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詩「本棚の牢獄」


 カラオケライブ動画なら

本家本元舞台に上がる

コピーじゃ絶対超えられない

そーゆースカートをずらしながら

そーゆーカーストを脱ぎ捨てながら

あなたのページを

開いていく

 

そこに描かれた物語を

私の想像力が演奏する

 

あなたの美しい声や歌

悪魔のような

あの時の目つき

冷たく吐き捨て

切り裂いた関係も

全てが自分自身を殺すためのものだった

 

互いが互いの恋を自殺させ

あなたはあなたの獣を仕留め

私は私の獣をてなづけた

 

そして今初めて私は

初めて私の前であなたの帯を外す

 

どんなキャッチコピーにも

あなたと私を

裁かせないために

 

本屋にも

図書館にさえも

並ぶことなく

 

バーコードのない本となって

 

私の本棚に

二人を

匿う

 

隠れて

いる

 

背表紙の

文字もなく

 

誰にもその本は探せない

 

いつしかすべての本の背表紙が

すべてあなたの名前で統一される

 

あらゆる小説やノンフィクションのタイトルすべてに

あなたの名前が浮かび上がる

 

愛している

大好きです

好きでした

今もなお

 

固定されることなく

透明な背表紙たちは

立ち並ぶ獣の角のように

整列したまま封じ込められ

叫びながら背筋を伸ばし

 

沈黙を保ち

 

その秘密の重力に耐えながら

人間であることを私に問いかける

 

幸せとは何か?

 

誰かを守るとはどういうことか?

 

自分を貫くとは?

 

誰かを許すとは?

 

受け入れたことは?

 

何を忘れたかを思い出すことができるの?

 

問いかけることで呼吸する

 

獣たちは今日も沈黙を守りながら

 

永遠の静寂の中から

紙の翼を広げたがっている






#音声入力による即興小説
&推敲

#即興詩人AIUEOKA






僕が僕のプロでいるために使わせて頂きます。同じ空のしたにいるあなたの幸せにつながる何かを模索し、つくりつづけます。