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社会課題見学会 ごきげんファーム編~会計士、社会課題の現場へ赴く!~

 皆様こんにちは。AFCに2021年10月から参加しております、佐藤尭(さとうたかし)と申します。今回は、2021年11月23日に開催した社会課題見学会(@ごきげんファーム)の様子をお届けします。(AFC初の試みです!)

1. そもそも社会課題見学会とは

 AFCは「会計士の専門性をいかした社会貢献活動を通じて、ソーシャルセクターの健全な発展に寄与する」ことをミッションの一つに掲げています。しかし、「社会課題ってそもそもどんなもの?」「社会課題っていわれてもピンとこない…」といったメンバーもいます(何を隠そう、私もその一人でした…)。
 そこで、メンバー自ら社会課題に挑むソーシャルセクターの取り組みに触れ、社会課題に対する理解を深めることを目的に、社会課題見学会を企画することになりました。

2. ごきげんファームのご紹介

ごきげんファームロゴ

 今回は、茨城県つくば市のごきげんファーム(運営:NPO法人つくばアグリチャレンジ様)にお邪魔しました。ごきげんファームでは、「農業を通じて障がいのある人がごきげんに暮らせる地域を目指す」をミッションとして、障がいを持つ方への就労支援・農作物等の生産・共同生活援助といった事業を展開しています。AFCは従前よりごきげんファームへのプロボノを行っており(※)、その縁あって今回の見学会開催に至りました。当日は、代表理事の伊藤様にファームを案内いただきました。

(※)行っているプロボノの紹介記事はこちら↓

3. 見学会レポート

 ここからは、当日の様子を時系列でお伝えします。

(1) 箱詰め見学

 ごきげんファームで収穫された野菜を箱詰めしていく工程を見学しました。箱詰めされた野菜は、ごきげんファームで働く障がいを持つ方が自ら、周辺地域に配達しています。障がいを持つ方が、地域社会に自然と溶け込めるように工夫されている点が印象的でした。
 また箱詰め見学の最中、にんじんジュースをご提供いただきました(なんとにんじん98%!)。ごきげんファームで収穫されたにんじんが使用されており、にんじんだけでここまでの甘さが出るのかと大変驚きました。

(2) ごきげんガーデン見学

 ごきげんファームでは、野菜作りを通して地域とのつながりを創出することを目的に、地域の人に畑を貸す事業(ごきげんガーデン)を行っています。畑を見学して特に印象的だったのは、農具や種苗のほか、馬小屋が設置されていたことです。馬糞を発酵させて肥料を作る仕組みが整っており、まさに循環型農業を体現した仕組みであると大変驚きました。

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(3) 野菜収穫体験

 ごきげんファームでは、少量多品目の有機栽培を行っており、約45の品目・120の品種の野菜を生産しています。栽培方法はプロ農家直伝のもので、効率化を追求しつつも、障がいのある方でも参加しやすいように配慮されています。スタッフの皆さんが和気あいあいと収穫作業されている姿が印象的でした。また今回は、我々も収穫作業を体験させていただき、手こずりながらも無事に収穫することができました。収穫した野菜は、その後自宅にて美味しくいただきました。

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(4) 養鶏場見学・採卵体験

 ごきげんファームでは養鶏場を運営しており、飼養方法として「平飼い」を採用しています。平飼いとは鶏を屋外で自由に運動させる飼い方で、鶏のストレスを軽減することができると考えられています。餌の配合もごきげんファームで行っており、大豆・米ぬか・もみ殻等を用いた嫌気発酵にこだわっています。
 今回は実際に鶏舎の中で採卵を体験させていただきました。たくさんの鶏に囲まれながら(時に足元をつつかれながら)で少々緊張しましたが、たくさんの産みたて卵を採取することができました。また採卵後には鶏料理をいただき、鶏肉は一般的なものと比べて噛みごたえがあり、卵は味が非常に濃厚であると感じました。

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(5) グループホーム見学

 ごきげんファームでは、障がいを持つ方が共同で生活する施設(グループホーム)の運営を行っています。今回はグループホームにお邪魔し、伊藤様に現在の取り組みや今後の展望等をご説明いただきました。
 またご説明の後に、AFCのプロボノを受けた感想として、「事業計画の立案を支援してもらったおかげで事業を前進させやすくなった」「数字をみて意思決定する仕組みを整備できた」「会計士集団のプロボノは多くのソーシャルセクターにとってありがたい存在である」といったコメントをいただきました。これらは、今までプロボノに関わったメンバーのみならず、これからプロボノしていくメンバーにとっても、背中を押してもらえるようなコメントになったと思います。
 

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4. 見学会を終えて

 半日という短い時間でしたが、野菜の収穫や採卵体験といった貴重な経験をさせていただくとともに、障害を持つ方に対してどう向き合っていくべきか考えるきっかけになる会だったと思います。今後もこのような会を定期的に開催し、AFCに参加される方にとって、社会課題のリアルに触れる良い機会となることを願ってやみません。あらためて今回ご案内いただいた伊藤様に感謝申し上げます。

5. AFCに興味をお持ちの会計士の皆様へ

 まず、AFCまでお気軽にご連絡ください!ソーシャルセクターへの関わり方について、一緒に模索していければと思います。
 また、AFCでは定期的に交流会や個別相談会を開催しています。ホームページで直近の開催予定を掲載しておりますので、ぜひご覧ください。


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