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食べたタンパク質は置き換わる【肉体は流体】

筋トレをしている、いないに関わらず食事は大切だ。
その中でもタンパク質はとても大切で、艶やかな髪、張りのある肌、健やかな内臓、強靭な筋肉その全てがタンパク質ですし、ホルモンや酵素などもタンパク質が使用される。

健全な身体に備わっているタンパク質の総重量は体重の30〜40%もあるんだ。

そんなヒトの10万種類のタンパク質と身体の話を今日はしよう。

結論からいうと、
朝起きたらすぐと寝る直前はプロテイン飲むといい。

シェーンハイマーの実験

なぜ毎日ご飯を食べるのか?
生命は毎日食べ物を食べ続けないと生きていけないようにできている。

食べ物と生物の関係は自動車とガソリンのようだ。
燃焼され、熱エネルギーが消費され、自動車の場合は排気ガスとなって燃えカスは捨てられる。

ヒトの身体に入った食べ物は、酸化された際に生まれる熱エネルギーが体温となり、運動エネルギーは運動に、科学的なエネルギーは代謝となり、カスは二酸化炭素や糞尿で捨てられる。


シェーンハイマーは食べ物をたべたら本当に全て燃やされるのかに疑問を覚えて、インプットとアウトプットの収支をミクロで正確に見極めたいと考えた人だ。

その研究結果をみると、アイソトープ(同位体)の観察により、食べたものの半数以上は燃やされることはなく、マウスの身体の様々なところに溶け込んで、マウスの1部に成り代わっていた事がわかった。

つまり、自動車とガソリンで言うと、ガソリンは燃やされるだけでなく、タイヤや座席などの1部となっているということになる。

生物の身体の中では、食べ物の分子や原子が体の一部に成り代わったほうが都合がいいのだろう。

今日食べたもので私がつくられる

マウスの体重を量り、アイソトープで標識した食べ物を与えると体の中に緑色の粒子が増える。
しかし体重は1グラムも変わらない。

アイソトープが体に蓄積し、量が増える。

つまりこれから理解できることは、食べたものが身体を構成し、身体を構成していた原子や分子が代わりに分解されるということです。

食べたもので自分自身の身体を作りかえている。
合成と分解を繰り返す流れを止めないように、食べ物を食べ続けないとならないんだ。

"生きている"ということは食べ物の原子や分子で肉体を作り替え、交換させる作業で成り立つ。

1年前の自分とは別人

小腸上皮細胞は24時間というスピードで入れ替わる。

例えばエボラ出血熱では、ウイルス増殖の際に体細胞の構成要素であるタンパク質を分解する病原菌が体内に入り込むと、細胞の入れ替わりが阻害される。

だから入れ替わりスピードが早い腸からの出血が真っ先に起こる、というのは余談だが

胃粘膜は3日
肌や爪は28日
筋肉は14日から200日入れ替わりに費やされる。

つまり、綺麗な肌を手に入れるには28日間正しい食事を続けなければならないし、

筋肉も入れ替わるからどんどんタンパク質を補給しないと筋トレしても筋肉がつかない。

食事がそのままヒトの身体に組み込まれていくんだ。

食事で、健康さ、美しさが変わる。
栄養素はとっても大切なヒトの基礎だ。

朝起きたらプロテイン

タンパク質は身体の材料ではなく、アミノ酸に分解されてエネルギーにもなる。

"筋肉"がエネルギーに変わることをカタボリック
筋肉が合成されることをアナボリックというが、

筋肉は一日の中でも頻繁に分解と合成を繰り返しているため、空腹時は筋肉を壊して血糖値を維持し、食事をとると合成に傾く。

"夜間"
それは身体が長時間絶食となる時間帯である。

この時身体はカタボリックとなり、更に朝食を抜くとカタボリックがますます進行する。

筋肉はできるなら身体から落としたくはない。
落とすべきは脂肪であり、脂肪を落とすためには基礎代謝を上げる必要があり、基礎代謝を上げるには筋肉が必要だからだ。

寝る前と朝起きたらすぐにプロテインを飲むことで、筋肉が破壊されることを防げる。

タンパク質は脂肪になりにくい

一日7000歩歩く人を2000歩に減らすとどうなるか。
コロナの自宅待機で体感した方も多いはずだが、2〜3週間で下半身の筋肉量が4%減る。

この減った筋肉を元に戻すには3ヶ月かかるんだ。


では、活動量が減ったからといってタンパク質を減らして良いか?
答えは減らしてはいけない。

なぜなら糖質と脂質は体脂肪として蓄積されやすいが、タンパク質は尿に排出されるからであり、余分でも蓄積されずらい。

それはタンパク質を体内で脂肪に合成する手間(肝臓で糖質変換)が大変にかかるからだ。

蛋白尿は悪いのか?

健康な人の尿にはごく微量なたんぱく質が含まれますが、一定量以上のたんぱく質が排泄されることをたんぱく尿といいます。腎臓は老廃物を含んだ血液を濾過し、尿を作る働きがあります。このとき身体にとって必要なたんぱく質は再吸収されて血液に戻ります。しかし腎臓や尿管など泌尿器の機能に異常があると、たんぱく質が再吸収されずに尿中に排泄されてしまうことがあります。

病的なものとは別に、一時的に尿たんぱくが陽性になる「生理的たんぱく尿」もあります。これは肉など過剰に摂取して腎臓の働きが追いつかないほどのタンパク質が一時的に血液中にあるときや、激しい運動後など体内でたんぱく質が過剰に生成されることが原因でみられるものです。

通常生活での蛋白尿はよろしくないことが多いが、生理現象的に排出する機能は人体に備わっているみたいだ。

BCAAというアミノ酸は、食欲抑制のコレシストキニンというホルモンの分泌を高めます。

タンパク質は男性は65g、女性は50gを一日に摂ることを、厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020)が推奨しています。

ココロにタンパク質

タンパク質は身体だけに作用せず、心にも作用する。

ホルモンを作るんだ。

セロトニンはストレス対処に役立つホルモンで、自律神経のバランスを整えメンタルを鎮静化させる役割ですが、セロトニンの材料は必須アミノ酸のトリプトファンだ。

日中はトリプトファンからセロトニンがつくられ、夜間にセロトニンが睡眠ホルモンのメラトニンとなります。

つまり、緊張や不安を解消し、質のいい睡眠をとるにはトリプトファンが必要で、トリプトファンは乳製品や大豆製品のタンパク質から得ることができます。

我慢はしちゃダメ

ダイエットときくと、"食事を抜く"や、"お腹がすいても我慢"という考えが浮かぶ人がいるかもしれませんが、我慢はしてはいけない。

するのは計算だ。

自分の身長と体重から基礎代謝を求め、一日のカロリーを基礎代謝からマイナス300kcalくらいになるようにタンパク質多めで調節する。

その食事を続けることにより、ゆっくりと体重が減少し、筋肉量を維持しながら脂肪を減らすことができます。

おまけ

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参考文献
最後の講義 どうして生命にそんなに価値があるのか
2021年7月発行 Tarzan 特別編集
動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

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