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気骨

気骨のある人。

自分の信念を曲げずに物事をやり通す人。

どんな苦境に落ちようが揺るがなき信念の元、その歩みは止まらない。

例え雨が降ろうが
風が吹こうが
雪が降ろうが
槍が降ろうが(!?)
暑かろうが
寒かろうが

そんなことにはへこたれない強固な意思。

そして伴う行動力。

気骨のある人。

自分の中ではそんなイメージか。

プロ野球、そしてメジャーリーグでも伝説的な活躍をしたイチロー。

数々の記録を打ち立て記憶と記録の両面で、人々の心と脳裏、そして野球史上にその足跡を刻みつけた。

順風満帆そうに見えるイチロー氏の歩みも、数々の映像や言葉を見ていると決して平坦ではなかったのだと容易に想像がつく。

己との戦い。
環境との戦い。
そして記録への重圧との戦い。

様々なプレッシャーに打ち勝ち、2004年にはジョージ・シスラーの最多安打の記録を更新する偉業を成し遂げた。

更には2001年~2010年に渡って10年連続200本安打と弛まぬ研鑽と、己に打ち勝ち続けたからこそ不滅の記録を打ち立てれたのであろう。

やっぱりスゴいッス。

そして大谷翔平選手。

無謀だと言われ続けた投打の二刀流を貫き通し、世界最高峰の舞台であるメジャーリーグでも唯一無二の己の世界を走り続ける。

投打でレベルの高いパフォーマンスを見せ、2021年にはリーグMVP。

そして今年は本塁打王に輝いた。

「ユニコーン」とも評される投打の二刀流。

思えば今年はWBCの世界一奪還から始まり、投打共にハイレベルなパフォーマンスを見せ続けた年だった。

ただその歩みに、野球の神様は大谷選手にまたもや試練を与えた。

8月に右肘靱帯損傷が判明し、9月に手術に踏み切った。

来年は打者に専念。

翌2025年に投打の二刀流は復活する。

どうかその大谷選手の歩み。

気骨溢れる力で貫き通してほしい。

そしてこの試練が大谷選手の力を更に高めるものであってほしい。

きっと大谷選手ならばこの試練を跳ね返してくれるだろう。

きっとそうだ。

気骨ある人。

多分そんな感じなんだろう。

話は変わり…

季節は芸術の秋。

芸術的なことを楽しむには持って来いだ。

映画鑑賞もその一つに入るだろう。

先日たまたまテレビをつけていると、ある映画を放映していた。

「ボンド、ジェームズ・ボンド」

のセリフで有名な英国諜報員ジェームズ・ボンドの活躍を描いたアクション映画…

「007/スカイフォール」


映画公開がされたのは2012年。

なので10年程前の映画になるか。

007…。

子供の頃によくテレビで過去の作品を放映していた記憶がある。

初代ジェームズ・ボンドはショーン・コネリー。

1963年の「ドクターノオ」から始まったので、時間軸で考えると60年もののシリーズとなるわけか!

歴代でボンドを演じた俳優さんは6人。

ショーン・コネリー、ジョージ・レーゼンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアーズ・ブロスナン、ダニエル・クレイグ

よくテレビでショーン・コネリーのボンドや、ロジャー・ムーアのボンドを見ていた気がする。

もうはっきりとは覚えてないけど(笑)

全てのシリーズを網羅している訳ではなく、語れるほどには詳しくない。

なのであまり迂闊なことは言えないが、今回テレビで見たダニエル・クレイグが演じるボンドは歴代の中で一番無骨な感じがして、ごつごつとした感じ、そして気骨のあるボンド像という感じがする。

ダニエル・クレイグが演じたボンドは2006年の「カジノ・ロワイヤル」から始まり、2008年「慰めの報酬」、2012年「スカイフォール」、2015年「スペクター」、2021年「ノー・タイム・トゥ・ダイ」となっている。

「スカイフォール」はダニエルの3作品目。

ちなみにイギリスでは公開されてからそれまでの歴代1位を記録していた「アバター」を抜き、イギリス歴代1位の興収を記録したらしい。

他にも数々の賞を獲得した「スカイフォール」。

映画を観ているとその映像の美しさや、ボンドの迫力あるアクションシーンに圧倒される。

007には冒頭にアクションシーンがよく描かれる。

今回このアクションシーンは電車の上で敵と対峙する形で描かれていた。

これがまた凄い。

そのスピード感やひと時も気を抜けない場面展開は、序盤から目が離せない緊張感を生んでいた。

あまりあらすじを書くとネタバレになってしまうので、さくっとした感想を…。

今回はボンドと、ボンドの働く組織M16のボンドの上司にあたる「M」(ジュディ・デンチ)、元M16のエージェントラウル・シルヴァ(ハビエル・バルデム)を中心に描かれている。

内容的に3人の上司と部下としての関係性や、組織の掟を重要視した決断を下す「M」に対しての感情や、やり取りが終始「スカイフォール」の世界感を作っていたような気がする。

キーファー・サザーランドが主演していた「24」ばりに決断の連続であったボンド。

アクションシーンでのボンドの身のこなし方など歯切れよく、その瞬時瞬時が合理的に動いているように見えて一瞬でよく判断できるもんだよなと思ってしまう。

それは訓練されているからなんでしょうが(笑)

何よりダニエルのアクションの動きが歯切れが良いように感じる。

何も決断はアクションだけではない。

一つ一つの決断が印象的な最後のシーンへの流れを生んでいる気がする。

ボンドのみならず、劇中では様々な人物が色々な決断を下すことによって印象的な場面や、一人一人の人物達を実に表情豊かなものにしている気がする。

ギャレス・マロリー(レイフ・ファインズ)、イヴ(ナオミ・ハリス)、Q(ベン・ウィショー)など。

彼らの人物構成や、決断を下す場面などはこれまた印象的だった。

ギャレスもQも難しい場面などでボンドの意図を汲むべく決断を下していたし、最もイヴの選択を迫られた様子、そして最終的に下す決断は何となく彼女の人柄が伺い知れて、映画を観終わった頃にはイヴが映画の一種の清涼剤にもなっている気がした。

イブの下す決断には本当に難しい所もあったと思う。

いや、ナオミ・ハリスさん素晴らしい!!

って単純に何か感服してました(笑)

そしてストーリーに深く関わる敵役トラウル・シルヴァ(ハビエル・バルデム)の存在。

その重たい存在感を見事に演じらていたハビエル・バルデムの演技も忘れられない。

トラウルも元は「M」の部下にあたる。

優秀なトラウルが敵となった時に組織に、そして「M」にどのような脅威を与えるのか、そしてボンドとハビエルの二人が下す決断こそがこの物語の核となっている。

そう、ここが一番の核だ。

その物語構成にダニエル演じるボンドが適任ともいえるのではなかろうか。

一筋通った雰囲気、無骨な感じ、そして気骨溢れる表情に決断…。

思う存分ボンドの諜報員エージェントとしての矜持を示してくれる。

ボンドの矜持に「Ⅿ」の矜持。

「Ⅿ」は自らが下した決断にどう向き合い、物語を歩んでくのか、ジュディ・デンチの演技も見所も一つである。

そして各ロケ地を映し出す映像美。

時代は経るにつれて映像技術はどんどんと進化してゆく。

これが格段と美しく、物語に良い意味のアクセントになっている。

この映像、そして雰囲気なくして「スカイフォール」の世界感はなかっただろう。

素晴らしい映像美だ。

この映像美も「スカイフォール」の核とも言えるだろう。

印象的な場面が多かった「007/スカイフォール」。

ボンドの気骨溢れる様は中々印象に残った良い映画だった。

あくまでも自分の感想ですが…。

ちなみに「スカイフォール」という言葉…

映画を観ていると中々考えさせられるものだ。

これはあくまでも勝手な感想。

っとまあつらつらと綴ってみました。

秋の夜長に映画を。

そして骨太な「007/スカイフォール」。

良いかもしれない。

全て私の勝手な感想です。どうかご容赦を!

記事を最後まで読んで頂き誠にありがとうございます!





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