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札幌の店舗用テナントの空き物件を見ていて思ったこと

先日、オープンする予定もないカフェの物件探しを、都合2時間くらいしてしまいました(そんな余裕はないはずなんですが…)

そこで思ったことをいくつか。

その物件に"ストーリー"を描けるか?

当たり前の話ですが、カフェをオープンするには場所が必要です。物件。

潤沢なお金があれば(あるいは十分な融資を受けられれば)自分の理想に合うものを1から作ることもできますが、多くの場合は既存の空き物件を買う、あるいは借りるなどして、そこをお店として改装していくのが一般的でしょう。

ただ、やはり改装には限界があります。

内装はある程度いじることは出来ても、建物の外観、さらには建物周りの町の雰囲気には手を加えることは出来ません。

人が「カフェに行く」のは、店内で過ごす時間だけではありません。

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最寄り駅で降りて、スマホの地図と町並みを交互に眺めながら、お店までの道を「初めて来たけど、いい町かも」なんて思いながら歩く。

「あっ!ここだ!」

無事にたどり着けた安堵感の中で、まず看板や外観の写真を撮る。

そして、少しドキドキしながらドアノブに手をかけ、お店の中に足を踏み入れる。

美味しいコーヒーとケーキ、それに素敵な雰囲気を十分楽しんで、帰路に就く。

「お気をつけて」という店主の声を背に外に出て、数歩進んで振り返ると、夕陽を受けてお店の看板が温かく輝いている。もうなんだか、愛おしくさえ思えてくる。

「いい店だったな、また来たいな」

そんな思いを忘れないように、撮った写真とともにInstagramにつづる。

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人は、"幸せ"になるために時間とお金をかけてカフェに来ています。

どこに"幸せ"を感じるのかというと、この流れの全て、すなわち「ストーリー」です。自分(お客さん自身)が主人公の、カフェを舞台にした物語。

その「舞台セット」だと考えると、カフェの内装だけでなく、外観や町の雰囲気も重要なのがおわかりいただけるでしょう。

札幌で新規出店をするのは難しい。なぜなら、ストーリーを描ける余白を持っている物件が圧倒的に少ないから

僕が約2時間、インターネット上に公開されている物件情報を探し続けた結果、「ストーリー」が描けそうなところは、残念ながら一つもありませんでした。

カフェのストーリー作りに影響を及ぼしそうなテナントが隣に入っていたり、取り返しがつかないようなバブル臭プンプンの外観だったり、そんな理由です。

これから札幌でお店を始めるのはめちゃくちゃハードルが高い、と思います。

「自分のお店を持ちたい!」と夢見ている人はたくさんいると思いますが、その想いが先行しすぎて物件選びで妥協してしまうのは、リスクが非常に高いと感じます(内装や商品力で克服可能なケースはあります)

逆に、素晴らしいストーリーを描けそうな、自分の想いにバチッと合う空き物件と出会うことが出来たら、多少予算オーバーでも手を出すべきだと僕は考えています。

魅力あるストーリー(お店)作りで、そのテナント料をゆうにまかなえるくらいのキャッシュを生み出せばいい話なので。

カフェをオープンする際は「ストーリーを描けるかどうか」を、何より大事にして欲しいと思います。自分のためにも、お客さんのためにも。

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Good day with good cafe -札幌カフェ応援企画 2020春-

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