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障碍から無碍へ(電動車椅子でGO!ほか)

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障碍と無碍について考えてきたこと。 電動車椅子ユーザーとなって、見えてきたこと。
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2021年11月の記事一覧

インクルーシブ教育としての特別支援教育になっていない

2012年の原稿です。

軽度発達障害とは本当は何なのか

 現状では特別支援教育が志向している障害観、能力観は、個人にその原因を帰するものとなっている。その子ども個人がいかに集団生活に適応していないかをチェックし、それらの子どもを特別支援の対象とすることが行われがちである。
 正式には専門家の判断を俟つのは言うまでもないが、ここで注意しておかなければならないことは、もともと精神医学においては専門

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『見捨てられる<いのち>を考える』レビュー (仕切り直し)

部分を読むごとにレビューを書いていくとして、先に(1)を書いた。

それは読み始めるとどっと押し寄せてきた論点を覚えていられないという感覚があったからだ。

しかし、その後途中でのメモ的レビューを書くことなく、先ほど全体を読み終えた。一冊まるごと読み終えての、普通のやり方でレビューを書くことになる。

やはり論点は多岐にわたり、しっかりと認識していなかった歴史や、世界の動向など、整理のためにメモを

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『見捨てられる<いのち>を考える』レビュー1

『見捨てられる<いのち>を考える』レビュー1

『見捨てられる<いのち>を考える』(晶文社) レビューです。

問題点が多岐にわたるのでメモを兼ねて少しずつレビューする。

第一部 第1章「安楽死」「尊厳死」の危うさ 安藤泰至

個人の自己決定による死と呼ばれているものには、実は「生きていても仕方ない」と感じさせる社会環境の問題という側面がある。→個人の価値観、死生観の問題に還元できない。
(長澤の感想。それは重病であるとか障碍があるとかに限ら

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