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セールスイネーブルメントが必要とされる理由について、営業/営推組織の問題から改めて考えてみた

 こんにちは、株式会社ブレーンバディの兒玉と申します。前職の人材大手から現在の会社に転職をし、複数社のセールスイネーブルメントの取組や営業組織をコンサルティングしていく中で、多くの営業組織の問題や課題をヒアリングし、改めてこの取組の必要性について考察してみました。

 セールスイネーブルメントの定義に関しては、様々な捉え方がある前提ですが、弊社では「営業組織、営業が持続的・自律的に成果を上げ続ける育成の仕組み」と定義付けしており、この仕組みをいかに早期に・簡単に・負荷無く実現できるかを、日々支援させていただいております。


 それではセールスイネーブルメントが必要とされている理由について、多くの営業/営推組織で起きている問題から考察していければと思います。

①ナレッジ、ノウハウが共有される文化、環境が無い

 企業担当者様とのお話の中で、まず第一に壁になるのが会社の文化と環境の問題です。共有する文化や環境はあるものの形骸化してしまっている組織が多く存在しているように感じています。現場から自然に、継続的にナレッジやノウハウをどのように吸い上げたら良いのか、またそれを持続的に共有する環境を作るにはどうしたらよいか、まずは環境整備をはじめる必要があります。

②育成コンテンツや成功事例を管理、分析する場所や方法が無い

 スプレッドシートなどの運用になっており、コンテンツを管理できていないのもそうですが、ファイル管理のクラウドサービスなどを利用しているが、「どれくらい使われているか分からない」「どのコンテンツが人気があるかわからない」「成果によりヒットするコンテンツがわからない」など、分析にも課題を感じられている企業様が多い印象です。

③個人の学習の理解度や進捗を把握できていない

 コンテンツを学習させているが、URLを共有して終わりになってしまっていたり、そもそも理解度が定量で取れていないなど、個人ごとの状況を可視化できていない課題も多く散見されます。

④育成手法がマネージャー任せになっており属人化している

 これは最も多くお聞きするお話ですが、全体研修の後は、現場のマネージャーに育成が委ねられており、既存社員や新入社員の成長スピードにバラつきが発生したり、マネージャーの育成施策やノウハウなどが組織の中でブラックボックス化しており、周囲からの把握が困難だったりします。

⑤そもそもマネージャーが個に合わせた育成ができていない

 これは様々な理由が複合している事象ですが、どうしても成果にすぐ直結する育成施策という名のKPI管理やアカウントプランニングなどに徹してしまい、育成=成長=成果のサイクルでマネージャーがメンバーと向き合えてない事象が営業現場で多く発生している印象です。

⑥営業のスキルが管理できていない

 ⑤が起きている原因の一つですが、各メンバーのスキルという名の長所や短所がマネージャーの属人的な判断によったり、そもそも把握できていなことにより、より質の高いマネジメントや育成のためのマイルストン設計ができていない現状があります。

⑦成果とスキルの関連性がわからない

 SFAで営業の定量的なデータは取れているものの、それをどのように育成施策に落とし込んで良いかわからない現状も多くあります。どの営業スキルが変われば、どの定量成績の向上に繋がるのか、どのような学習を増やせば、どの定量成績の向上に繋がるのか、データ活用の課題も多く存在しています。

 以上、大きく7点上げさせていただきました。どれも問題としてはすぐに解消できない内容だったり、解決策が難しい項目が多かったりしますが、これらを解決するのがセールスイネーブルメントの取組だと思います。
次回は、「セールスイネーブルメントをはじめるには?」「営業スキルの把握方法とは?」「成果とスキルの関係性を分析するには?」などを発信予定です。最後までお読みいただきありがとうございました!
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