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SuBAL通信#2 『個人事業主と法人の税率』

こんにちは、
公認会計士の三上光徳です。


1. 本日のテーマ


本日も引き続き『法人化』について考えてみます。

『個人事業主』と『法人』、どちらが有利か?

このテーマを考えるにあたり、いくつか知っておくべき視点があります。
その中でも今日は『税金』にフォーカスして説明します。


2. 税金


個人事業主であっても法人であっても、利益が出ると何種類かの税金がかかってきます。ですが、細かい種類まで覚えておく必要はありません。

先に知っておいてほしいポイントだけ説明しますね。


個人事業主に関しては、

・所得税、住民税、事業税がかかる
・特に所得税は累進課税という課税方式がとられる


法人に関しては、

・法人税、住民税、事業税がかかる
・法人税率は原則一定であるが、軽減される部分がある


以下で詳しく解説していきます。


3. 個人事業主の税率


個人事業主に係る税金の最大の特徴は、所得税の累進課税です。
累進課税とは、所得が高くなればなるほど、税率も高くなるという仕組みです。



例えば、所得が300万円であれば、所得税率は10%です。
しかしながら、所得が4,500万円になると、税率は45%となります。

住民税率は、所得に関係なく10%ですから、所得税と住民税を合わせて55%、つまり所得の半分以上が税金として取られてしまうのです。


4. 法人の税率


個人事業主と違い、法人の税率は、基本的には一定です。
では、何パーセントで一定なのでしょうか?



法人の場合、税金計算のプロセスが少し複雑なので、ここでは『実効税率』という考え方で説明することにします。

『実効税率』とは、要は利益のうち何パーセントが法人税・住民税・事業税として取られるのかを示したものです。


では結論から。
実効税率は、


・課税所得が800万円以下の部分については、約25%
・課税所得が800万円超の部分については、約35%

※「約」とつけているのは、所在地等で会社毎に違いが出るためです。ここではざっくりとした数値であると考えておいてください。

となります。

なお、課税所得が800万円以下の部分に関する税率が低いというのは重要ですので、必ず覚えておいてください。


5.『個人事業主』と『法人』、税金の有利or不利の判断

個人事業主は、所得の増加とともに税率も増加します。
所得税+住民税の税率で考えると、15%~55%の間で変動します。

一方で、法人に関しては課税所得800万円のラインで一度跳ね上がるタイミングはあるものの、基本的には一定です。


つまり、

所得が低いうちは個人事業主のほうが税率的には有利ですが、
どこかのタイミングで法人の実効税率を超えてしまうため、それ以降は法人のほうが有利になります。


6. 未来を見据えて経営判断をする


以上で必要な知識は説明しました。

しかし、実際は将来を予測した上で判断することになります。1年間のお試し期間を経て、個人事業主か法人かを選ぶことができればよいのですが…。そうはいきません。

しかも、法人化したのちに個人事業主に戻るのは、大変手間がかかる作業となります。

事業計画を作成し、将来の不確実性を含めて、しっかり検討した上での判断が必要になるということは覚えておいてください。




本日もお読みいただきありがとうございました!

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三上光徳

アガットイノベーション


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