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沖縄で祖母の遺髪を撒いてきました

私の祖母がなくなった際に、献体なってしまうことで遺骨がすぐに戻らずに遺髪を取っておきました。
今回は今から7年前の2016年に沖縄の海に撒いてきたときの様子をことを書いていこうと思います。


叶わなかった沖縄への家族旅行

沖縄は元々家族旅行で生前の祖母が行きたがってた場所でした。
父親が癌であった祖母のために細かなスケジュールまで決めていたのですが、結局容態が悪化してしまい、歩くことが困難に。
本人が一番残念がっていたかと思いますが、最後の旅行はいくことができませんでした。

遺髪を手に沖縄へ

なんとなく亡くなってからも心残りはあったのですが、数年後に私が沖縄に予定があり、その時に遺髪を手にとって向かうことにしました。
私は少し長めの一人旅をする際には、お守り代わりも兼ねて遺髪を一緒にもっていくようにしています。そうすると、持っているだけで自然と故人を回想してしまい、一緒に旅をしている気持ちにさせてくれます。
もし亡くなる前に行ってたらどうだったろうか。今一緒に行けたとしたらどうしただろうかなど。

亡くなった方を回想することは、お墓参りやお盆の時期などがありますが、
旅の中で反芻してみると、いつもと違うものでした。
ゆっくりと思いを巡らせると、忘れていた思い出も思い出したり。

遺髪を撒いた場所

沖縄では本島、石垣島、波照間、小浜島 など色々なところを回りました。
いくつかポイントになりそうなところはありましたが、石垣島の浜辺へ。
天気もよく、波も静かでとても穏やかな場所でした。

季節は7月で夏だったのですが、それでも風が通りとても気持ちが良い場所でした。空と海と島々が見えるこの場所に遺すことができたらよいなと思い、遺髪を取り出しました。

きれいで透明な海に遺髪の一部を流しました。
ゆらゆらと漂った後に、だんだんと見えなくなっていきました。

感じたこと

お盆やお墓参りだけではなく、故人を思うことはいつでもできることですが、ゆっくりと回想するには旅をしながらでもよいかもしれません。
きっといつもとは違う思い出や想いが生まれてくるかと思います。
私の祖母は亡くなった後に献体に出されてしまったので、遺骨が戻ってくるのは数年経ってからでした。たまたまですが、親戚の一人が遺髪を残しておこうと私にも分けてくれたことが、今回のきっかけになっています。

昨今生き方の多様性が謳われていますが、亡くなり方・弔い方も故人と遺族が想える方法で多様的になっていってもよいのではないでしょうか。

「この様な想う形もあるのか」と皆様の参考になればと思い、この記事を書いてみました。
ありがとうございました。

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