドラメ[SR渋谷]に比肩の感じまで昇華といえるのでは。)
 澁田(「ぎりぎりでB1レベル」というか、「B2で正PGを務める」方がより輝けるかもという感じを突き付けられている。「速いバスケ」にはぴったり符合の感じだけど、肝心のアシスト数が伸びていない。)
 このように、大きな落差がついた感があります。

 この試合でも、澁田はよく声を出しており(コート上でもベンチからでも)、タイプは異なるかもですけど、「安藤誓、ベンドラメ、宇都、田渡」とかと相通ずる感じがあります。サイズに恵まれていないけど情熱が旺盛という意味では、例えば「村上(福島)」に相通ずるかもです。
 いずれにせよ、「報われて欲しい」というか、いつか「その才能が開花して欲しい」、今回、結果は正直不本意な感じと想像ですけど、一人のバスケファンとして温かく応援したい、この想いをより強く抱きます。


 話が脱線してしまいました、京都のことに話を戻しましょう。



 今回、このタイミングで、京都の今季序盤の感想・考察記事をアップさせて頂きますのは、実は今日(11月30日水曜日)の「京都vs広島」を生観戦するからが、大きな背景にあります。

 今回、この試合を選んだのは、「京都の現在地を読み解く」意味合いも勿論ありますけど、純粋に一バスケファンとして、昨季からずっと広島には注目し続けていて、「広島のバスケを生観戦できる貴重な機会だから」も、正直大きな理由の一つです。
 ですので、「応援は京都だけど、京都・広島の両方に大きく注目している」が、正直な感覚です。


 【広島戦、恐らく予想される京都の状況。】
 《負傷者》
 久保田(右肩の負傷。IL入りは免れたけど、この試合を含めて数試合の負傷は恐らく不可避だろう。)

 TJロール(11月15日の公開練習の時点では、「ボールを用いた簡単な練習」ができる時点までは回復していた。そのため、この試合あるいは3日の信州戦のタイミングでIL解除→試合出場の可能性は充分に考えられるかなと。ただ、IL解除になっても、この試合は「出場時間の制限での起用」はあり得るだろうなあだけど、たとえ試運転的な感じでも出場が叶って欲しいのが正直な気持ちです。)

 トビン(11月15日の公開練習の時点では、靴を履けずに完全別メニュー。恐らく下半身を負傷している可能性が高く、この試合も欠場かなと。公開練習を見る限りでは、年内の復帰自体が微妙かもなあ…の感です。)


 《予想メンバー》(TJロールは不在とみなしてカウント。)
 先発(ライト-水野-小澤-ユトフ-ディアロ)
 主な控え(小西、満田、モーア)
 他の控え(青木、小室)
 負傷欠場?(久保田、TJロール、トビン)

 (ライトは今季、「2ガード戦術」のキーマンになっており、久保田不在時は完全にPG的な役割になっている、昨季の大阪のニュービルにイメージ的には近いかもと。そう考えるとこの試合の正PGはライトと考えてよい。
 個人的には、ライトと2ガードを組むのは、守備面での質やエナジー、視野の広さを考慮すると小西をより望む。ただ現状では、特に攻撃面を考慮すると、恐らく正SGは水野の継続がより有力だろう。実際、3P能力の上昇がはっきりと伝わるし、小西は「6thマン」的にエナジー・ハッスルの注入が役割としてはっきりとある感じなので。

 正SFは恐らく小澤が有力と映る、これは満田は現況では「6thマン起用」とはっきりしている感があるから。宇都宮戦の3Qで、久保田不在でライトがPGに回った際に、スタートのSFが小澤であったことも考慮している。
 現況として、小澤のステップアップが「チーム力の向上」に照らして最重要命題といえる意味でも[尤も小澤は実は中堅であるのだが]、小澤に自覚を促す意味で正SFで使う大きな意義がある。「3P能力に特化」の一芸選手だけど、今季は短い出場時間で5スティールとむしろ守備面でアピールできており、守備面でより期待の感じか。
 ビッグマンの2人は「ユトフ、ディアロ」。「第3のビッグマン」でモーアが「12分程度」出場できればより望ましいけど、TJロールのIL解除が叶えば、「12分~15分程度出場」で試運転できるとより望ましい。

 最も避けたいのは「ライトのファウルトラブル」。ライトが不在になると攻守両面で質の低下は不可避だからである。その場合、「小西、水野で2ガード」が有力だろうけど、あるいは「TJロールをPGで、PFにモーア起用」、より深く述べれば「TJロール-小西(水野)-満田(小澤)-モーア-ユトフ(ディアロ)」がその場合はオプションになる感じか。)


 およそ、上述の感じになるのではと、自分は想像しています。
 TJロールがIL解除で今日の広島戦から復帰だと正直より嬉しい、の感じですけど。

 いずれにせよ、久保田の欠場試合期間は、
 「結果以上に、内容・過程によりこだわって欲しい。」
 が、一バスケファンとして正直感じることです。
 特別指定選手(はっきり述べれば「大学4年生」)がまだ合流していない時期でもありますので、「これからの8試合」は、いわゆる「若手組」にとっては「勝負の、運命の8試合」といえますので

 恐らく、特に「小西、小澤、モーア」はいままでよりも「出場時間をより増加できる貴重なチャンス」と想像します。だからこそ、
 「さあ、この貴重なチャンス、絶対に仕留めよう!」
 これが、この3人に特に伝えたいことです。

 とりわけ小西は、久保田と共に、これからの京都の「フランチャイズプレイヤー」になって欲しい選手です、何しろ小西は「地元選手」ですので。
 大阪が、「合田、橋本」が「フランチャイズプレイヤー」としてファンに愛されているように、小西にはそのような存在になって欲しいのです。
 (一バスケファンとしては、合田、橋本が「完全復活を証明」できたことは、とても嬉しいと感じてます。特に合田は、昨季12月以降の大スランプが嘘のように、いわば「キャリアハイのパフォーマンス」でありますので。
 だからこそ、大阪の現況はとてももどかしい感じですけど…。)


 いずれにせよ、これから久保田の負傷欠場試合になるであろう「試練の8試合」、相手関係的にも恐らく厳しい試合が続く感じな訳で、ここをどのような感じで乗り越えられるかです。「2勝6敗」でいければ御の字と正直イメージしています、仮にその場合だと通算で「8勝13敗」です。
 それを終えて、「年末のラスト5試合」。特に富山との2試合、滋賀との1試合を確実に勝利したい、それで「3勝2敗」でいければ「11勝15敗」です。
 今季の目安的な目標ラインである「勝率3割台」、最低ラインの「18勝42敗」と仮定して、年内終了時点で「10勝16敗」or「11勝15敗」でいければ、年明け以降に向けて「より前向きに考えられる」のでは、と自分は解釈しています。


 今日の広島戦。正直、厳しい試合になるであろうことは、覚悟はできているつもりです。いま願うのは、この試練のときだからこそ、
 「攻守両面で一人ひとりそれぞれが、できる全力を出し切って、リングに向かう気持ちを持ち続けて欲しい!」
 この想いを、特に強く抱きます。


 【バスケットボール#18A】

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