フランス語 語学学校の授業風景

さて、今回は語学学校の授業内容についてもう少し詳しくお話ししようと思います。

まず留学前に登録していたソルボンヌ大学フランス文明講座。
最初の授業でまず先生に「授業中に政治、宗教の話をするのは禁止です」と言われました。
今まで日本や他の国で授業を受けた際、そんな注意事項を言われたことがなかったのでとても驚きましたが、様々な人種、文化の入り混じったフランスなら当然なのかもしれないなと色々な事を感じたのでとても印象に残っています。
そしてその先生の授業は私にとても合っていました。
フランス語以外の言語を使用するのは禁止され、最初は授業の内容を把握するのがとても大変でしたが、グラマーの説明が簡潔にまとめられており分かりやすかったのと、授業の合間にフランスのお菓子を持ってきてくれたりと言語だけでなくフランスの文化も少しずつ紹介してもらえてとても学びの多い授業でした。
もちろん毎日たくさんの宿題が出て、語彙力がなく、単語の読み方も曖昧な私にとっては慣れるまでは大変でした。
この授業はグラマー習得のコースで、1クラスに20人くらいはいたでしょうか。
私のイメージしている語学学校の少人数授業というよりは、学校で授業を受けるといったスタイルでした。
その後別の建物へ移動し、フォネティック、つまりは発音矯正の授業へ通います。
小さな教室に入って似た発音の単語の違いを学び、その後さらに小さなグループになって別の部屋に移り、ヘッドフォンをつけて単語を発音していくのですが、先生がヘッドフォンを通してそれぞれの生徒の発音を聞きながら直してくれるので発音練習をする時間がフルであるため効率的な受講スタイルだなと感じました。
このような生活を3ヵ月続け、最後に大きな試験会場での試験があります。
この結果でクラスを上れるかどうかが決まってきますし、試験の点数が後々ビザ更新の際にも必要になってきます。

私は冬から開始したので、秋からのコースまでに数か月あいていたため、夏期コースも習得しました。
この授業は普段の授業と違い1ヵ月のコースになります。
夏はバカンス時期に入るため、先生も普段の先生ではなく、非常勤の先生と思われる先生でした。
生徒も私が受けていたコースはアメリカ人の高校生か大学生と思われる生徒がとても多く、彼らにとってもフランスは憧れの街、フランス語は憧れの言語であるため夏休みを使って短期留学している生徒たちだと思うのですが、とにかく若くて、半分以上がバカンス目的で来ているため、
授業中に英語でベラベラ話したりと本気で語学を勉強しに来たわけではなく、先生側もそれを知っているため特に注意もせずという少しだらけた感じの授業でした。
とにかく1年でフランス語をマスターしなければと焦っていた私は、別の語学学校に1ヵ月だけ登録し直しました。

新たに登録した語学学校は、私がイメージする語学学校と同じもので、クラスの人数もソルボンヌよりも少なく、1人の先生の授業でグラマーも発音も教えてもらえるといったスタイルでした。
もちろんきちんとした発音矯正の授業は別にあったのですが、グラマーの授業に徹底していたソルボンヌとは異なり、ボキャブラリー、グラマー、発音の授業が程よく混じり合っている授業でした。
昼間だったので大丈夫でしたが少し治安の悪いエリアにあったのもあり、とても警戒しながら学校に行ったのが印象的でした。

再び、秋からの授業が始まるためソルボンヌ大学フランス文明講座に戻ります。
このセメスターの先生の授業は、正直私には合いませんでした。
とにかくおしゃべり好きの先生で、生徒の質問に回答するうちに話が脱線してしまい、要領を得ない印象で授業の内容があまり頭に入ってきませんでした。
それでもセメスターの最後にはレベルチェックテストがあるため、自分で何とかそのレベルまでもっていかなければなりません。
ですので、このセメスターの勉強は大変だった思い出があります。
ホームパーティーを開いてくれたりと、フレンドリーな先生でしたので、フランス滞在を楽しみたいという目的の生徒さんに向いている授業だったのかもしれません。

渡仏後1年が経過し、留学前に予定していた語学習得に必要な1年間ではとても足りず継続する必要性を感じたため、フランス語学習期間を延長しました。
2セメスターと夏期の講座、別の語学学校での授業を受けてみた私の感想は、学校の規模や評判ではなく先生の教え方との相性が重要であると感じたため、新しい学校は見学をして、値段もお手頃だけど私の納得いく授業をしてくれる先生のいる学校を選びました。

その学校の授業での説明はとても分かりやすく、私には合っていました。
しばらく順調に通っていましたが、語学だけを長期間勉強していると中だるみのような、語学勉強に飽きてくるような時期にぶつかります。
それでも自分のレベルは突然上がらないため勉強は続けていますが、どうにも集中力が下がっていた時期でした。
そんな中、前回の記事にも記載しましたが、経営者の逮捕によって突然学校がなくなってしまいます。
そのため新たな学校探しをする必要が出てきました。
同じ学校の生徒みんなが同じ問題を抱えているため友達と情報を共有しあい、別の語学学校に移ります。
新たな学校での授業は、先生との相性がとてもよく授業の内容がとてもよく頭に入ってきました。
そこの学校に在籍している間に大学進学を決心します。
なぜ香水の勉強をしに行ったのに大学進学をすることになったかという経緯はまた別の機会にお話しします。

大学進学を決めてからは、その当時通っていた授業の内容だけでは不足があるというか、自分に必要な部分が補いきれないと思ったため、別の語学学校の授業に短期登録し、2つの学校の良い部分を自分で選別して勉強するスタイルにしました。
1つ目の学校の内容ではライティングの能力が上がらないと思ったためです。
2つの学校の自分に必要な授業だけを受講し、その後はひたすら一人で復習をしていました。
その後、無事に大学入学が決まったため、登録期間が終了する前に最初の学校には通わなくなってしまいましたが、後にその学校もなくなってしまいます。
この学校は先生が皆若く、情熱を持った先生が多かったのでなくなってしまったのは残念でした。

ここからはフランス語学習のために学校以外でどのように勉強していたのかご紹介します。

まずソルボンヌ大学フランス文明講座が始まってすぐ、まだ何も話せない時期にレストランでのアルバイトを始めました。
これはもちろん生活費を稼ぐという目的もありましたが、何よりも自分がフランス語を話さなければならない環境に身を置くことで、強制的にフランス語を聞いて話す機会を作ることが一番の目的でした。
そこでフランス人とフランス語で話す機会ができたため、最初はただただ覚えたフレーズを伝えるだけだったのが、少しずつ自分でフレーズを言えるようになっていきました。
とはいえレストランで使われる単語には限りがあるため、ある程度のレベルまでフランス語能力が達するとその環境だけでは不十分になってきます。

その後はご縁があり、フランス人とのルームシェアが始まります。
1人のルームメイトがとてもおしゃべり好きだったおかげで色々な単語や言い回しを自然と習得できたのでとてもいい経験になりました。

フランスに行ってから、テレビを全くと言っていいほど見なくなっていたのですが、リスニング学習のためにやっていたのがPodcastで自分の興味あるチャンネルと登録して聞いていました。
英語圏に留学していた際は、通学中にラジオをひたすら聞いていたのですが、パリのメトロの中では電波が途切れることが多く、Podcastの方がリスニング学習には向いていました。
それを聞くために注意が必要なのが、携帯電話にイヤホンを繋げていると、ワイヤーを辿ってどこに携帯電話を持っているのかが分かってしまい、メトロではスリに狙われてしまういます。
今ではワイヤレスがあったりもしますが、つけているイヤフォンでアップルなのかそれ以外の携帯電話なのか等はばれていまうため、何かしらの工夫をする必要はあると思います。

それから特に大学入学前にやっていたのが、カフェでの勉強でした。
カフェに何時間も長居できないので、ある程度の時間を決めるとその間とても集中することができ、また時間が経つと別のカフェへ移動し、その移動の間の散歩がまた気分転換になって、とてもいいリズムができました。
家での勉強や図書館での勉強もしていましたが、家だと別の事をついついやってしまったり、図書館では周りの人の声が気になったり、フランスでは人数制限のため、図書館に入るのに長蛇の列ができることがよくあり、入るための待ち時間が長くなってしまったりということもあるため、カフェでの勉強は私にはとても合った勉強法でした。

その後、大学入学を経ると授業を聴講するために語彙力がついたのと、リスニング力がとても上がりました。
私は理系の学科を専攻していたので、他の文系の学科とは違いレポートはほとんどなく、とにかくテストばかりだったため、レポートの課題がたくさん出る文系学科と比べてライティング力はあまり向上しませんでした。

フランス語学習についての情報をざっとご紹介しましたが、次回はついに調香の勉強について触れていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?